オリバー君の娘

オリバーの娘、といってもエーガの話ではない。

足掛け6年位になるだろうか、ほぼ毎週、英会話のレッスンをしてくれているロンドン生まれの好青年 オリバー・ワトソン君にお嬢さんができた。勿論、大変な喜びようだ。彼の父君がちょうど小生と同じ年だそうで、こちらも何だか父親代わりみたいな気持ちになっていて、英語を習う見返り(?)にわがヤマト民族のことをいろいろと教えている間柄でもある。夫人にはまだお会いする機会がないが、デザイン関係の仕事を持っておられるらしい。この教室(GABA)のインストラクタには、日本人と結婚している人が多い。これからの時代、これからのいわば地球俯瞰型生活のなかで、こうして国を越え、文化の違いにとまどいながら理解しあっていく家族が増えていくのは素晴らしい事ではないだろうか。僕の勝手な想像だが、英国と日本、という二つの国にはそれとなく文化的な要素のところで近いものを持っているのではないか、と思ってきた。この一組の夫婦から新しい時代の種がまかれた。彼が得意になって見せてくれた写真、娘さんの髪は漆黒、生後1週間だというのに ふさふさ という形容詞を使いたくなるような日本髪、であった。

彼の喜びようが55年前、自分が感じた歓喜の感情を思い出させ(父親がわり、と勝手な思い込みもあって)、ちいさな記念品に、わが子誕生の朝に書いた、例によって詩まがいのものをそえた。夫人がどう翻訳してくれるか、申し訳ないが楽しみである。誕生後のレッスンで、名前をどうするのだ、と聞いたら、英語のパスポートには Alyssa 、日本語では ありさ としたい。ただ日本語をかなにするか漢字がいいか、と聞かれたので、僕は漢字がいいと思う、と答えた。かなはやさしいし、読み間違えがない。しかし漢字には意味がある。それが大事なのでは、というのが理由だった。結果として、長女は 有里彩 ちゃん。彩のある(埼玉は彩の国と言っている)ふるさとをもつ娘。何と素晴らしい命名だろうか。この三つの文字を選ばれた夫人のセンスには脱帽である。オリバーはいずれ、国籍を選ぶ時期がきたら、どちらを第一にするか、本人に決めさせる、と言っている。その時期、小生はたぶん、この現世にはあばよ、と言っているだろうが、わが有里彩ちゃんに栄光あれ!

 

 

 

娘よ。

おさなき生命萌え出づるあさ

阿佐ヶ谷の空は おだやかなりき。

霜月にはあれど

ドアより垣間見たる雲は やわらかにして

朝 まだき

うす黄金色に光り居れリ。

このあさ

ふるさと東京は

気温 9.3  湿度 83

しじまをぬらしたる時雨おさまり

いと おだやかなりき。

 

娘よ。

人の親となりたる日

健やかにまどろめる母を置きて

父は街へ出でたり。

日 土曜なれば

道は人にあふれたり。

そのとき

高らかに笑い交わしつ一群の少女父がそばをすぎ

わかき香り

埃せる街をきよめたれば

卒然と心のうちに 父は叫び居れり。

 

われに娘あり

我が娘 また きよらかに生きんと。

 

娘よ。

愚鈍なる父は今こそ悟りたり。

いのちこそは尊きもの

いのちこそはうつくしきものなりと。

 

娘よ。

晩秋の空はすでに暮れ

病室に灯の入りたれば

わかき父とわかき母は

しづかに手とりあい

汝れが名前を語りき。

 

娘よ!

いまいちど

父は心に叫びき。

われに娘あり

わが娘またきよらかに生きんと。

エーガ愛好会 (5)”めまい” みました  (44 安田耕太郎)

Giさんと同じ疑問が沸きました。殺された妻の顔は一度も画面に登場しません。まさか彼女までキムと瓜二つではないでしょう。スチュアートが殺人と断定していたかは、僕には疑問です。彼女が転落したあと、落ちる現場は勿論見ずに、転落地点に人が集まっている時には裏口から逃げるように立ち去っています。自分に容疑をかけられるのを回避したのだと思います。好きな人を失って(と思って)、虚ろに街を徘徊していてキムに瓜二つの女性に遭遇した、と思いました。
この辺の曖昧さは承知の上で、ヒッチコックは既にカラクリを観客に早くから知らせておいて、知らないスチュアートに何が起きるのかハラハラドキドキさせます。サスペンスは英語suspend(サスペンド=宙づり))に由来しているとのこと。精神的に宙ぶらりんになっていて、不安感やハラハラ感を持っている状態のこと。サスペンスはミステリーと違い、謎解きはない。サスペンスは感情(エモーション)を揺り動かすことが絶対的要素、だとヒッチコックは言っています。「めまい」の場合、スチュアートのハラハラ感に観客を同化させ、感情移入させることこそがサスペンスの核だと、言わんばかりです。映像的にサスペンス感を増幅したのが、高所恐怖症のスチュアートが教会の階段を上る時めまいを起こすシーン。俗に「めまいショット」と呼ばれた技法。カメラを後ろに引きながら、同時にズームアップすることで、被写体(この場合、映ってはいないがスチュアート)の位置は変わらないのに、背景だけが遠ざかっていき、めまいを起こしたような感覚に陥らせた。実際のシーンは、階段に似せた模型を作って横に置き、カメラは水平方向に移動させズームアップしたそうです。映画で観たその場面の階段は本物でなく模型です。被写体(人間)は全く映らないので模型でも問題なし。この様なトリックを使ったそうです。仏監督トリュフォーとの対談でサスペンスの神髄と手法について語り合っているのを読んだことがあります。

キム・ノヴァクについて。予定していた女優が妊娠で無理となり、代わりに抜擢されたそうです。ヒッチコック好みの金髪ではなかったそうです。あれだけ人気のあったマリリン・モンローですら使っていません。妖艶・セクシー過ぎるのが理由のようでした。確かにお気に入りは、グレース・ケリー、バーグマン、ティッピ・ヘドレン(鳥、マーニー)、エヴァ・マリー・セイント(北北西に進路を取れ、「波止場」で助演女優オスカー)などの気品あるブロンドだった様です。グレースはモナコへ嫁いで去られ、バーグマンはロッセリーニ監督に持ち去られ、ヒッチコックは落ち込んだそうです。
ノヴァクの東欧白人らしい雰囲気はこの映画にとても合っていたと思います。アップにしたプラチナブロンドに仕立ての良いグレーのテーラードスーツはとても似合うのがこの映画で分かりました。

