家ごもり月いち 第二編 (1)   (46 猪俣恭子)

各地からの皆様のメールを拝読していて私もお便りしたくなりました。
閉塞感一杯のこの一年でしたが、私自身は昨年からの闘病閉じ籠り生活に慣れそれほどの困難でもありませんでした。

おかげさまで身体も快復しつつあり気持ちは上向きです。勿論、コロナ感染は怖くできるだけ距離取っています。
-今までの世界の常識、価値観の大きな変動に目を見張っています。私たちシルバー世代はある程度安定していますが若い人達はこれからの社会との対応が大変だなと思います。私の三人の子供達もそれぞれの立場で混乱と闘うサンプルのようです。

長男一家  四人の子供を抱え極小住宅から引っ越しを目論見、大奮闘中。

長女一家  二人だけの生活で夫君はテレワーク、娘も月数度の出社。    ゴーツーを多いに利用し各地へ旅したのは良かったのですがついに旅先で怪我。

次女    単身ハワイ在住ですが帰国もままならず仕事も休職中。トランプさんから支援金受給しなんとか凌いでます。朝に夕にサーフィンで運動不足解消。

冬に入りそろそろ雪が気になります。白銀が呼んでいるような気がします。もう二年も遠ざかっています。スキー行かれる方は是非お声かけ下さい。読んで頂き有難うございます。良い年になりますように祈ります。

(編集子)”スキーのない冬” にやっと慣れたばかりです。呼んでなんかいねえって! 寝た子を起こすようなことを言わんといて! もっとも、起きてももう動けないけどね。

”ミス冒愛好会” (3)  そしてハードボイルド

さて、”ミス冒“ 三題噺のトリはハードボイルド。小生が一番はまっているゲビートである。

Hard-boiled (ハイフンがあったかどうか不安)とは要は固ゆでの卵のはずだが、転じて、頑固、意地っ張り、独立独歩、時に応じて暴力を辞さない、古いものにこだわらない、軍隊で言えば融通の利かない古参軍曹のイメージ、などなど入り混じった感情のこもった文体で書く作品、としておこう。

ミステリの歴史で言うと、前々回に述べた、1920-30年代に勃興し発達した推理小説が、ただトリックの妙だけを追求する流れになり、現実の犯罪行為や社会現象から遊離してしまっている、という反省から、名探偵が灰色の脳細胞で犯人を言い当てる、というパターンから、ごく普通の警官や私立探偵(日本だと浮気調査くらいしかないようだ)が自分の足と地道な調査と人間観察力とで、犯人を探し出す、という組み立ての作品が出てきた。このような意識というかスタイルで書かれたものをハードボイルドミステリ、と呼ぶようになった。

その過程において、本人はあくまで自分の価値観と、これが重要なのだが、ある信念を持ち、自分の信条によって行動し、必要であれば周囲の社会の慣行を無視し、暴力も辞さない。この ”信念と信条”が大事で、そのために彼は 卑しき街を一人行く正義、などと表現される。もう一つ、その文体は同時に伝統的推理小説のもつビクトリア朝的慣習とか持って回った大げさな表現とかを無視した、簡潔で乾いた表現を用いる。プロに言わせればその文体の源泉はヘミングウェイにある、という。ありていに告白すると小生、ヘミングウエイは6冊くらい読んでいるが、もちろん、翻訳では翻訳者の解釈とボキャブラリに依存してしまうので原書も数冊読んでみたが専門家の言う類似性、というものをはっきり意識することはできなかった。ま、素人としては当然だろうが。

日本でHBの嚆矢、と言われたのが僕らが高校生のころはやった大藪晴彦で、デビュー作 野獣死すべし は当時の僕ら高校生には全く経験のないものだったし、同じころ翻訳のでたミッキー・スピレーンの 裁くのは俺だ なども同じ興奮をもたらしたものだ。このあたりから ハードボイルド(以下HB)、という用語が定着したが、多くの作品は暴力描写の面だけを取り上げてHBと称していたから、”酒と銃と裸の女がでてくればハードボイルド”、なんていう俗説もあったくらいだ。研究家の本を読むと、30年代の終わりごろ、サンフランシスコにたむろしていた作家たちがたちあげたブラックマスクという雑誌にHBの原型ともいうべき作品が乗り始めた、という。その同人たちのあいだで一番有名なのがダシール・ハメットであり、レイモンド・チャンドラーだったというわけだ。前記した野獣死すべし、の主人公伊達邦彦は強奪した金でアメリカへ留学し、ハメットーチャンドラーーマクドナルドの文学を専攻することになっている(ただし、この後、大藪の作品はただ暴力の描写と著者の銃に関するぺダントリを披露するだけに終始していて見るべきものはない、と小生は思っている)。

