あまり興味を惹かれる作品がなくしばらくBS劇場にご無沙汰していたが、この映画だけは見るつもりでいた。グレン・フォードだからである。
今の標準で言えば早死にしてしまった小生の兄は、彼の友人が ”アンタ、ほんとに哲の弟かい?“ と僕に尋ねたほど、小生とはかけ離れた賢兄だった。努力、冷静、寡黙、頑固。旧姓高校出身の色濃く、読む本はといえばゲーテでありシラーであり、音楽といえばたとえばシューマンなんかを好んで聞いていたといえばその懸隔がわかるだろうか。しかし大学進学の年に肋膜炎を患い半年以上病床にあった。当時の医療といえば自宅静養しかなかったが、その間布団の中でラジオを聞いて英語を猛勉強していたのを当時小学生だった小生もよく覚えている。就職後, 海外留学奨学金に応募し、プログラムの最終選考まで行ったが、この健康上の不安が理由で合格しなかった。しかし成績はよほどよかったのだろう、同情した委員会の口利きでハワイ大学への留学をしたという、まさに おめえ、ほんとに弟なんだろうな、と彼の親友に疑われても仕方のない誠実な秀才だった。
なぜこんなことを書いたか、といえば、グレン・フォードのイメージがその兄を彷彿させるものだからだ。さらに偶然といえば偶然だが、兄はたしか新婚旅行中のことだったと思うのだが、日本にきていたフォードとレストレランで行き合わせた、と嬉しそうに話をしていたものだった。例によって合理的な説明はないのだが、それ以来、グレン・フォードには親しみというのかうまい言葉がみつからないが、そういう感情をもっていろんな作品を見てきたが今回のこの作品には縁がなかったのである。
そんなある種の気概?をもって、コイズミ節や人間グーグルヤスダからのメールが届く前に感想を書こう、と思って今朝早くPCをあけたら、この時早くかの時遅く(逆だったかな)、すでに2通とも到着しているではないか。朝っぱらからこの二人の日課がどんなものか見てみたいもんだ。そんなわけで、解説は結局ご両兄にお願いすることになったが、ま、エーガにはこういう付き合い方もあるのかな、と思ったりしている。
(34小泉)インディアンに新しい光を当てた「折れた矢1950」の監督で、
ワイオミングの山々に囲まれた背景の中、崖から落ちて気を失った
こうなると4回も映画化された「郵便配達は二度ベルを鳴らす1939,194
ある日、西へと旅を続ける狂信的な宗教団体(モルモン教?)の幌
殺してしまう。しかしピンキーに重傷を負わされたメイの証言で、経緯が判明。
最後が少々あっけなく終わり、スッキリしないが、牧場主夫人メイ
た人間模様の西部劇である。
(44 安田)印象深い2点だけ述べる。