エーガ愛好会 (4) ”めまい” のこと

“めまい” は編集子にはちと特別なエーガである。この映画を見たのが自分にとって生まれて初めての”デート“ だったからである。相手は水原八恵子、すなわち現在のオクガタである(だから今、こうして書けるのだが)。場所は確か日比谷映画だったと思うが、当時あのあたりに洋画専門のロードショー館が固まっていたから、ひょとすると有楽座だったかもしれない。なんとかキミマロのセリフではないがあれから40年(プラス)、再び隣り合ってみることになったが、昼飯のときのシャルドネが効いてきて、5分くらい眠ってしまったのはこの40年プラスの時の功(?)かもしれない。1週前は ”知り過ぎた男“ だったから、2週続けてヒチコックものを見た事になるが、記憶は断片的で、改めて時間の魔力を感じた事だった。しかし、今回は一つ、疑問を持つことになった。

“めまい”のストーリーの中心は妻を殺そうとする夫が友人の刑事(ジェイムズ・スチュアート)に妻の監視を依頼するのだが、その時には本人ではなく違う女性(キム・ノヴァク)を妻と思いこませ、あたかもキムが自殺したようにみせかけておいて妻を高い塔から突き落とす、というトリックである。スチュアートが疑われることはないのだが、自分に過失があったように思いこみ悩む。その後、街でキムに酷似した女性を見つけ、トリックを見破ることになるのだが、今回おかしいなとおもったのは、スチュアートは殺された人妻の本当の顔は知らないわけだから、もし死体の検証に立ち会っていれば、あきらかにキムが偽物であることはすぐわかったはずである(判別できないほど顔がつぶれていたのなら別だが)。しかし映画の中では彼が死体確認に立ち会う場面はない。

それと、いつ、どうしてスチュアートが(自殺ではなく殺人ではないか?)という疑問を抱くようになったのかが映画の場面では定かではない。街で(サンフランシスコという大都会の中で)偶然キムに再会し、解決へもっていくというのは不自然だから、意識して探していたに違いない。このことは再会以後のスチュアートの行動が確たるステップ(事件当日と同じ服、髪型にさせて現場へ連れていき動揺させる)で導かれることから明白である。僕が今回抱いた疑問は、“なぜ死体確認に、現場にいた現職の刑事が立ち会わなかったのか?” とうことである。どなたか、この疑問にお答えいただけないだろうか?

(菅原)小生、お気に入りのキム・ノヴァクに60年振りに再会しました。キレイだけど、超ダイコンですね。従って(これって、また、独断と偏見か)、ヒッチコックは二度とノヴァクを使っていません。しかし、小生、大不覚をとりました。今のいままで、「めまい」はヒッチコックのものだとばかり思っていたら、タイトルにボワロー=ナルスジャクの「死者の中から」が原作とあるじゃないですか。シモーヌ・シニョレが出たコワーイ「悪魔のような女」の原作者です。

ヒッチコックは、映画が始まって暫くしてから、用もないのに門の前を左から右に過りました(これが彼の役どころ)。それにしても、60年前、外出するに際し、日本でもそうだったんでしょうが、米国では帽子を被り、上下おなじ色のスーツを着用し、靴はフローシャムだったかどうか。今なら、さしずめ、野球帽、ティーシャツ、ジーパン、ナイキの厚底靴と言ったところですかね。そう言えば、ヒッチコックは「知り過ぎていた男」でも、スチュワートがソフトを頭に乗せていたのに、今回も帽子なし。ヒッチコックの売りって禿頭であることなんですか。

(金藤)「めまい」観ました。子供の頃に観たヒッチコックの印象しかないのにわざわざ書くのも恐縮ですが、今日の「めまい」は私の印象の中のヒッチコック映画と、ストーリーの展開が違うような気がしました。 原作者が他にいたのですね。ヒッチコックがどこに出て来るか、見るのを忘れていました。 もっと注意深く観なくては・・・それでは、皆さま、めまいと熱中症にお気をつけてお過ごしください!

(中司―金藤)めまい がおわるとすぐ 新選組血風録。今日は夕方まで忙しい。

Sneak Preview (4) (44 安田耕太郎)

スコットランドでの驚き

南からエディンバラの市街中心部へ入って目に飛び込んできた光景が忘れられない。切り立った岩山の上に要塞のようなエディンバラ城が聳えていた。

6世紀にケルト人が建てた砦が起源であるという。 旧市街も石造りの建物は中世の香り豊かで散策も楽しんだが、何と言ってもエディンバラ城であった。街から見上げても城内に入ってもその迫力と存在感に圧倒された。城全体が「キャッスル・ロックCastle Rock」と呼ばれる岩山の上にあるので、市内全体に加えて北海まで見渡すことが出来る眺望は「素晴しい」の一言だ。バグパイプを吹くタータンチェックのスカートを身に着けたおじさんも歓迎してくれる。いかにもスコットランドに来たな、という気持ちになる。

グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdomイギリス)のカントリーのひとつであるスコットランドは1707年までは独立した王国であった。現在でも独立志向が強く政治的懸案事項となっている。

スコットランドに来て驚いたのは、スコットランド地元の民間市中銀行が発行するポンド紙幣が流通していたことだ。エリザベス女王の図柄のイングランド銀行(日銀に相当する中央銀行)発行のイギリス公式のポンド紙幣は勿論流通していて、両方が併存しているのにはびっくりした。これは連合王国に併合される1707年以前の独立国当時のまま造幣を維持していて、現在ではイギリス連合王国の一地方にもかかわらず昔のままスコットランド独自のポンド紙幣を発行し流通させているのである。ただし、スコットランド域外のイギリス国内では使用、両替が制限されているので、スコットランド域内で使い切るようにした。イギリス国外では使用は不可能であった。

このように旧来から流通する紙幣が数百年後の現在でも併存する不思議な現実が一例として示す通り、EU離脱か留まるかのブレグジット問題でもイギリス中央政府とスコットランドの民意は相違していて、微妙な国内問題を抱えているイギリスとスコットランドの関係である。

ちなみに、スコットランドの旧名はラテン語でカレドニアと称したのは既に述べた。南太平洋上の島ニューカレドニアは18世紀後半イギリス人探検家キャプテン・クックによって発見され、新しいスコットランドを意味するニューカレドニアと命名された。数十年後にはフランス海外領土となったが現在に至るまで名前は変わっていない。

エディンバラ城とエディンバラに大満足してスコットランドの奥地に向かった。

 

スコットランドはケルト人(Celtic)が住んでいた地域。ケルト語のひとつゲール語(Gaelic)を話す人達であった。ゲール語で湖(lake)をロホ(loch)という。よく知られたスコットランド民謡ロホ・ローモンド(Loch Lomond) はローモンド湖を歌った民謡。怪獣が出ると言われたネス湖は現地ではLoch Ness(ロホ・ネス)という。

そのスコットランドの中央部を真っ直ぐハイランド地方の首都インヴァネスを目指した。深い森の中を静かに進むといった移動中、ノルウェーに次いで二人目の女性運転の車をヒッチハイクした。中年の女性で道中の会話はなまりが強くよく聞き取れず、日本と中国の区別がはっきりとは分かってない印象を受けた。しかし、親切なヒッチハイクに助けられたのは間違いない。