そんなことから、HBを志向した人がまず読むべきとされるのが ハメットの マルタの鷹、チャンドラーの 長いお別れ というのが定説になった。この二人の後継者とされるのがロス・マクドナルド、代表作は 動く標的 があげられる。これらの作品は確かに謎を解くことが中心の糸になっているのは当然だが、チャンドラーの作品にはうまく言えないのだが雰囲気がある。特に 長いお別れ がまさにそれで、ほかにももうひとつの代表作 大いなる眠り、さらば愛しき女よ なんかもいい。ただ小生が入れ込んだのはチャンドラーの後継者であると専門家がいうロス・マクドナルドだ。チャンドラーの背景が第二次大戦前後のいわばよきアメリカ社会であるのに対して、マクドナルドの中期以後の多くの作品は、家庭崩壊とか麻薬問題とか、まさに現代アメリカの宿痾が背景になっている。ウイチャリー家の女 とか さむけ などは重厚であり読みごたえがある代表作といえるだろう。翻訳のことを言ったが、長いお別れ は小生が知っているだけで3人の翻訳があり、最近では村上春樹がチャンドラーの全長編を翻訳した。個人の好みだが、長いお別れ に関してだけは清水俊二の訳がしっとりとしていて実にいいと思っている(マクドナルドのことだが、ジョン・D・マクドナルドという人も同時代にいるので注意されたい)。

日本でもいろいろな作品があり、今売れっ子の北方謙三も純文学から転向してHBを志した歴史があり、弔鐘はるかなり とか、友よ静かに眠れ などは雰囲気のある作品だと思う。ほかにもいろいろあるが、小生が日本第一のHB作品だと信じているのは原寮という、もとジャズピアニストとして知られた人の諸作品である。残念なことに寡作な人なので次が待ち遠しいが、さらば長き眠り 愚か者死すべし それまでの明日 そして夜は甦る はシリーズものであるがどれもストーリもいいが落ち着いた、品格のある文体がなんともいえず心に響く。主人公沢崎の事務所が新宿にあるという設定で、会社時代の一時期を過ごしたあたりが登場するのも嬉しいのである。

なお、ハードボイルド、という表題で、本ブログ開始間もなくのころ、少し書いた。ご興味があれば、画面右側にでるアーカイブの欄で2017年9月をクリックしていただくともう少し詳しい情報がある。ご参考まで。HBなるものをお読みになっていない諸兄が多いと思うが、まず、長いお別れ(村上訳は ロング・グッドバイ というタイトルになっている)当たりを読んでみることをおすすめする。コロナさんとやらに、ぜひ近いうちに Long Goodbye と言いたいものだ。

コロナ患者の増加が衰えません  (34 船曳孝彦)

前回から1か月が経ちました。この間、コロナ患者数は増加傾向が衰えません。死亡者も増えておりますし、高齢感染者も増えております。医療崩壊の危険性が叫ばれ、実際我々医療関係者側から見れば、旭川市の現状は目を覆いたくなる惨状と言えます。コロナだけでなく癌や心臓病などの一般医療がすでに崩れかけています。分科会自身や日本医師会などは、かなり強くGo-Toトラベル中止を提言しておりますが、経済と生命を天秤にかけて、ブレーキとアクセルを同時に踏んでいる政府も東京都も煮え切らない態度を続けています。

新聞の投書川柳に 『 赤信号 みんなでGo-To 怖くない 』というのが載っていました。Go-To政策が人の往来を増やし、緊張感・警戒感を薄らげ、感染拡大を助長していることは確かです。スコットランドのデータで、新しい型のビールスが旅行者によって持ち込まれたことが明らかになりました。正直申しますと、実は私自身がGo-To絡みの旅行をしてしまったので批判できなくなってしまいましたが、暮・正月を迎えるこの時期、早急なGo-To中止、ないし延期が必要です。私は断腸の思いで幾許かのキャンセル料を払って暮れ正月の北海道スキー(札幌・旭川ではない)を断念しました。今シーズンのスキー全面中止となることを怖れています。もしそうなると高齢の故、次シーズンは滑れるか、自信がなくなりますので、何とか切れ目なく続けたいのです。

