早慶戦の日、名古屋では  (33 小川義視)

10月30日(月) 早慶戦勝利、秋季リーグ戦優勝の当日でした。 久しぶりに名古屋支部ののんべえ仲間で集まる機会を持ちました。ここのところ不調気味とかで元気のない37年荒木隆司君も久しぶりの参加でした。

場所は実に名古屋市重要文化財の39年卒竹田浩己(嘉兵衛)宅、「庄九郎」東海道有松宿(有松絞)です。

今度は上高地です  (HPOB 小田篤子)

5~7日、上高地に行って来ました。昨年は行きに雨で、帰りに雪だった年もありましたが、今年は暖かく、まだ紅葉も残っていました。6日夜の大雨で透きとおった梓川は翌7日は濁流。
例年は静かな時期ですが、今年は、3連休の最後でもあり、6日の河童橋付近は街中のように綺麗な服装のベトナムや中国の人が3/4位で賑やか。バスやホテル、食堂も隣は東南アジア系の方でした。
帰りには、ホテルで美味しかったというワインを求め、安曇野ワイナリーに寄りました。半分はお土産やですが、綺麗な所です。ホテルのレストランと同じと思われる品が1/3の値段でした!

木立の間に見える 白い建物が、毎年安く 静かなこの時期に行くホテ ルです。   

(編集子)それにしてもまあ、あんたよく出かけるねえ。

コロナの去った後  (34 船曳孝彦)

新型コロナは定点把握となり、正確な発生数は闇の中(本当はもっと多数であろうと思われます)ですが、最新の新患者数は1調査施設当たり2.86人で前週比0.88倍と連続して低下しております。感染症分類5類となり、5月の定点把握方式に転換してから、徐々に増加してきていましたが、8,9月をピークに減少してきました。後に述べますが、インフルエンザ並みから、逆にインフルエンザに越されてしまいました。しかし今なお私を含め親族やごく身近にコロナ感染者が多いのが実感です。そして重症者は多くありません。

COVID19が発生し2020年1月に日本に上陸して以来、政府はPCR検査を制限し、診療も帰国者外来などに限定した結果、一般医療機関はコロナ診療を拒否するという流れが出てきて国民皆保険の土台が崩れ、第6波の大流行時に医療機関がパンクすると、自己検査という国民皆保険とは全く相容れない体制に移行しました。早期治療の遅れ、防疫面でのとんでもない大ダメージがもたらされました。自宅待機者の重症化死亡が出た時点で、あるいは感染者数全数把握を放棄した時点で、政府は国民を見捨てたと見ても良いように思えます。厚労省、日本医師会は、パンデミック感染症という事態に正面から向き合わずその場しのぎでやってきました。患者数や変異株の変遷、ワクチン接種、治療薬の評価など、全国的にきちんとしたマクロデータを後世に残すべき責任がありました。

コロナの注目度が下がり、医療支援はどんどん縮小されていますが、コロナの場合Brain-Fogと呼ばれる後遺症(科学的分析が始まっています)が問題ですので、もし罹ったらコロナ新薬でしっかり治療して下さい。

変わって猛威と言ってもよい位の勢いがインフルエンザです。前回も書きましたが、通常11,12月から流行し始めるものが8月に始まったのは異例のことで、学級閉鎖も頻発(最新3751施設)しており、まだ増え続けております。1定点での陽性率がコロナを上回り、16.41人(前週比1.48倍、愛媛県では39.9人と地域差は大です)と、コロナの5.7倍です。コロナの期間中の2年間、インフルエンザは下火でした。コロナ感染対策がインフルにも有効だったとも考えられ、コロナ対策が緩んだ途端に、インフルに対する免疫が低下していた国民に広がっていったと見られています。新たな外来種ウィルスかもしれません。アメリカではさらにRSウィルスとのトリプルデミックが心配されています。インフルエンザに罹らぬようマスクなどの対策とともに、コロナワクチンに加えてインフルワクチンも接種して下さい。私も実は昨日打ってもらいました。