次に男性二人連れの車に乗った。おやっと思うことがあった。二人の話す英語が全く分からない。方言が強く聞き取り難いのは想定済みであったが、それにしても全く分からない。二人に尋ねて解った。なんと古来より地元では使われているゲール語を話していたのだ。初めて耳にした言語だった。破裂音がするオランダ語のように聞こえた。英語とゲール語が公用語であるが、スコットランド人口5百20万人のうちゲール語を話すのは6万人強(100人に1人)で年々減っているという。情報としては知ってはいたが、まさか古来の現地語ゲール語をスコットランドで耳にするとは思わなかった。

 

インヴァネス(Inverness)はスコットランド北部の行政区割りでハイランド地区随一の町で事実上の首都。これに対してローランド地方の首都はエディンバラだ。北国の静まり返った町だった。インヴァネスは「ネス川の河口」を意味する。北にあるといっても北欧のオスロ、ストックホルム、ヘルシンキより南に位置している。しかし、より人里離れた感じがした。冬は日照も少なく雨も多く寒い気候の下、人々はどんな生活をしているのかと想像した。多分スコッチウイスキーが手助けしているに違いないと思った。

ユースホステルに泊まり暮れるのが遅い静かな町を散策した翌日、町の中心部からヒッチハイク開始、10キロほど南に行くとネス湖に達する。幅は2キロと狭く35キロの細長い湖の湖岸に沿って延びた道を南下した。岸辺に廃墟になった城があり、村や人家にはほとんど出くわさなかった。勿論、ネス湖には怪獣はいないが、いても不思議でない暗い神秘的な雰囲気は充分味わえた。スコットランド(ブリテン島も)には高山はなく1000メートルを少し超えるのが最高峰。寒さと風で樹々も育たず丘陵は緑の背の低い草木に覆われていた。やたら放牧された羊の数が目立つ。やがてスコットランド民謡「ロッホ・ローモンド」で知られたスコットランド最大のローモンド湖(Loch Lomond)に着いた。

スコットランドは北海道をもっと過疎にした自然がそのまま残されていて、面積は北海道より小さく一周するのは存外早かった。人口は北海道より少し多い。最大の都市グラスゴーに一泊後、ロンドンへ戻るべく南下ルートを選んだ。スコットランドを離れるに当たってスコッチとして有名なウイスキーについてひとこと。

中世の終わり近く薬酒として修道院が独占的に製造していたが、16世紀宗教改革が起こり、ヘンリー8世によるイギリス国教会設立もあって修道院は解散させられた。その結果、修道院から蒸留技術が農家など民間に広まった。独特の香りを産む泥炭(ピート)の生産も豊富で、権力側は酒税収を当てにするようになる。自然な成り行きだ。製造者は奥地であるハイランド地方(Highland)や西海岸の沖合ヘブリディーズ諸島(Hebrides)へ製造場所を移し、理不尽な税取り立てから逃れるため、さらにアングラで密造した時期もあったのだ。スコッチウイスキーの製造がハイランド地方や、西海岸の沖合アイラ島(Islay)を含むヘブリディーズ諸島などの辺鄙なまたは田舎地域に集まった理由である。

大麦麦芽のみを使用したウイスキーが「モルトウイスキー」。そして「シングル」が意味するのは単一の醸造所で造られたウイスキーをボトリングしたものだ。つまり、一つの醸造所で造られた「モルトウイスキー」だけを瓶詰めしたのが「シングルモルトウイスキー」。

ハイランド地方東北部インヴェネスの東50キロの所にはスペイ川(River Spey)に沿って世界最大の醸造地域スペイサイド(Speyside)がある。スペイ川の流域は綺麗な湧水に恵まれ、周辺はピートの生産地でウイスキー生産にはうってつけの場所。スコットランドのモルトウイスキー醸造所の半数近い50を超える醸造所があり、まさにウイスキー産業のメッカだ。このスペイサイドは長年モルトウイスキー密造酒エリアだった。現在まで続くグレンリベットが最初に政府から公認された醸造所となった。ということは、それから税金を払いだしたということ。1824年のこと。

彼らの醸造所とシングルモルトウイスキーは特別に定冠詞がついて「The Glenlivet」という。さらに同じスペイサイドに醸造所を構えるシングルモルトウイスキーのロールスロイスと称されるザ・マッカランも「The Macallan」という。 創立は1824年で酒税を納める政府公認醸造所第2号となった。ウイスキーに「The」が付くのはこの二つのみだ。あまたのスコッチウイスキーの中にあって特別な存在なのだ。政府に公認されて酒税を納めていたこれらの先駆者は密造を続けていた他の醸造所からは当初白い目でみられていたという。

ちなみにスコッチウイスキーにはグレン(Glen)の名を冠した銘柄が目立つ。

The Glenlivet以外にも、グレンモーレンジィ(Glenmorangie)、グレンフィディック(Glenfiddich)などいくつもある。Glenはスコットランドの現地語ゲール語で谷、渓谷の意味。ザ・グレンリベットは「リベット川の谷」、グレンモーレンジィは「静寂の谷」、グレンフィディックは「鹿の谷」を意味する。

 

 

そろそろ表へ出よう! (39 堀川義夫)

昨日(6月12日)、鎌倉のアジサイ見学に行ってきました。梅雨入りでしたが夏日となり空は真夏の様に入道雲も発生、明月院は満開!長谷寺はほぼ満開の状況で楽しい一日でした。

明月院 それなりの混雑の中、鑑賞者は100%マスク着用で真っ盛りの明月院ブルーを楽しみました。

7月の月いち高尾は梅雨を吹き飛ばして、ぜひ皆さんで高尾に行きましょう!!7月8日水です。

珍しい沙羅双樹の花

明月院から炎天下を葛原岡神社⇒銭洗弁天⇒佐助稲荷神社⇒カフェテラス樹ガーデン⇒大仏⇒長谷寺へハイキング。汗びっしょり。途中の洒落た樹ガーデンでキーマカレーと生ビールで寛ぐ。

 

 

長谷寺のアジサイ

明月院とは趣の違うアジサイの路は、今年はコロナの為か現時点で神奈川県民限定で往復はがきで事前申し込みが必要。特別拝観料は「かながわコロナ医療・福祉応援基金」寄付され、1日1000人までの入場とのこと。細かいことは抜きに、満開に近い素晴らしいアジサイを楽しみました。

 

明月院とは異なり様々な種類のアジサイを見ることが出来ます。

(37 菅谷)茶毒蛾の後遺症は如何かな?