皆様もいろいろ活動したく、悩まれておられることでしょうし、集まって会食したいものですね。でも感染の危険が最も高いのは、大勢の会食場で、大声でしゃべる騒がしい環境だといわれます。食堂側ではテーブルを消毒し、プラスティックシールドを立てていますが、長く空中に浮遊するエアロゾル感染には効果が期待できません。もし外食されるなら、出来るだけ屋外での食事(冬季はなかなか難しいのですが)、換気の良い食堂をお勧めします。天井の高い、広い食堂をお選びください。

 

エーガ愛好会 (36)  エーガ愛好会の半年 (42 保谷野伸)

映画音痴の私が、ヒョンなことから、今年,6月に「エーガ愛好会」なるものに参加して,丁度半年が経ちました。この間、皆様のご指導のお陰で、映画をより深く楽しめるようになり,、大いに感謝しております。

さて、NHK放映の映画は、コロナのヒマつぶしで時折観ていましたが、皆さんご推奨の「心の旅路」を皮切りに、実に120本も観てしまいました。ただ、これだけ観ても私の映画精通度はまだまだ幕下でクラスで、皆さんの域に達するのは「100年早い」と自覚しております。

僭越ですが、この120本の中で(私の)「名作ベスト10~順不同」をご紹介したいと思います。(ただ、雨に唄えば等ミュージカルは全て好きなので、対象外とします。)基準は、高峰秀子さんが、ある著書で「名作とは、心に残る(沁みる)シーンが一つでもあること」とあったので、金藤さんのリストを元に、思い出しながら選びました。

①   カサブランカ   バーグマンが黒人ピアニストに「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」を依頼して、それを聞いたボガードがバーグマンと再会するシーン。

②   慕情       ジェニファー・ジョーンズとウイリアム・ホールデンが浜辺で、水着姿で語り合うシーン

③   ライムライト   チャプリンが死に行く中で、、クレア・ブルーム演ずるヒロインがテーマ曲でバレエを踊るラストシーン

④   大いなる西部    テーマ曲が流れる中、グレゴリー・ペックとジーン・シモンズが馬に乗って、大平原を下るラストシーン

⑤            ジュリエッタ・マシーナ演ずるジェルソミーナが、修道院で、トランペット(テーマ曲)を吹くシーン

⑥   アラビアのロレンス オマー・シャリフが砂漠をラクダで疾走して来るシーン。序曲も素晴らしい。

⑦   戦場のピアニスト  エイドリアン・ブロデイ演ずる主人公が、ドイツ将校に命じられて、瓦礫の建物でショパンを弾くシーン。

⑧   愛情物語      タイロン・パワー演ずる主人公が、戦場で現地の子供と連弾するシーン。

⑨   ドクトル・ジバゴ  間奏曲(ララのテーマ)が流れるインターミッションで、雪原を走る列車等主要な名場面が映し出されるシーン、

⑩   鉄道員       冒頭のテーマ曲が終わり、可愛い子供が父親に会うため、道を急ぎ歩くシーン

結局、全て「超名作」になってしまいました。そして、テーマ曲等音楽がらみの作品ばかりですね。私は、映画より音楽の方が好きなのかもしれません。今後ともご指導のほどを。

 

 

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“玉手箱” 論争について    (44 安田耕太郎)

1.         山は頂上が高ければ高いほど、基本的には裾野も大きく広がる。スーパーコンピューターに代表される最先端技術の先頭争いが、今後の国の命運を決めかねない時代になってきている。

デジタル分野、AI, ナノ分野、脱炭素化技術、ロボット工学、バイオテクノロジー・生物工学分野、遺伝子工学、量子物理学分野、エネルギー創出分野、宇宙工学分野、キャッシュレス技術・・・など枚挙に暇がない。オール日本の知能を結集し、そのレベルを向上させることは不可欠だ。その観点から、スーパーコンピューター「富岳」、「ハヤブサ2」などの快挙は諸手を挙げて歓迎すべき慶事である。未来志向の先端技術の成功例は全体を牽引する象徴的且つ実践的な役割を果たすはずだ。