エーガ愛好会 (239)ジュディ・ガーランド 補足  

(安田)レネー・ゼルウィガー主演映画は観ていない、ジュディ・ガーランド本人が32歳の時主演した映画「スタア誕生」1954年公開 を観たことがある。子役時代の「オズの魔法使い」も観た。
ジュディは身長151cmの小柄な女性。片やレネーはノルウェ―系アメリカ人で身長は15cm位高い、外見は好対照。ジュディを一躍有名にした16歳の時の映画「オズの魔法使い」1939年(あの風と共に去りぬが公開されたのと同じ年)も観たが、役の上では小柄でキラキラした明るいアメリカ娘で、4歳年上で1930年代名子役として名を馳せたシャーリー・テンプルをも彷彿とさせた。ただ、二人の成人後の人生の明暗は際立っていた。ジュディの短い人生(享年47)は映画で演じた役とは、私生活では真反対の暗く辛い薬物に苛まれた不幸な人生だった。
ジュディは物心つく頃から、夫婦仲の良くない舞台演劇者の父親とピアニストの母親の両親の末娘(三女)としてショービジネスをさせられていた。母親から「舞台に立たなければ折檻するぞ」と脅かされて育った。体質的に太りやすかった彼女は10歳頃よりダイエット薬として覚醒剤(アンフェタミン)を常用するようになる。これは合法の強壮剤で、舞台の上でエネルギッシュにパーフォーマンスが出来るように母親に強要されたものだった。「オズの魔法使い」の主演ドロシー子役としては歳をとり過ぎ、大人の女優としては若すぎるジュディの扱いに困り果てたMGMはダイエットをさせ子役の年齢にふさわしいより小柄に見える姿に無理やりさせたのだった。爾来、睡眠剤の過剰摂取で死を迎える47歳までの私生活では、覚醒作用のある薬物と鎮静作用のある薬物による処方薬への薬物依存と、重度のアルコール依存症に見舞われ、度重なる自殺未遂と薬物騒動を起こしながらも不死鳥のように「オズの魔法使い」、「スタア誕生」、「ニュールンベルグ裁判」といった名作で輝かしく蘇り、伝説的女優として語り継がれる彼女は薬漬けの人生を薬で終えることとなった。そこには、この天才少女を10代の頃から馬車馬のように働かせるため薬物を与え続けた毒母の存在があった。毒両親の犠牲になった天才女優の伝記映画は観るに忍びない気もする。
不幸極まりないジュディの私生活であったが、映画鑑賞者としては彼女の歌唱力・演技力に十二分に楽しませてもらった。不世出の天才女優のひとりだと思う。5回の結婚をして、二人目の夫がイタリア系アメリカ人の映画監督のヴィンセント・ミネリ、二人の娘がライザ・ミネリ。母親から歌唱力の素晴らしいDNNを受け継いだのは間違いない。両眼の間が結構広い顔立ちは母娘そっくりだ。
「虹の彼方に」でジュディ役を演じたレネー・ゼルウィガーは彼女のデビュー直後(1990年代)から気になっている女優で、「ザ・エージェント」(トム・クルーズと共演)、「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズ、「シカゴ」、「コールド・マウンテン」(アカデミー助演女優賞受賞)を観ています。彼女がどんなジュディ・ガーランドを演じたのか大変興味がある。チャンスがあればこの映画を観たいと思う。

(飯田)

映画「ジュディ 虹の彼方に」は観ていませんが、小泉さんの解説と鑑賞後の評論並びに安田さんのジュディ・ガーランドに纏わるエピソード&評価を読ませて頂きました。

ジュディ・ガーランド出演映画の評価については、私も安田さんの評価と略同じですが、彼女の主演映画で「イースター・パレード」(1948年)はミュージカル映画として忘れられない作品です。もう一つ、ジュディ・ガーランドについては、私は6~7年ほど前に娘家族が住んでいたセントルイス(ミズリー州)に約1カ月滞在したことがあり、そこからカンザス・シティなどへ足を延ばしていた頃、彼女がセントルイスやカンザス・シティで、特に人気があったことを知りました。その理由の一つは、彼女の主演する映画「Meet Me in St.Louis(邦題:若葉の頃)」の舞台がこの地方であったためでした。