普通は治るのに最低1週間は罹ると聞いていましたが早くも鎌倉でアジサイ見物とは、貴兄も休まない御仁ですな!明月院も長谷寺も絶好のタイミング、写真が素晴らしい。

神奈川県民限定とは羨ましい限り、私はせいぜい高幡不動のアジサイで我慢することにします。府中街道沿いの妙楽寺も結構お薦めです。

(43 猪股)素晴らしい紫陽花見事ですね。とても綺麗に
撮れています。ありがとうございます。

家に閉じこもっていないで、外に出ようとのことですが、体調イマイチなこともあり、今ひとつ、怯む気持ちがあります。そんなことで、STEP3に緩和されましたが、まだ疑心暗鬼です。

7月から活動を始め、月一高尾から参加させていただこうと考えています。

(36 後藤)見事なアジサイの写真ありがとう。我が家の庭のものとは全く違い品の良さを感じます。アジサイは本当に季節の花として気持ちを豊かにさせてくれます。次回の高尾を楽しみにしています。

(39 三嶋)菅谷さんの仰る「妙楽寺」は川崎の多摩区長尾 でしょうか? 地元ではアジサイ寺として有名です。先週もウオーキングで行ってきました。

この近くの 「枡形山」 もお勧めですよ。エッ それ何処?  生田緑地の 最高峰(84m)です。行かれた方も多いでしょうが、展望台からは 都心を始め 天気が良いと男体山も望め、 アジサイ、菖蒲 も盛りでした。
広い敷地の中には 日本民家園、岡本太郎美術館、科学館 もあり のんびりと楽しめます。コロナ騒動のお陰で 私は良さを再発見しました。
(38 町井)自然豊かなところにお住まいで羨ましいのですが、嫌な虫の被害もあるのですね。お気の毒でした。

でも、良くおなりになって鎌倉にいらっしゃったのは羨ましい!神奈川県民限定で、東京から行ってはいけないのでしょ。NHKのニュースで長谷寺の紫陽花を映していましたが、貴方の写真の方がずーっと美しく、素晴らしいです。7月8日、楽しみにしておりますが、自粛生活で2キロ太りましたので、歩けるかしら?

“襲われた幌馬車” と 麻生発言

”襲われた幌馬車” は懐かしき西部劇のひとつで一昨日、BS3番での放映があった。まず、小泉幾多郎西部劇論から。

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 6月5日西部劇「襲われた幌馬車」が放映されたことでの感想。
1956年製作。大分昔に観たので殆んど忘れていた。リチャード・ウイドマーク主演。「悪の花園」「ゴーストタウンの決闘」「ワーロック」等、ゲーリ-・クーパー、ロバート・テイラー、ヘンリー・フォンダという名だたる俳優との共演で損な役回りが多かったが、これは「六番目の男(1956)ジョンスタージェス監督作品」と同様、完全なる主演者なので気持ちよさそうに演じていた。 冒頭、ライフル銃を構えたウイドマークが、川越しに狙いをつけ、一人を射殺する。その後3人と打ち合い、二人を殺す。連中の胸にバッチが見える。悪役ウイドマークかと思いきや、後で判るのだが、コマンチ族インディアンの妻と子を殺された
敵を討ったのだった。しかし最後の一人に捕まり、縛られたまま馬で引っ張られる等残虐行為を受けるが、モルモン教徒らしき幌馬車の一団と同行することになる。胸バッチの残虐行為は同行してもやまず、それがコマンチと勘違いしたのか、コマンチと同居してきたからなのか、よくわからなかったが、最近白人警察官が黒人を地面に押さえつけて殺害という事件を彷彿とさせた。
幌馬車を率いるリーダーの先妻がインディアンでその娘と白人の後妻の娘との葛藤とかもあり、人種問題も提起される。監督はあの歴史上はじめてインディアン側から描いた西部劇と言われた「折れた矢」の監督デルマー・デイヴィスである。その後アパッチ族の攻撃をウイドマークの戦略で無事切り抜け、最後は軍事裁判での将軍による大岡裁定で、めでたしめでたし。 ウイドマークのインディアンに似た風貌で、出来る限りセリフの少ない、またストイックな流れるようなアクション等主人公にぴったりと合ったこと、ロケ地が、アリゾナ州セドナのオーククリーク渓谷で、カセドラルロックといわれる聳え立つ赤い絶壁の岩山等がいつも背景に眺めることが出来、楽しむことが出来た
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小泉論評にもあるが、この映画で人種差別の問題が提起された。よくあるテーマなのだが、編集子が特に興味を持ったのは、小泉さんが ”大岡裁き” とかかれている裁判でのウイドマークの発言である。裁判長のもと将軍が、たぶん、経験の浅い将校に率いられた陸軍の小部隊がウイドマークの活躍で救われたことに対して恩義もあったのだろう、殺人の動機について、斟酌したいという気持ちを示したのに対し、ウイドマークはあえて自分ははっきり意識して、冷血に(cold  blooded) 殺人をしたのだから、縛り首で結構だ、と明言する。驚いた将軍との間で展開された議論で、ウイドマークは 将軍は南北戦争で大勢の敵を cold blooded で殺したではないか、と詰問する。将軍はそれは同胞を守るためだったのだ、だから合法だ、と答えるのだが、同胞とは何か、それは南軍、北軍などと言う前に同じアメリカ人のことではないのか。そのアメリカ人にコマンチ族ははいらないのか。法とは何だ。白人に法があるようにコマンチにも法がある。自分たちが勝手に作った法律だけを言うのは間違っているではないか。この展開に将軍も困ってしまい、結果としてウイドマークを彼に好意を持つ女性と彼を慕う少年に預ける、ということでハピーエンドになるのである。
映画の背景としてその将軍が南北戦争に参戦していたということになっているのだから、1867-8年、日本で言えば明治維新のころの話だろう。それから150年以上、4世代くらいまえのことだが、いまなお、米国は人種差別問題で解決を見いだせていないようだ。これはこのまま、単一民族、単一文化の日本ではどうしても理解できない歴史の汚点として残っていくのか。
そこへ今、全米で問題になっている暴力事件である。これのきっかけとなった警官の行為は、たぶん白人相手ならしなかっただろうと思っていたのだが、その後いくつかのニューズ画面で、白人の老人や女性に対して警官が警棒で女性を殴る、デモを利用した商店の略奪が黒人だけの犯行ではない、など、日本では想像もできない行為が報道されるのを見ると、これは単に人種差別だけの問題ではなく、アメリカ人全体の成熟度、一言でいえば民度、の問題なのではないかと思わざるを得ない。
民度、という単語の専門的な定義は知らないが、ここでは生活水準とか、教育程度だけの問題だけではない、個人と社会とのかかわりあいを含んで使っている。つまり、自己の尊厳、ということと同じ次元で、公徳心、公共精神、おもいやり、といったことだ。このことを先日、英会話のレッスンで説明したら、英国人のインストラクタはそれを SOCIAL OBEDIENCE という用語で理解した。その時はなるほど、と思ったのだが、OBEDIENCE には服従とか、何か強制されている、というニュアンスがある。これに加えて彼は、日本社会の根本にある SHAME という感覚、”恥の文化”( “菊と刀” のルース・ベネディクトがこう名づけたように覚えているが定かではない)が機能しているからだ、と言う。
たしかにわれわれは ”人様に迷惑をかけるのは恥” というしつけを、学校教育よりも早くから、家庭のなかでされてきた(少なくとも昭和人には。話が飛ぶが、昨今はこういうことまで学校の責任だとする風潮があるのは誠に残念)。この伏線が、たとえば東日本大震災の時にはいかんなく発揮されて、前回もどこかで触れたと思うが、救援にかけつけてくれた米軍指揮官を感動させたし、なによりもそれが顕著に表れたのが、今回のコロナ騒動での国民全体の行動だったと思うのだ。
例によって”日本モデル” には安倍首相の政治宣伝らしきニオイが漂っているのはたしかであるが、少なくとも今までは日本でのコロナ封じ込めの成功が欧州の人には理解できず、なにか統計上の問題があるのではとか単なる幸運なのだという論議が盛んである。山中博士のいうファクターエックスが特定できるのを僕らは待つしかないが、一つだけ確かなのは今回の騒動が科学的問題であると同時に社会の成熟度の問題でもあるということだ。”マスクをする“ ことが、発生はともかく蔓延を防ぐために有効なのは、懐疑的だったWHOも認めたようだが,”する” ”しない” は科学上の課題ではなく、個人の公共意識の問題である。ロックダウンもせず(もっともできなかったのは憲法上の問題でもあるようだが)、個人の意識と自制に頼った今回の政府対策が効果を上げたのは、何といっても、そういう意味での日本人、日本社会の民度の高さを立証したのだと思ってきた。
”日本モデル” があやしいものなのでは、あるいは単なる幸運なので、政府の対応が功を奏したのではない、もっと(また例によって)欧米のような科学的対応をしなければならない”という論調がある。原因追及のために世界と強調していくのはもちろんんそうあるべきだが、例えば、昨日報道されたフランスの例にあるように、”人混みを避ける“ ”マスクをするのが効果的だ” と公的に認めてもなおかつ、実行しない人間が多すぎるため、外出証明書の携帯とか、高額な罰金とか、そういうものがないと実行がむずかしい、という現実は一体何なんだろうか。”欧州のように” 論者がその文化の中心と崇め奉るフランスはパリの現実はどう考えたらいいのか。いくらワインの銘柄にくわしくともソルボンヌを出ていようとも、”人様に迷惑をかけない” 意識がなければ現実の社会で正義は成立しない。そういう意味で今回のコロナ対応の多くは、 ”恥の文化” であろうと SOCIAL OBEDIENCEだろうとかまわないが、日本の民度の高さ、文化の表れとして評価すべきものだと信じてきた。
そこへ、数日前の読売新聞は麻生副首相の発言として、”外国から日本だけ特別な薬を持ってるんじゃないか” などという問い合わせがある。それに対して日本の民度の高さのためだ、と言ってやったらその後そういう話はなくなった” という報道があった。小生、このおじさんはどうも好感が持てない政治家のひとりなのだが、今回の発言に限っては、タロー,よく言ってくれた、という感じを持った。だからといって現政権がいい、と言ってるわけじゃないんだが。