2.       山の頂上の中核を担う“知”、“脳” となる人材の育成が鍵を握るだろう。それを可能にする財政的・経済的な予算措置を講じるのは必須だ。果たして総花的に分厚い中間層を育成することを最優先させているかに見える現在の学校教育が、未来のより高い“頂上”を構成する人材の確保に質的にも量的にも対応できるのか否かについては大いなる論議があろう。改善・改革の余地は大いにあると思っている。第二次産業の成長・拡大とそれに伴う製造技術の優秀さが、戦後の日本の経済成長を支えたのは疑いない。そんな労働集約大量生産型仕事に必要とされたマンパワーは定型的作業に適した平準化された大量の労働力であった。日本の教育もまさにその優秀な人材を供給するようにデザインされていたのである。そんな謂わばハードの時代は過去のものとなり、今後は第三次産業が中核となるいわゆる先端技術と情報の優劣が帰趨を決めかねないソフトの時代へと移ってきている。必要とされるマンパワーの質と量も、前時代とは明らかに異なってきている。その意味からいっても、「ハヤブサ2」や「富岳」の快挙は成功の実例として、後に続く人材に対するする動機付け、勇気づけの役割は大変大きく重要である。

3.     国民から集めた税金を原資とする必要不可欠なプロジェクトに対する投資は近視眼的な費用対効果の数値で測ってはいけない。限りがある原資の使途配分については、担当する当局の知恵、先見性、未来を読む慧眼が求められる。翻って見れば、コロナ禍のマスク供給に費やした400億円にちかい税金の無駄使いなどはやめてもらいたい。役人の鼎の軽重が問われたのである。

4.       次には、世界との交流はあらゆる分野で益々重要になっていく。日本の外に打って出る人材の育成と確保もmustだ。この点、内向き志向、上昇志向の欠如、目標・野心或いは夢の乏しさなど消極的にみえる若者たちの思考と態度は大変危惧される。国連と諸々の下部機関、世界銀行、世界保健機関(WHO), 国際通貨基金(IMF)、国際労働機関(ILO), 国際原子力機関(IAEA)など100を超える機関が世界には存在している。それらの組織の重要ポストをも日本人が占めることも重要な外交となり得る。謂わば国のソフトパワー戦略の一環になり得る。上記に述べた#1 と#2の視点とも呼応しつつ共通する重要な課題であろう。

5.      オリンピックに関しては、今の段階で “延期” 或いは “中止” を決定することも発表する必要もない。飽くまで実施するを前提で知恵を絞って計画を進めるべきだと思う。ただし、決定権はIOCが有しているので、彼らの専権事項である。必要な準備期間を考慮すれば来年の2月が3月が決定の最終期限であろう。僕個人的には実施は無理だと思っている。

ついでに言えば、オリンピック開催時期に関する最大の問題は、財政面でアメリカの大手テレビ局に頼らざるを得ないIOCは、アメリカ国内の人気スポーツの最盛期である秋を、優先させるそれらテレビ局の影響力に屈して真夏の不適当な時期に開催せざるを得ないのが現実である。これほど「選手と観客First」を無視した暴挙があろうか! オリンピックが金銭的な影響力に蹂躙されていると云っても決して過言ではない。北半球のオリンピックは昔、すべて秋開催であった。1964年10月10日、快晴の国立競技場の開催初日を鮮明に記憶している。

 

 

 

 

 

 

 

 

京都トレイルへ行ってきました  (39 堀川義夫)

 

昨年に引き続き、2020年11月25日から京都トレイルの旅に出かけました。

京都と言うと神社仏閣と言うイメージが強くありますが、豊かな自然に恵まれた山や里山が素晴らしいところです。

京都一周トレイル®は、京都の東南、伏見桃山から、比叡山、大原、鞍馬を経て、高雄、嵐山、苔寺に至る全長約83.3キロのコースと、豊かな森林や清流、田園風景に恵まれた京北地域をめぐる全長約48.7キロのコースからなります。(左下図参照)私は昨年初めて行きました。そして、これは何としても完全踏破をしようと、思い立ち今年も紅葉の最盛期に訪れました。昨年は、様子がよくわからないので知った地名をと言うか馴染みなある場所を考慮して、初日は栂尾の高山寺から神護寺⇒清滝⇒嵐山。2日目はケーブルを使って比叡山⇒大原三千院。3日目は大原⇒鞍馬山⇒貴船と歩いてみました。初日と3日目は高槻に住むKWV後輩の奥本耕三君が同行してくれて、素晴らしいワンデリングをすることが出来ました。

そこで、今年は、昨年中途半端に残してしまった阪急上桂駅嵐山⇒西芳寺(苔寺)⇒松尾山⇒嵐山を到着日の午後に、そして、2日目は東山トレイルと言われる伏見稲荷⇒大文字山⇒銀閣寺。3日前は銀閣寺⇒比叡山。4日目は時間が午前中しかないので伏見桃山⇒伏見稲荷の伏見・深草ルートを歩き、2年で京都一周トレイルの貴船口から高山寺を残して全部縦走路が繋がりました。来年は、この残りと京北トレイルの約50kmを踏破したいと思っています。

 

(編集子)ステイホームも京都の罹患増加もものともせず、ワンダラーには前進あるのみ。だいぶ話が古いが、アジア大会、というのが現役時代にあって、その標語が EVER ONWARD !  だった。まだホリが入部前のころかな?