後日に、娘からビデオを送ってもらったのですが、スーパーインポーズの無い英語版でした(添付はビデオのカバー写真)。この映画1903年から04年、セントルイス万国博覧会を控えた古き良き時代のアメリカ、セントルイスを舞台に、中流家庭のゆったりとした4つの季節の情景を、美しいカラー映像で描写したミュージカル映画。日本では知る人ぞ知る作品ですが、アメリカでは公開当時、第2次世界大戦の暗い世相に疲れた人々の心に琴線に触れ大ヒット。現在でも、ミュージカル映画の枠を超えた、不朽の名作の一つに数えられています。

(菅原)飯田 さん、懐かしの、マーガレット・オブライエン!

 

”情報の氾濫” 記事について   (44 安田耕太郎)

アナログからデジタルへの移行、ITの革命的普及、コミュニケーションと情報伝達の手段の変革と多様性は種々な問題を惹起しています。とりあえずのフィードバックという感じで幾つか思い浮かんだ事柄を順不同に述べます。
(1)表意文字としての日本語の表現力の豊かさは再度強調するまでもありませんが、表音文字の世界の場合、表現力はそれほど豊かで、深くはないように思われますが、正直言って分かりません。単に僕自身の理解が不足しているだけかもと感じる次第です。
(2)アメリカを足繁く訪れた際、Critical Thinking!(批判的思考) Independent Thinking!(自立的思考)の重要性を口を酸っぱく強調されました。でもその意味内容が正しく理解されているか?、とりわけ現代のい世代には・・・。危うさを感じています。中途半端な理解でファッションとして、表面的に上滑りをしているだけではないのかと・・・・、思う時があります。
(3)それとの関連で、新しいメディア、ツールに関しても全面的には信用はしていません。本当かな?そう断言できるのだろうか? そうはいっても・・・、という留保や異論反と疑問が常に付きまとっています。僕自身の猜疑心や批判精神も反映しているとは思いますが。フェイクニュースの類の危うさも然りです。
(4)海外でPh. D.をとった人や留学帰り人の中にも基本的な問題意識が希薄で単なる語学使いと思わざるを得ない人も散見されます。                       
(編集子)以前に議論した 英語教育の問題 にも関係する話題である。海外の諸事情に詳しい方々のご意見をうかがえるとありがたい。

エーガ愛好会 (238) ジュディ 虹の彼方に  (34 小泉幾多郎)

ハリウッド黄金期のミュージカルスター、ジュディ・ガーランドが47歳で急逝する半年前の1968年冬に行った日々を鮮烈に描いた伝記ドラマ。大人にダメにされた子供のまま中年になった悲劇の歌姫ジュディに扮するのは、レネー・ゼルウイガー。この映画で、アカデミー賞、ゴールデングローブ賞主演女優賞を獲得している。

子供時代の描写は、晩年のジュディの回想として描かれるが、虐げられ過ぎて救ってあげたくなる。現在我が国で問題になっているようなセクハラ問題や慢性的に強制的ダイエット等覚せい剤投与により、神経症とドラッグやアルコール漬に嵌ってしまう悲劇。救いは、ジュディの歌。ジュディを演じたレネーは、ジュディの奔放で愛すべき女性像、圧倒的なカリスマ性で人々を引き付ける姿を再現させて見せただけでなく、ジュディの歌を再現させるべく、2017年映画の話が来てから、その翌年にかけて、自分の身体から、ジュディの声を出すため、声をパーツに分け歌のトレーニングに励んだという。映画完成は2019年。順番に、レネーがジュディに扮した歌唱を披露して行く。