月いちメンバー 家を出始める   (39 堀川義夫  43 下村祥介)

(堀川)そろそろ、「メンバー家に籠る」から名前を変更して行きたいと考えています。

寺家ふるさと村は概ね田植えが終了しました。

蛍は未だ出てきて楽しませてくれますが・・・もうすぐ見れなくなります。

来年までさようなら!蛍の光だけお楽しみください。携帯ではこのくらいしか表現できません。

昨日(6月4日)、1月以来の高尾山に行ってきました。稲荷山コースを10時45分に登り始め、1時間15分で久しぶりに高尾山頂上に到着です。

登山道入り口にはこんな看板がありました。

三嶋さん情報の山岳団体からのガイドラインをイラスト化したものです。物好きにも試しにマスクをして登ってみようと思いマスクを付けなおして登山開始しました。これって、結構きついですね。結構暑かったのですが、風があったので何とかなりましたが、急登では頭が痛くなり、ふらつきが出ました。これって、多分酸欠状態になったのではと思いましたが、最後の230段の階段も一気に登り頂上に到着しました。

 

山頂付近の茶屋は、営業していました。唯、食堂内は密にならないように、カウター越しの対話にはビニールカーテンが設置されているようでした、山頂の込み具合は結構な人出で予想以上でした。

途中、アナグマの子供(体長20㎝位)遭遇しました。なぜこんなところに子供のアライグマがいるのかわかりませんが、全然人馴れしているのか怖がらず這いずり回っていました。

 

下山は薬王院に参拝して、安全登山の祈願、月いち高尾の発展、コロナ撲滅等々色々とお願い事をし、1号路を歩いて駅に向かいましたが、途中気が変わり金毘羅堂から以前に行った「ろくざん亭」の脇を通て高尾の駅へ。

ついでのことに、てんぐ飯店に寄り生ビールを1杯飲んで帰路につきました。テングにはおかみさんがいて、皆さんの再来を待っていますとのメッセージを頂きました。

(下村)

おはようございます。お元気でお過ごしのことと存じます。小生の方も夫婦ともども元気でやっております。

さて(若干罪悪感を感じつつ)3か月ぶりに原村に様子を見に行って参りました。陽光に新緑がキラキラと光り、蓮華つつじが満開で久しぶりに心が洗われた感じです。 6月1日から開場とのことで蓼科の三井の森ゴルフ場も見て参りました。受付フロントは透明のアクリル板で囲ってあり、ロビーやロッカールームではマスク着用、風呂はなし、グリーン上のピンは刺したまま触らないこと、バンカーレーキは無しで足でならすことなど、まだ制約が多い状態でした。

新緑の頃に山麓会コンペを開催と考えておりましたが、このような状況に鑑みてもう少し様子を見たいと考えております。自粛解除後の感染者数も漸増気味であり、慎重を期したいと思いご了承いただきたくよろしくお願い申し上げます。

(編集子注)”山麓会” は下村君の尽力でできた、八ヶ岳南麓(明快な定義はないが、ま、硬いこと言うな)にセカンドハウスがあったりして付き合いのあるメンバーの会で、一昨年秋からゴルフもメニューに加わった。まったくのフリーの愉快な集まりである。ご興味のある方は下村君あてご連絡ありたい。

PS:堀川兄、出てきたのはアナグマ、それともアライグマ?