 

“玉手箱”騒動について

”はやぶさ2” が持ち帰った ”玉手箱” が話題になっているが、親しいふたりの友人から、

”必要以上に騒ぎすぎやしないか?宇宙の果てがどうこういうより、することがあるんじゃなかろうか。ほかの国ではもっと現実に即した、役に立つことに資源を集中しているのにこれでいいのか?ひょっとしてオリンピックを強行したいがためのめくらましなんてこたあねえだろうな?

というメールをもらった。共感する部分もあるのだが、自分の意見を返信した。紙上討論会にでもなれば面白いかと思い立ち、小生の返信を転載する。

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メール拝見、小生には異論あり。
1.このプロジェクト自体が昨今の非常時に計画されたものなら別ですが、何年も以前に計画され、たまたまその成果がこの時期に現れた、といういわば偶然の一致であることを第一に考慮すべきです。
2.米国やそのほかの国々はもっと役に立つことをやっているのに日本は、という論議には大いに異論があります。彼らがやっていること、特に軍備についてはもちろん反対であります。しかし舞台が宇宙にまで広がっている、ということははるか以前から、彼らが宇宙を対象とした多くの実験やプロジェクトを繰り返し、その成果をもとにたとえばミサイルであり、”スターウオーズ” とよばれている現在の軍拡競争に至ってしまっていることを忘れるべきではないと思います。欧米はいいが日本はダメだ、という議論はもうやめませんか。日本のやっていることが役に立たない、ということは確かにたくさんあるでしょう。しかし今回のプロジェクトは議論だけで成功したのではなく、日本の中小企業の持つ底力があって初めてできたのだと理解しています。0.001ミリの精度を要求された機械部品の製造などは日本以外ではまだできないはずです。たまたま今度のプロジェクトで日の目を見た日本の力が今後、全世界の役に立つ日がやがてくるのではありませんか。
3.今回の研究成果が人類の役に立つのか?という疑問には別の観点からの異論があります。たしかに地球の誕生やらなんだらがわかったから何だ、と言われればその通りです。しかしそれならば、たとえば1200年前にどんな和歌が詠まれていたのか、シェイクスピアがどうしたのか、古代の生物の化石がみつかったがどうか、などなど、もし現実に役に立たないものは意味がない、とすれば、今の人類が類人猿からどうやってここまで来たのか、その秘密が人類だけがもつ好奇心とか事物の改良とか発見発明だとか、その原動力になった文化というものの持つ意味をすべて否定することになりませんか。万葉集の研究と宇宙科学を比較してどっちが人類のためになるか、だれにもこたえのない不毛の議論だと思います。学術会議のメンバーに誰を選ぶか、がこんなに問題になるのは、やはり人々が学術とか文化というものを大切にしたい、そのための研究の自由が脅かされてはならない、と思っているからではないでしょうか。
4.民主党政権の時、スーパーコンピュータ開発予算の議論で世界一の技術を満たしたい、という研究者の意見になぜナンバーワンでなきゃいけないんですか、ツーではだめですか、というバカな議論をした女優もどきがいましたね。
今、富岳 はそのナンバーワンを実現して、リアルタイムのシミュレーションなどで力を発揮し、コロナの問題解決に貴重な資料を提供しています。之もあの時の議論でナンバーワンが実現していなければできなかった話です。そのときの ツーではだめですか議論はまさにそんなものは研究者の自己満足だから、というものだったと思います。
5.オリンピック云々の話については小生も賛成します。どういう背景があるのかわかりませんが、この時期に世界から人間が集まるということの持つことから言っても、延期すべきだと思っているので。ただそのために今回の成果でめくらましをしているというのは飛躍していませんか。
6.僕の考えはもっと素直に、世界水準以上の成果が出たことを単純に慶賀すればいいのではないか、と思うのですが。マスコミのフィーバーぶりには確かに苦笑しますが、コロナコロナに明け暮れている日本人の間に何か明るいニュースがあれば、という風に受け取れませんかね。

