本稿で過去にもいろいろな話題について、小生の友人からの情報を紹介してきたが、今回は気候変動に関する欧米での反応と科学界の知見についての記事である。原稿はかなりの長文なので、かいつまんでご紹介しておこう。
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2014年に、32人の科学者からなる国際グループが、農家、教会、他に保持された記録を含む 300以上の文献から証拠をまとめ、確定させた。以下は、そのことを説明していた 2014年7月のアメリカの記事からの抜粋である。
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南アルプスで災害が始まったのは 1539年だった。10月までに、スペインでは神に雨を乞う行進が行われ、イタリアの年代記では、冬なのに7月と同じように乾燥して暑かったと説明されている。干ばつは 1540年の初めに北に広がった。 気温が 30°Cを超える日数は、通常の少なくとも 3倍だった。これまでにないほどの井戸と泉が枯渇した。スイスの年代記者は、多くの川床の床から 1.5メートル下にさえ水滴が見つからなかったと報告した。 いくつかの主要な川でさえ、徒歩で渡れるほど小さくなった。研究者は、エルベ川の水量は 1540年には通常の量の10分の 1にすぎなかったと推定している。
人的被害はひどかった。汚染された水を飲んだことによる赤痢で数多くが死亡した。多くの動物が喉の渇きや熱射病で死亡した。農業従事者たちは畑で倒れた。 人々の気性が荒くなり、暴力が急増した。もちろん、農業の収穫量は非常に少なく、穀物とパンの価格は異常な高値となった。森林火災と山火事が各
地で発生し、煙が大陸を覆った。
1540年のこの大惨事の原因は不明だ。しかし、明らかに現代の気候変動が原因ではない。明らかなことは、このような極度の熱波が、今、人類の歴史の中でかつてないほど起こりやすいということだ。 この干ばつに伴い、50万人が犠牲になったと推測されているが、そのほとんどが下痢によるものだったと考えられている。 ヨーロッパの当時の人口は、現在の 10分の 1の 7000万人程度だったと推測されて いるので(現在は 7億人)、かなり大きな人的被害だったのは事実だろう。。
ちなみに、この時の日本を見てみると、日本でも 天文の飢饉 があり、前年の天文8年(1539年)に発生した大雨・洪水と蝗害によって年明け以後、各地で飢饉が発生、春には再び大雨・洪水が発生したことに加えて疫病も流行して、死者が続出、京都では、天文9年(1540年)の正月に東寺にあった弘法大師像が発汗したことから凶事が噂されていたが、飢饉と疫病によって噂が現実化した。
醍醐寺理性院にいた僧侶厳助の日記『厳助往年記』によれば、京都では上京下京合わせて毎日60人ほどの遺体が遺棄されていたことや誓願寺にて非人施行が行われたことなどが記され、「七百年来の飢饉」「都鄙で数千万人の死者」と評している。数千万の死者は過大であるとしても、当時の社会に与えた影響の大きさを物語っている。
現在と同じようなラニーニャなどのいくつかの気象の変動要因が結びついていたものだとすれば、北半球の広範囲が同じような状態となっていたのかもしれない。サイクルとは言えないにしても、条件が合致すれば、このような猛暑と干ばつが比較的、長期間にわたり地球に訪れる。
この 1540年の猛暑と干ばつに、太陽活動が関係していたかどうかは、太陽黒点観測が始まったのが、1755年からなので確実にはわからないが、ただ、先ほどの記事に、人々の気性が荒くなり、暴力が急増した、という記述あることから、おそらく太陽活動が高い時だったと考えられる。今も、社会的に結構荒い事件は多いのだが、最近の太陽は頻繁に磁気の塊を地球に放出し続けている。「気性が荒くなる」ということに関して、これは「気温」とも関係していることようでもある。それによると 気温が 31℃ 前後が最も暴力が増加するようで、それ以上に気温が高くなると、「むしろ暴力は減少」することがグラフで示されている。だから毎日40度がいいと兵得ないのだが。
以下にこの問題について報告されているいくつかの情報のまとめを挙げてご参考に供する。
気候危機は存在しない : 歴史は、地球がときに過度に悪化することを示す
There Is No Climate Crisis: History Shows Us That The Earth Has Seen
Far Worse という意見があって、 気候科学はイデオロギーの熱狂によって窒息しすぎており、最近では通常の客観的な分析を見つけることが難しくなっている、と主張する。 人為的な気候変動の物語と矛盾するデータの断片は、情報が却下されるか、地球温暖化のプロパガンダの大洪水でそれを覆い隠す状況に囲まれている。
気候変動だけがすべてではない。 米国やヨーロッパで高温が報告されるときはいつでも、ニュースはメディアによって気候黙示録のワイルドな理論に鼓舞されるが、気象の歴史は、ここ数年に見られる暑い気候の事象が、「人為的な問題」が持ち出されることになる数十年前または数世紀前に起きたはるかに悪い出来事の影に隠れている可能性がある。
たとえば、メディアは現在の干ばつと今年の夏にヨーロッパで発生した「記録的な気温」に熱狂しており、過去 500年で「最悪の干ばつ」になる可能性があると警告している。 しかし、この主張は、気候科学者や喧伝者たちが答えたくない質問への扉を開く。では、その 500年前に何が起こったのか?」 という質問だ。
同様のレベルの地球温暖化ヒステリーは、2003年と 2018年にヨーロッパで発生した熱波の際にも見られた。少数の気候科学者たちは、これらの干ばつは、西暦 1540年の「生き地獄の干ばつ」とは比較にならないものであると指摘しなければならなかった。 西暦 1540年の干ばつでは、この地域は、1年間、ほぼ雨が降らず、歴史的に猛暑に見舞われたことから、「メガ干ばつ」と呼ばれることがよくある。 1540年の平均気温は、20世紀のヨーロッパの平均気温よりも 5°C から 7°C 高かった。米国で言えば、これは夏の毎日の気温が約40℃であることを意味する。 1540年のヨーロッパの炭素レベルは現在より30%低かったが、記録された歴史の中で最悪の温暖化に見舞われた。 今日の気候データは NOAA やその他の機関が保持する記録に基づいており、これらの記録は、 1880年までさかのぼることしかできない。たった一世紀あまりだ。 1540年の危機を引き起こしたのは、自動車、農業、産業による炭素汚染でなかったことは明らかだ。
つまり現代の 科学は、1540年の危機を含む過去の温暖化事象の多くを引き起こした原因をまだ理解していない。 実際、NOAA やその他の気候研究機関は、炭素排出量と気温上昇との関係を示す具体的な証拠をまだ提供していない。彼らの主張は、他のすべての考えられる原因を排除し、残りは炭素のみを残したというものだ。これは科学とはいえない。 幸いなことに、現在の気温はそれほど高くはない。 NOAA 自身のデータによると、地球の平均気温は過去 100年間で 1℃ 未満しか上昇していない。
ここで 炭素管理は、人口を細かく管理し、「より大きな善」の名の下に権威主義を正当化するための強力なツールであるとは言っておきたい。 人々が間違った気候変動の物語を受け入れると確信すれば、政府は、私たちが使用する電力から、私たちが食べる食べ物、私たちが経営できるビジネス、農業生産量と人口に至るまで、日常生活のあらゆる側面を管理する能力を持つことになる。 これはフィクションではなく現実であり、存在しない脅威から地球を救うという名目で、多くの人々が認識するよりもはるかに速く、起こっているのだ。
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