 

 

エーガ愛好会 (3)  ラフマニノフ狂躁曲

最近売り出し中の推理小説作家 中山七里 に、クラシック音楽をテーマというか背景にしたシリーズがある。タイトルにいわく、”いつまでもショパン” ”どこかでベートーヴェン” といった具合で音楽家岬洋介がポワロ役で活躍する。そのシリーズで一番初めに読んだのが ”おやすみラフマニノフ” で、その中でプロの音楽家は彼を ラフマ と呼ぶことを知った。その調子でいえば ”ラフマの二番” がここのところ話題の中心になっている。コロナ話題に押されて多少遅くなってしまったがこのラフマをはじめ、”文芸もの” が話題になってきたのは菅原勲、安田耕太郎、そのほかの文芸映画に関するやり取りからであるので、仲間内の時ならぬラフマ症候群をご紹介しておこう。時系列的には順不同であるが、きっかけは前回紹介したが小泉発のこの一文のようだ。

(小泉)あまた数ある中で、英国映画「逢びき」。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番が全編に溢れるように流れている・・・・その後マリリンモンローの「七年目の浮気」、ジョーンフォンティーンの「旅愁」、エリザベステイラーの「ラプソディー」や最近の「のだめカンタービレ」等に、この第2番が登場する・・

(金藤)ラフマニノフの曲はフィギュアスケートでもよく使われていますね。他の曲だったと思いますが、パトリック・チャン 安藤美姫等がラフマニノフの調べに乗って滑っていたような気がします。

(小泉―金藤)「逢いびき」苦労されての入手からの鑑賞、感動も一入だったことでしょう。ラフマニノフの協奏曲第2番、他の映画では、出演者がピアノを弾く場面がクライマックスとなりますが、「逢びき」では、恋に落ちた人妻の感情の起伏が音楽の中に埋没している感じでした。「旅愁」では、原題のセプテンバーソングとこの2番との係わり合いが、何とも言えなかったですが、最後、恋を諦め、ピアニストとして再出発するコンサートの場面がクライマックス。「ラプソディ」は、エリザベステイラー扮する裕福な美しい娘が、気難しいが、魅力的なヴァイオリニスト、ヴィットリオ・ガスマンと生真面目一点張りのピアニスト、ジョン・エリクソンとの間で揺れ動く中、ヤキモキするが、結局第2番を弾くピアニストの方を選ぶ。「七年目の浮氣」は、先日の5月11日に放映されたが、トム・イーウエルが第2番を弾きながら、マリリン・モンローに妄想を描く場面でのモンローの言葉「この曲に弱いの。ゾクゾク感じる。鳥肌がたつわ・・・どうかやめないで・・・」この映画自体が「逢びき」のパロディなのだろう。・・・ラフマニノフの交響曲第2番とありましたが、誤植かと思いますが、この交響曲第2番の旋律が協奏曲第2番に匹敵するぐらい、その旋律が何とも言えません。特に第3楽章の旋律は、ポピュラーな響きから、TVドラマの挿入曲に使われたりしたらしい。また平原綾香がアダージオの名前で歌っているのは聴いたことがあります。

(久米)小泉先輩のラフマニノフ愛はすごいと思います。クラッシック倶楽部のN響はなぜか見逃しておりますが、6月3日にはクラッシック倶楽部でラフマニノフの前奏曲集23番と32番をニコライ・グランスキーの演奏で放映しておりました。やはりピアノ協奏曲2番が感動ものですね。

(安田)小泉さんの専門家はだしのご説明分かり易く有難い限りです。ロータの音楽は「道」「太陽がいっぱい」「山猫」「ロメオとジュリエット」など忘れない名曲ばかり。プロコフィエフのクラシック曲「ロメオとジュリエット」両方楽しめます。コッポラ映画「地獄の黙示録」のヘリコプターが飛来するときの「ワルキューレの騎行」は迫力満点。気に入った映画・音楽のコンビは、「2001年宇宙の旅」と「ツァラトゥストラはかく語りき」、「羊たちの沈黙」「バッハ・ゴールドバーグ」、「戦場のピアニスト」・・・・・ちょっと古くは、ヴェニスに死すと「マーラー・交響曲5番」、「逢いびき」「旅愁」「七年目の浮気」と「ラフマニノフピアノコンチェルト2番」です。

(後藤)小泉さんの音楽や映画に関する知識とその縦横の広さと深さには本当に唯敬意あるのみであり驚いております。先のメールにあったラフマニノフの作曲した”Lilacs”と言う歌曲の小品は私がカルーソーの次に大好きだったスエーデンの名テノールJussi Bjoerlingがカーネギーホールで1958年にコンサートを開催した演奏会で歌っておりました。何故この歌が英語で歌われたのか不思議に思っておりましたが逸話を読んで納得しました。ラフマニノフの歌曲には素敵なものが幾つかあるようですが歴史を知るとまた探して歌ってみたいと思います。話は少し逸れますがBjoerlingは大酒飲みだったそうでカルーソーと同じ48歳で亡くなりましたが素晴らしい演奏を数多く残しております。また、明年はEnrico Carusoが亡くなって100年(1921.8.02)となりますので私も保有している彼のオリジナル録音のSPレコードのコンサートを原宿の小ホールをお借りして追悼の会をやろうと思っております。その節はどうぞ聴きにきてください。

(金藤) 皆様の高尚な流れるような文章が次々飛び交う中、ただ感嘆して読ませていただいておりました。 今週観た映画です。

ジェーン・エア 1943年 Amazon プライム  オーソン・ウエルズの眼光・存在感!
恋人たちの予感   BSプレミアム    久米様 ご紹介ありがとうございました
男女の友情は成立するのか? メグ・ライアンが元祖ラブコメ女王としてスターダムを駆け上がった最初のヒット作とWebにありましたがラブコメ? メグ・ライアンがキュートでした
サイコ BSプレミアム 子供の時にシャワーのシーンが怖くてTVの前から逃げて最後のシーンをまた見に戻った映画です。今回は全部見ました。
翼よ!あれがパリの灯だ BSプレミアム 途中からどんな飛行機で大西洋横断したのか興味ありましたが、よく無事で・・・
次の映画鑑賞は 小泉様からご紹介いただきました 「ラフマニノフ愛の調べ」 がAmazonプライムにありましたのでこちらの映画にします。
今日は、後藤様の、Jussi Bjoerling 美しい歌声の”Lilacs”  と後にピアノ独奏用にも編曲されたという リラ(ライラック)の花 Op21-5 のピアノ演奏(こちらも情感豊かで美しい曲でした) がYouTubeにありましたので映画鑑賞前夜試聴会です。夜 遅くなり大変失礼いたしました。蒸し暑くなってきましたので、熱中症にお気をつけてお過ごしください。
(編集子注)”栄光の70年代”後半、HP八王子工場の片隅にあったマネジメントシステムサービス(通称MSS)という名前ばかりがまがまがしい職場、初めて”マネージャ” にしてもらった小生の隣で、”セクレタリ” の やっこ のイメージは職場の雰囲気をいつも明るくしてくれた人柄とときどきやらかす他愛ないチョンボの数々、それとほかの連中に手ほどきを受けながら COBOL に挑戦していた彼女が(IBMのしつけでアセンブラしか知らなかった小生にはIDENTIFICATION DIVISION、なんて書いてる彼女がえらく見えたものだが)これほどのエーガファンとは、これまで知らなかった。人間、長生きはしてみるもんだ。それと、このラフマの二番、であるが、”アラビアのロレンス” にもフィーチュアされていたと記憶しているのだが?今手元にDVDがなく検証できないのだが。