 

プレスリー(確か、名前はエルヴィス)につながる話

(きっかけ)

小田篤子です。ミニヴァー夫人もグリーンブックも好きなのですが、一時ジョナサン.リース=マイヤーズのファンの時がありました。”べッカムに恋して”…(アメリカに住むインド人の女の子がベッカムを大好きになり、両親に内緒でサッカーを始め、コーチのリース=マイヤーズに恋してしまう。)を観てからです。

(編集子: 前後関係不明なれど話のきっかけとしてはじゅうぶん)。

次には”奇跡のシンフォニー”(絶対音感をもった施設に入っている少年がギタリストの母とロック歌手の父に音楽祭でめぐり会う話)を観に行きましたら、偶然、リース=マイヤーズがいきなり画面いっぱいに写りビックリしました。父親で、ロック歌手の役です。

私はElvisのファン(亡くなってから)でメンフィスのグレースランドや、ラスベガスでのシルク ド ソレイユによる “VIVA  ELVIS” も観に行ったりしましたが、リース=マイヤーズは偶然”ELVIS”という作品でELVISを演じ、ゴールデン グローブ賞を受けていることも分かりました!

そして、この “パリより愛をこめて”は、これ又偶然に娘が映画館でみかけ、パンフレットを買ってきてくれた作品ですが、未だスパイ物なので観ておりません。やっと本日観ようと思います! (編集子注:なるほど。本日観た結果知りたい)

(久米)ここでElvisファンに遭遇するとは思いもかけませんでした。
凄く嬉しく思います。日本人はいまだに彼をプレスリーと呼ぶのが
許せないでおります。私は中学2年生以来熱烈ファンです。彼が亡くなった時は
思わず「私の青春が終わった」と感じたものでした。当時30私は30歳だった
かと思います。
ここの会でもその内Elvisの話題を投稿しようかと考えておりました。成長してから暫しElvis君から離れておりましたが60歳くらいから又熱が蘇り没後30周年のElvis Weekにはメンフィスに出かけハートブレイクホテルに宿泊致しました。その2年後にはバースデーウイークに再びメンフィスを訪れました。
Elvisに関する書物やらDVD、CD本当に良く収集したものだと感心しております。最近、少々いっときの熱も冷めたのか最近彼の音楽から離れております。
リース=マイヤーズが”ELVIS”という作品でELVISを演じ、ゴールデン グローブ賞を受けていること全く知りませんでした。貴重な情報ありがとうございました。

(中司)コブキよ、気安くエルヴィスなんて呼ぶな! おめえ、ゲイリーだとかグレゴリーなんて呼ぶのか?

(久米)先輩に盾ついて申し訳ありませんがElvisはElvisです。我等Elvisファンは誰しも、そう呼びます。決してプレスリーとは呼びません。

(小田)Giさん、ファンは皆エルビスといいます。湯川れい子さんが会場で発音練習を以前して下さいました! お昼に脂濃い物を食べ過ぎ胃が痛かったのですが、久米様のメールで治りましたq(^-^q)

(田中)俺を、新弥と呼んでも良いよ☺️あはは。

(菅原)エルヴィス・プレスリーは、リヒャルト・シュトラウスの「ツァラトゥストラかく語りき」と共に登場、ってのは良く覚えています。
本日は、その話しではなくエーガの話しです(以下、詳細はWikipediaによる。65年以上前のことなんか覚えていません)。それは、1955年の「暴力教室」(Blackboard Jungle)。米国の高校の凄まじさ、そのワルの代表が、後にテレビ「コンバット」で鬼軍曹をやったヴィック・モロー(残念ながら、事故で早逝しちゃいましたが)。グレン・フォードとかアン・フランシスが出てたってあるけど、完全に忘れた。でも、それ以上に衝撃的だったのは、ビル・ヘイリー(白人だったとは知らなかった)の「ロック・アラウンド・ザ・クロック」です。これは、今でもその一部が口をついて出て来ます、下手なりに。確か、出だしがこの音楽(ロックン・ロール)で始まったんじゃなかったかな。でも、ビル・ヘイリーってのは、プレスリーほど、女の子がキャーキャー言うほどの良い男じゃなかったなー(失礼!)。

(中司)スガチュー、暴力教室のテーマがロックアラウンドザクロックだったのは正解。ま、何はともあれ、俺たちの高校時代、振り返ってみておやじや兄貴たちの戦後がおわって、”戦争を知らない子供たち” なんてフォークソングが出て(もう少し後だったが)、大げさに言えば若者の世界がコペルニクス的転換をした、あの頃のシーンだったよな。プレスリー、永遠なれ、か。