1.      バイマイセルフ ロンドン初日の舞台から、歌えないと駄々をこねながらも「バンドがいた。使った方が良さそうね」と言いながら、自分の道を歩いて行く、これからもずっと一人で歩いて行くと唄う。
2.      トロリーソング 踊り子を従えながら、子供の頃、眠れずお付きの者から薬を常用するようになったこと等を思い出しながら唄う。
3.      ゲットハッピー 知己になった同性愛者二人と一緒に彼等の部屋のピアノで唄う。当時の同性愛への偏見に対し「自分たちと違う人間を気に入らないなんて糞食らえ」なんて言いながら。
4.      フォーワンスインマイライフ 「新しい恋人シドニーを思い、愛する人がいるから前に進める」と唄うものの、飲んだ後の出演で、観客から罵声を浴び「ろくでなしのひい爺」なんて暴言を吐いたりする。
5.      サンフランシスコ 此処はシカゴ、ロンドン、サンフランシスコ?等と言いながら、再び飲み過ぎが原因から舞台で倒れる。口だけでは、「素晴らしいショウを皆さんにお見せする」と口走るが。結局クビになる。
6.      カムレインオアカムシャイン ジュディの代りに、ロニー・ドネガンが採用される。ジュディが頼む。「ロニー、よかったら一曲だけ唄わせて呉れない?雨が降ろうが晴れようが、二度とここには出演できないし」。他の誰よりもあなたを愛するわ。栄光とと絶望様々な重圧に苦しみながらも自分の道を一人で歩いて行こう。私たちはいつも一緒。大歓声に包まれる。
7.      虹の彼方に 虹の彼方にどこか遠く空がとても青くて、そこでは、どんなに大きな夢も必ず叶うらしい。途中、ジュディが唄えなくなると観客が揃って唄う。絶望を繰り返しながらも幸せを諦めなかったジュディの伝記の終焉。

 

 ジュディ・ガーランドは、アメリカ合衆国の女優、歌手。 子役として出演した『オズの魔法使』で大人気を博し、以後も『若草の頃』、『イースター・パレード』、『スタア誕生』などで抜群の歌唱力を披露してハリウッド黄金時代を代表する大スターの一人となった。娘は女優のライザ・ミネリ。

(編集子)Over the rainbow  という曲は親しみがあるが、エーガとして意識したことはなかった。この人のことも名前だけであまり記憶がない。小泉さん、すみません。

 

台湾総統選と米国不法移民の話

11月3日付読売新聞に台湾の総統選について興味ある報道があった。今まで、全く興味はなかったのだがこの話は非常に面白いと思った。既存の政党間でのせめぎあいの中で、突然登場した柯文哲という人の話である。

同氏は今や台湾を混乱させつつある中国との関係について、中国との統一論も台湾独立の議論も、議論するだけ無駄だ、という。いわく、米国は中国と台湾の統一を許さず、中国は台湾の独立を許さないという現実は、解決の方法もない議論だ。解決のできない問題に30年も議論している方がおかしい。いまの台湾、という現状をそのまま認めればいいではないか、と主張するのである。詳しいことはわからないが、現在の台湾は平和だし、経済も順調、半導体の分野にあっては一方の雄として君臨している。この現状で何が悪いのか、という極めて単純な理屈である。このことは小生にすんなり納得できる。

同じ日、違う紙面に 変容する米国 というシリーズの3回目があって、ここでは不法移民の激増で混乱している米国の現状の報告があった。見出しが 揺らぐ寛容 とあるのがその深刻さを物語っている。トランプの有名な メキシコとの壁 でこの問題の異常さがクローズアップされたが、その後バイデン政権になって見直しがあり、またぞろ膨大な数の不法入国が後を絶たない。国境沿いのテキサスやアリゾナは彼らをまとめてバスに乗せ、内陸部の大都市へ放り出す、という乱暴な対策に出ている。この結果、ニューヨークやシカゴではシェルターが足りず、対策に巨額な費用が掛かり、犯罪が急増し、職を奪われる人が増加する、という結果となって 街が壊れる という危機意識が醸成されつつあるようだ。いうまでもなく米国は移民によってつくられた国であり、欧州各国にくらべればこういう事態にもいわば国是として寛容さを保ってきたわけだが、このままで推移すれば、米国の人口の最大のパイはヒスパニック系になると予想されるとなれば、もうその寛容も限界に近付きつつあるというのが実態なようだ。