 

 

山岳四団体からの要望    (39 三嶋睦夫)

ご存じかと思いますが、山岳4団体からの情報を ご参考までに添付します。
私はウオーキングの中で 近所にある60段の階段を週1回 10回往復していますが、階段はきついです。
コロナ騒動の前から 今年は水芭蕉が最盛期の尾瀬にもう一度行きたいと思っていましたが、尾瀬の小屋は6月末まですべて閉鎖です。日帰りも自粛の要請で 止める事にしましたが、そろそろ緑が深まる野山を歩きたいですね。
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令和2年5月25 日

 政府の緊急事態宣言全面解除を受けて 山岳スポーツ愛好者の皆様へ

本日(令和2年5月25 日)、政府は新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の 全面解除を発表しました。国民、そして山岳スポーツ愛好者にとっては待ちに待った宣言 解除です。

山岳スポーツ自粛をお願いしてまいりました山岳四団体として、自粛要請の  重要性をご理解いただき、ご協力くださいました皆様に厚く御礼申し上げます。 

自粛解除後の山岳スポーツ再開にむけて基本的なガイドライン(指針)を下記に示しました。より詳細なガイドラインにつきましては自治体、所属の山岳団体、山岳会等のガイ ドラインを参考にしてください。

ガイドライン遵守は、山岳救助関係者、医療関係者、 山域圏内の住民、そして山岳スポーツ仲間への相互感染を防ぎ、予想される第二次感染症 拡大防止に貢献します。 全面解除を受けてもコロナウイルス感染の危機は常に存在します。 引き続き皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

 記 

 「自粛」要請解除後の登山・スポーツクライミング活動ガイドライン

 1.近距離(100km圏内程度)でできるだけ都道府県を跨がない日帰り登山から始めましょう。

 2 体調不良(平熱を超える発熱、悪寒、倦怠感、息苦しさ、咳等)での登山は止めましょう。入山後にコロナ感染発症すると命に関わり、救助隊、収容先地元医療機関に 多大の迷惑を及ぼします。

 3. 登山は、少人数で行いましょう。(パーティーは、当面5名以内で。)

 4. 自粛期間中、季節や地震による山容の変化、登山道の荒廃など思わぬ危険が潜んでいます。  十分な登山ルートの下調べと地図、コンパスの持参、登山届けは必ず提出し、家族にも残しましょう。

5. 登山中でもマスクを着用しましょう。マスク着用時は、熱中症及び脱水には十分  留意し、こまめに水分摂取を心がけましょう。

6. 登山、クライミングジムでのソーシャルディスタンスを守りましょう。 一般的には2メートル前後ですが、登山中の場合は、さらに距離が必要と言われて います。

 7. 登山山域内での買い物や、下山後の呑み会等も地元住民への感染防止の観点から  控えてください。 食材、飲料、緊急食などは出発前に揃えておきましょう。

 8. 自粛中に衰えた筋力、体幹を鍛えましょう

  今回の世界的新型コロナウイルス(COVID-19)の蔓延により、社会構造、経済が大きく 変化し、それに対応する新しい生活様式の確立が必要になりました。登山もスポーツクラ イミングも新しい視点からの活動指針が必要です。   山岳四団体でも皆様方のご協力を得ながら、安心で安全な山岳スポーツの再興を目指し 努力してまいります。

   自粛期間中の皆様のご協力に重ねて厚く御礼申し上げます。 ありがとうございました。

 

 (山岳四団体)

公益社団法人 日本山岳・スポーツクライミング協会

日本勤労者山岳連盟 公益社団法人 日本山岳会 公益社団法人 日本山岳ガイド協会

米国デモ騒動の現状  (HPOB 五十嵐恵美)

現在シリコンバレー在住の五十嵐恵美くんにお願いして、現状のリポートを送ってもらった。少し長いが以下に紹介する。1年間小生が住んでいた、のんびりしたレッドウッドシティすら暴動に巻き込まれていると知り、かつてのよきカリフォルニア、を今でも大切に思っているひとりとして暗澹たる思いである。

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Background 

5月26日のメモリアル・デイ(戦没将兵追悼記念日)に米国中西部ミネソタ州ミネアポリス市で黒人の男性、ジョージ フロイド(46歳)は偽造の20ドル札を使った理由で逮捕され、手錠をかけられて、白人の警察官、デレック ショーバン(44歳)の膝の下で約8分間地面に首を抑えられ死亡した.傍観者の携帯のビデオにその全容が撮られ、ソーシャルメディアを通して全米に配布され、ショーバン巡査はその後解雇、金曜5月29日に第三級殺人罪(Third Degree Murder)及び業務上過失致死罪(Second Degree Manslaughter)の容疑で逮捕された.

ジョージ フロイドの死の直後、東海岸から西海岸に渡る全米約150におよぶ都市で「警察官の黒人に対する差別、残虐行為」に抗議し「警察改革」を求める合法で平和的な抗議デモに加え、各地で過激な暴動、略奪がはじまった.ミネアポリス、ニューヨーク、ワシントンDC、ヒューストン、ロスアンゼルス、等を含む都市では収拾がつかず夜間外出禁止令が発令され、National Guards (国家警備隊)が出動したにもかかわらず、ミネアポリスでは暴動の治まる見通しはない.

 

保守的なWall Street Journalの社説

6月1日付のWall Street Journalの社説に、

“The violence that broke out in American cities this weekend goes far beyond justified anger at the killing of George Floyd on Monday. The rioters are looting shops and attacking police with impunity, and they threaten a larger breakdown of public order. Protecting the innocent and restoring order is the first duty of government.”

(今週末にアメリカの都市で発生した暴力は、月曜日のジョージ フロイド殺害に対する怒りを正当化できる限度を遥かに超え、暴徒は店舗を略奪し、刑事免責で警察を攻撃し、公共秩序のより大きな崩壊を脅かしている.罪のない住民、地域の秩序を回復させることが今、政府の第一の義務である.)

ニューヨークでの略奪

 

アトランタでの略奪

 

ミネアポリスでの対立

“The same goes for liberal media and intellectuals, who are in general portraying the riots as an understandable response to social injustice. Most of them live far from the burning neighborhoods as they denounce police. They ignore that there is no chance of addressing social injustice without underlying civil order. The main victims of a summer of chaos in America will be the poor and minority neighborhoods going up in flames.”