”コロナに関する知識を” の情報訂正  (42 河瀬斌)

12月14日のSVS講演会の案内が届きましたので転送します。前回の申込先が違っておりました(前回の講演会でした)。申し訳ありませんが、参加希望者はこの案内の中のオンライン申込先にお願いします。

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From: サイエンス映像学会事務局 <office@svs-j.org>
Date: 2020年12月5日(土) 21:33
Subject: サイエンス映像学会オンライン大会 12月14日(月)上昌広 「新型コロナウイルスの現状と未来」
【2020年 第11回・オンライン大会 特集『COVID-19』サイエンスシリーズ  第8集 12月14日(月)のお知らせ】
covid-19_title_1214_mini.jpg
第11回    サイエンス映像学会 特集 『COVID-19のサイエンス』シリーズ
第8集    『新型コロナウイルスの現状と未来 〜医療ガバナンスの第一人者が語る〜』
基調講演      上昌広        NPO法人医療ガバナンス研究所理事長
指名発言     元村有希子    毎日新聞編集委員     SVS副会長  
進行           長谷川智子   公立中学校(非)講師  SVS理事
コーディネーター    林勝彦   元NHKプロデューサー、SVS会長
日時  12月14日(月曜日) 16:00〜17:30    (60分講話、質疑応答30分程)
場所 サイエンス映像学会 ZOOM会議室 
・ZOOMオンライン申込先
お申込み直後に、 サイエンス映像学会事務局よりお申し込み確認のメールが届きます
もし届かない場合は、メールアドレスが間違って入力されている可能性がございますので
その際は、再度ご登録をお願いいたします。
また、開催30分ほど前に、サイエンス映像学会事務局より、
ZOOM会議室のアドレスとパスワードをご登録されたメールにお送りいたします。 
・YouTube「サイエンス映像学会・林勝彦ジャーナリスト映像塾」
この大会を後日、Youtubeでの配信を予定しております。どなたでもご覧になれます。   
チャンネル登録のボタンを押していただきますと、配信時や新規動画のお知らせが届きます。
狙い
新型コロナウイルスの収束は、当初から長期化が予想されていました。外国同様、日本も第3波が到来しています。
日本政府、地方自治体、専門家会議、医師会などの政策、理念、方向性は、微妙に違っています。
日本は、世界の潮流とも違う様です。民間事故調のインタビューに、官邸は、『泥縄だったけれど、結果オーライだった』としています。
今後も、泥縄で良いのか? 経済との両立は可能か、医療ガバナンスの専門家に、日本と世界の対応を俯瞰して頂き、何がベストなのか、医療ガバナンスの第一人者に日本の現状と未来を語って頂きます。
15:50 〜 受付開始
16:00 〜 17:00頃       60分講話
17:00頃 〜 17:30        残り時間    質疑応答
17:30 〜 17:35      謝辞    坂井滋和 SVS事務局長
登壇者のプロフィール 
上昌広 特定非営利活動法人 医療ガバナンス研究所  理事長
1993年東大医学部卒。1999年同大学院修了。医学博士。 
虎の門病院、国立がんセンターにて造血器悪性腫瘍の診療・研究に従事。
2005年より東大医科研探索医療ヒューマンネットワークシステム(後に 先端医療社会コミュニケーションシステム)を主宰し医療ガバナンスを研究。
 2016年3月退職。4月より現職。
星槎大学共生科学部客員教授、帝京大学医療情報システム研究センター客員教授、
現場からの医療改革推進協議会事務局長を務める。
著書に『復興は現場から動き出す』東洋経済新報社
『日本の医療格差は9倍 医療不足の真実』光文社新書、
『病院は東京から破綻する』朝日新聞出版、『ヤバい医学部』日本評論社、
『日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか』毎日新聞出版、等がある     
現在、東洋経済、Forbes Japan、ライフライン21 がんの先進医療で連載。
他、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌にてコメント。
COVID-19によって引き起こされた諸問題について調査、研究し、論文にて発表。現在、掲載論文は20編。
2020年3月10日には参議院予算委員会にて有識者として意見を述べる。
2011年の東日本大震災直後から、独自のネットワークを通じて福島県浜通りの支援を続け、現場で見聞きしたありのままの事実とデータを、
主要の医学誌や様々なメディアを用いて発信。震災直後から医療支援のための若手医師を派遣。多くの医師が現在も福島で診療や内部被ばく検査、研究活動を続けている。
医療ガバナンス研究所ホームページ
林勝彦 43年生まれ。慶大卒。NHKスペシャル『驚異の小宇宙  人体』(20本シリーズ)
日本賞等、国際賞多数受賞)、NHK特集『原子力〜放射性廃棄物』、教育TVスペシャル
『生命科学の驚異』等制作。東大客員教授、TUT教授、早大院(非)講師。JASTJ塾長、上武大学客員教授。
文科省学術審議『健康・医療』WG委員等歴任。3/11原発映画『いのち』監督。著書『これが脳低体温療法だ』『科学ジャーナリストの警告』『原子力』『人体』(20巻)
元村有希子 89年九州大学卒後、毎日新聞社入社。西部本社報道部、東京本社科学環境部デスク、部長歴任。現在、論説委員。日本の科学技術と社会の関係をつつ” った『理系白書』で、第1回科学ジャーナリスト賞大賞。
富山大、九州女子大客員教授。毎日新聞コラム『窓を開けて』、サンデー毎日『トリセツ』執筆。著書『科学のミカタ』『カガク力をツヨクする』。 TBS『新情報7days』等、RKB『サンデーウオッチ』のTVコメンテイター。
河瀬斌 44年生まれ。慶應義塾大学医学部卒。医学博士。83年、『脳深部手術法』を世界で初めて開発。慶大講師等を経て医学部教授。日本脳神経学会超、日本再生医療学会会長、日本頭蓋底学会会長・理事長等歴任。受賞『慶應義塾賞』『斎藤眞国際賞』『米・Dandy賞』等。現在、慶應義塾大学名誉教授。中国蘇州大学名誉教授。米・カルフォルニア大、シンシナティ大、ユタ大客員教授。世界脳神経外科連盟名誉会長。