かたや欧州ではアフリカや中近東からの移民、とくにアラブ人の入国が増え続けているが、この内陸部の国々が抱える問題を考えてみると、米国も欧州も他国と地続きであり、人間の移動を阻むことが困難な一方、ひとたび入国し定着すればことなる一神教のせめぎあいという問題を避けられない。これに対し、台湾は大陸と海によって隔てられ、温和な国民性と単一文化をはぐくんできたといういわば地政学的な差がある。そしてそのことはそっくり日本にも当てはまる。同じ漢字文化の国とは言え、韓国は大陸と地続きの半島国家であり、事情は異なってくるだろう。

先日、イスラエルの事情についての議論の中で、現在起きている戦争状態のなかで日本はどうするか、という課題について触れたが、その中で我が国の地政学・物理的な位置、単一民族単一文化、実質的に無宗教、などという、この意味では現在苦悩している大陸国家に比べて有利にはたらく天与の優位性を生かして、現実を素直に受け入れた、現実に即した国策ということを考えるべきだと書いた。硬派(?)の船津於菟彦なんかからは おめえ、何言ってんだ、と怒られたが、どんなものだろうか。

神無月ふたつの旅     (普通部OB 船津於菟彦)

神無月は二つの撮影旅行をして通り過ぎのエトランゼとしての秋を感じる写真を撮ってみました。
先ずは海野宿塾から姥婆捨山棚田から松本城、そして月末には日光杉並木公園〜日光田母澤御用邸〜竜王峡、そして町田の薬師池公園、それぞれの秋です。
姨捨の芭蕉の句  「おもかげや姥ひとりなく月の友」  「更級や姨捨山の月ぞこれ  虚子」
松本城でスワンが一人秋を待つ
昔こんなデートもしましたねぇ 静かに二人でゆったりとした行く秋を愛でる-町田薬師公園
我が家からの秋の夕陽 燃えるような夕景。時は巡り今年も霜月と師走になりました。元気一杯愉しく人生100歳時代を謳歌して参りましょう

パレスチナ―イスラエル問題に思うこと

(平井)この問題は本当に根が深く、一番の問題はイスラエルの建国にあたって、携わった主要国がパレスチナのことを忘れたことが大きな間違いだったのだと思います。二つの国を認めるべきです。一神教の原理主義者たちは、他の宗教を認めませんから、恐ろしい事になりますね。人間にとって宗教はとても大事ですが、人間の英知がそれを超えてコモンセンスに立ち返らないと「共生」は無理です。他の民族を根絶やしにするなんて本当に恐ろしいです。ネタナヤウはそれをし兼ねない人物と思います。即時停戦を願うばかりです。

(中司)この問題、我々には到底理解できない感情問題、民族性、宗教などが絡み合っていて、傍観するしかすべはありませんが、それにしても腹が立つのは、中東をはじめこの辺の問題の種をまいたのは英国であるということです。バルフォア宣言しかり、サイクスピコ協定しかり、当時の帝国主義の結末ですからね。最近読み直した逢坂剛のイベリアシリーズという小説群にも出てきますが、英仏などが国の権益、と何食わぬ顔でいいつのるのはすべてこの種の勝手な理屈の産物だ、といわれても仕方がないのだと思います。その点、わが日本はアジア諸国を簒奪しようとしたと言われて引っ込んでいますが、その結果、英仏の植民地が独立できたわけですから、インド、フィリピン、インドネシア、タイ、これら諸国が引いたくじと、パレスチナが引かされたくじの違いは大きかったわけですよね。

しかし聖書の記述にさかのぼって悪者扱いされ、世界を放浪せざるを得なかったユダヤ人(同じアラブ人なのに!)がようやく作り上げたイスラエルという安住の地に強烈な意識を持つのも理解できます。どうしたらこの悲劇は終わるんでしょうかね。これに比べればロシア―ウクライナ戦争などは単純な領土争いで、いわば自業自得の結末に見えてきます。グローバリゼーションに乗り遅れたとか、何とか、例によって西欧礼拝主義者がいろいろいいつのりますけど、海に囲まれた島国であり、言ってみれば無宗教であり、引っ込み思案で自己主張がなくて、アメリカのポチで、でも80年間の平和が保たれる日本、それで結構じゃん、といいたくなるんですが、だめかなあ。