(同じことが、一般的に、暴動を社会的不正に対しての理解できる対応と考えている、リベラルなメディアや知識人にも当てはまる.彼らのほとんどは、暴動の起こっている都市のスラムから遠く離れた安全な郊外に住んでいるので、警察を簡単に非難できるのだ.   彼らは、根本的な民事秩序なしには、社会的不正に対処できない、という基本的な現実を完全に無視している.アメリカのこの夏の混乱の主な犠牲者は、貧困層とマイノリティが住んでいる炎上している都市なのだ.)と、偽善的に映るアメリカの知識層をも皮肉っている. 

シリコンバレーの巨人たち

Amazon、Google、Netflix、Uber、Twitterはデモ、暴動の続いている週末明け6月1日に、人種による不平等に抗議し、場合によっては、人種の平等を求めるグループに資金を投入するという声明を発表した.AT&T、IBMも同じようなサポートを表明.

ミネソタの略奪者の射殺を促したと解釈されたトランプ大統領のTwitterへのツイート(”when the looting starts, the shooting starts”)に対して、Facebook CEOのマーク ザッカーバーグは、トランプ大統領との会話の中で,ソーシャルメディアへの投稿について率直に懸念は表明したが「Facebookはユーザーがオンラインで発言するすべてのことが真実であるかどうかを決める仲裁の役割を果たしてはならないと信じている.また、一般的に、民間企業は、特にこれらのプラットフォーム企業は、仲裁の役割を果たすべきではないと信じている」と語ったと述べた.これは(トランプ大統領のツイートの内容の信頼性を判断し公表すべきだと公言している)ライバル会社のTwitterとFacebookを区別するスタンスである.

この背景としては、しばらく前からアメリカ議会の両党(共和党、民主党)をまきこんで議論されている、Facebookをどうするかの問題の新しい展開として、Section 230 of the Communications Decency Act(通信責任制限法第230条)を修正すべきという論調が目立つようになってきたことがある.トランプ大統領が最近大統領令を出した結果、立法されてから24年になる、Section 230 of the Communications Decency Actが改定される可能性はある.

シリコンバレー近隣でのデモンストレーション

黒人、マイノリティの住民が多い、シリコンバレー近隣のサンフランシスコ、オークランド、サンノゼ市ではすでにデモ隊と警察の衝突、車の炎上、店舗破壊、略奪、等が起こっており、サンノゼ、サンフランシスコ、サンタクララ、フリーモント、ウオールナットクリーク、ヘイワード市では無期限で夜間外出禁止令が発令されている.オークランドでの週末の抗議デモには約15000人が参加したと報道され、イーストベイ(サンフランシスコ湾の東湾)のサンリアンドロのカーディーラーは日曜5月31日の夜の略奪で、新車50台がショールーム及び駐車場より盗まれたと報告した.  ショールーム内にある車のキー ボックスをこじ開けて行われた、計画的な犯罪とみられている.  個人の車への破壊行為はベイエリア全体に及び窓ガラスが夜中に割られていたケースは多数報告されている.またサンフランシスコでは銃砲店、合法薬物を扱う店舗も(これらも恐らく)計画的に略奪されたと報告されている.抗議デモ参加7人のうち1人は市外の住民で、バックパックに爆発物、刃物等を入れ所持しており、その多くが計画的に破壊、略奪を目的に参加している常連であると懸念されている.

パロアルト周辺

パロアルト市周辺では日中は比較的平和的な抗議デモが続き、夜間にサンタクララ、サンノゼ、レッドウッドシティー等の市で略奪が発覚している.COVID-19の影響で、失業率、ビジネスの倒産は急増、サンフランシスコの三分の一のレストランは復帰できないと予想されている中、失業中で、時間のあり余った、貧困層のデモ参加者も多いはずだ.


週末の放火、略奪、ターゲット雑貨店、オークランド市
週末、デモ隊と警察官の対立、サンフランシスコ市役所前
「黒人の命も、他の命と同様に大事なのだ」、サンフランシスコ市役所前

イーストパロアルト警察は5月31日、イーストパロアルト市でのデモ隊の激しい抗議の最中に待機、その後デモ隊はパロアルト市にあるザッカーバーグの自宅へ向かう。

デモ隊に備えるアップル ストアー
パロアルト市ダウンタウン、ユニバーシティ アベニュー
バーガーパーク、メンロパーク市(膝をつく姿勢は暴力のない平和的なプロテストを意味する)

今後

今回の抗議デモは、米国で起こった1967年の、警察の残虐行為と人種的不正に対する大都市での抗議デモ隊が、警察と国家警備隊と大衝突した、暴力の「長い暑い夏」とよく比較される.翌夏1968年も同様の抗議行動が続き、今回と同様にその年には極端に二極化し激しく争われた大統領選挙が行われた.現在のアメリカの不安は、若者や少数民族が「人種の不平等」と「政府との関係」の両方に不満を表明し続けた、20世紀に起きた数々の暴動と多くの点で似ているといわれる.

トランプ大統領は、現在まで、社会主義とコロナウイルスに起因する大統領選挙運動の制限について多くツイートし、公言してきた. 6月1日、ホワイトハウスのローズガーデンで演説したトランプ大統領は、抗議者を「凶悪犯」、「犯罪者」、「略奪者」と呼び、「厳しい刑事罰と刑務所での長い刑」を公約した.トランプ大統領の言葉「暴力的な暴徒」(黒人とイミグラント)は共和党の支持者である一部の白人有権者を鼓舞するシンボルとして役立ってきた.キャンペーンが今後、増々人種差別化されると予想されている.


抗議者たちは、6月1日にオレゴン高速道路とパロアルト市ユニバーシティ アベニューの間の車線を遮断して、ハイウェイ101を行進

民主党がこの身近な罠の餌食になり、人種的正義の名の下に暴動を擁護した場合、ジョージ フロイドの殺害をめぐる怒りの抗議デモ隊は、政治化され、何の結果も見ずに終焉する可能性は多大にある.民主党活動家のひとつの希望は非暴力のままで、残虐行為と人種的不正に対する抗議活動を気長に行っていくときに初めて、アメリカの警察改革と人種的不平等に切実に必要な進歩を遂げることができるのではないかと思う.

パロアルト市役所の前で膝をつくプロテスター

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(中司返信)文中にも書きましたが、ユニバーシティアベニューもさることながら、レッドウッドシティも騒動の渦中にあったとのこと、まさに胸が痛みます。デモに参加する人たちには応援したいですが、こういう時必ず起きる略奪行為、それが自分で自分の首を絞めていることを無視してまだ当たり前のように起こす、このあたりがやはり日本との民度の差なんだとつくづく思います。

(五十嵐追記). Giさんは レッドウッドシティに住んでおられたのですね. 昨夜は、外出禁止令が出ていましたが、日中、ダウンダウンで2000人位の”平和的”な集会があったようです.ニュース クリップがありますのでおくります.

(中司追記)上記クリップを見てみた。現場の中継なのでリポートは半分くらいしか理解できなかったのが悔しいが、緊迫した場面の動画は一件に値する)