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サイエンス映像学会 事務局

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エーガ愛好会 (34) パリより愛をこめて (HPOB 小田篤子)

(前略)・・・なぜだれにこのメールが届いたのか編集子には不明・・・ただしこの一節が後報のプレスリー論議を引き起こした歴史的爆発的効果的再生産的投稿であった。

 

(小田)

私はElvisのファン(亡くなってから)でメンフィスのグレースランドや、ラスベガスでのシルク ド ソレイユによる “VIVA  ELVIS” も観に行ったりしましたが、リース=マイヤーズは偶然”ELVIS”という作品でELVISを演じ、ゴールデン グローブ賞を受けていることも分かりました!

そして、この “パリより愛をこめて”は、これ又偶然に娘が映画館でみかけ、パンフレットを買ってきてくれた作品ですが、未だスパイ物なので観ておりません。やっと本日観ようと思います!

(そこで 編集子発)ミッキー、観たらどんなものだったか、教えてください。

(小田)
トラボルタがスキンヘッドに髭、ピアスのやり手のCIA。リースマイヤーズが駐仏アメリカ大使館員で内密のCIA見習い。ふたりが組み、パリサミットでアメリカ政府要人を狙うテロリストの計画を阻止する為戦います。トラボルタは容赦なく何十人も撃ち殺しますが、一緒にいたリース マイヤーズは、中国レストランの天井を撃った時、雨のように降ってきたコカインを入れた大きな花瓶を持ち、必死に着いていきますが、一人も殺しません。(最後の一人を除き)。
トラボルタは太りましたが、笑うとサタデーナイト フィーバーの愛らしい顔が甦ります。ベルサーチや香水のCMをしていたリースマイヤーズは対照的ですが、今はアルコール中毒のようで残念です。
題に反し、いろいろな銃による銃撃戦とカーチェイスの連続でゲームのようでした。

(安田)

 残酷な殺戮シーンのオンパレードでマカロニウエスタンの現代版を観るかのような、ちょっと疲れる映画でした。好きになった女性が実は要人暗殺をを企てるエロリストだったという筋立ては面白いのですが、
日本語吹き替え版にCM中断が加わって興をそがれました。トラボルタの愛すべき太っちょおじさん振りにちょっとビックリ。それにしても鉄砲撃ち過ぎじゃあないですか! サタデー・ナイト・フィーバーから何年でしょうか(えっ!33年だそうです)、ちょっとイメージが損なわれました。フェースオフくらいまでは良かったのに。リースマイヤーズはあまり印象に残らなかったです。