(船津)國の無いユダヤ-イスラエル-も大変かと思いますが元々アラブの國ですよね。無理矢理独逸など世界から追われた民がやっとしがみついた土地でもありますが、分捕ったことには違いありません。パレスなのガザ地区へ押し込められた民は苦渋の日々だと思いますね。平和を願います。

(菅原)触らぬ神に祟りなし。でも、何かあるだろう、と言われれば、一神教から多神教への改宗だ。誤解を畏れずに言えば、例えば、英国の二枚舌、三枚舌を非難したところで、「覆水盆に返らず」であって何の意味もないし、何の解決にもならない。一神教の人から見ると、多神教の日本人をどう評価しているのだろうか。

ファイサル1世と写真に写るロレンス(右から2人目):

(安田)映画でお馴染みの「アラビアのロレンス」ことイギリスの軍人トーマス・エドワード・ロレンスは政府の命令を受け、彼の地の支配者オスマン帝国に対してアラブ人の反乱を支援・主導し、遂にはオスマン帝国を駆逐することに一役買った。アラブ人たちはオスマン帝国が去った空白地帯にはイスラムの国、パレスチナ国家の建国を旗印にしていた。ロレンスもそのつもりで尽力した。ところが、イギリス政府の頭にはオスマン帝国を駆逐した暁にはイスラム国家、パレスチナ国家の建国など毛頭なく、バルフォア宣言に沿ったユダヤ人国家イスラエル建国が意図されていたのだ。ロレンスは知らされておらず自国政府に謀られていた、利用されていたことに後年気づき、落胆し、不幸にもオートバイ事故で早逝した。この第一次世界大戦以降の中東国際政治の場でイギリスはそれほど老獪に立ち振る舞ったという具体的事例で、覆水盆に返らず。人間のやることの理不尽さは他にも「国連常任理事国の選定と拒否権」に見て取れる。不公平極まりない国連の規定である。これも第二次世界大戦後のPower Politicsの遺物だ。

日本人には理解しがたい宗教観、更に人間の業、煩悩に起因する如何ともしがたい人命の犠牲を強いる民族間の闘争の現場がパレスチナ・イスラエルだ。この問題の解は、当事者が皆等しく満足し、円満に着地点に到達出来るかどうかという観点では、無いと断言できる。この点、ウクライナ戦争は単純明快で分かり易い。人間の限界を見せられていると感じる。

日本にとって危惧されるのは、アラブ全体に火種が延焼し、オイルの供給とシーレーンの安全が担保され続けるかどうかという点、更にアメリカ国内のユダヤ社会の政治的影響力の大きさからイスラエルへ軍事的肩入れをする羽目に陥れば、対ロシア、対イスラム諸国の二正面に力をそがれ、極東の一番の仮想敵国中国への対応が手薄になる可能性があるという危惧がある。ロシアと中国はイスラエル・パレスチナ問題におけるアメリカの介入は勿論大歓迎に違いない。バルカン半島のサラエボでオーストリア皇太子が暗殺されて第一次世界大戦が勃発したように、小さな火種が世界大戦へと飛び火しかねない。現在のウクライナ戦争、パレスチナ紛争はすでに第三次世界大戦が始まりつつある端緒と指摘する識者もいる。本当に憂慮される事態だ。

信玄祭りです  (グリンヴィラ総合管理HPより転載)

今日も秋晴れ!過ごしやすい良い天気でした。さて、今日から甲府で信玄公まつりが始まっています。今年の信玄公役はモデルの冨永愛さん!見たいけれど・・・ものすごい人出なのでテレビで見ることにしました。

今年はグルメフェスなども開催していますので出陣を見ずとも楽しめると思います!