先日、大学全学部同期生のゴルフコンペに参加してきました。茨城県牛久の近くにある金乃台ゴルフクラブというところです。毎年行われていたこの大会もコロナ騒動でここ2-3年はお休み。久しぶりに大会を献身的な有志幹事が開いてくれましたが、毎年100名以上いた参加者も今回は20名一寸。まあしょうがないやね。何しろ最も若くても83歳だもんね。
スコアー(打数)が自分で数えられず始めからキャディーさんに自分の打数を数えてくれと頼んでいるもの、一番ホールからもう腰が痛い・足が痛いと騒いでいるもの、朝からドライバーを忘れてきたと大騒ぎするもの、打順が分からず適当に打とうとするものなど、スタートからしっちゃかめっちゃか。医者は小生だけだったから、何かあったらと多少責任を感じつつスタート。まあ何とか救急車も呼ばずに終了できたのが不思議なくらい。私は第一組で、後ろから来るのが仲間たちだからよかったけれど、普通だったら「進行が遅れています。急いでください」とどやされていた筈。
最後の簡単な表彰式にも会場が分からない迷子が出る始末で、皆さん久しぶりに会えてよかった来年また会おうと喜んでおられたが、私は死者が出なくて良かったとホッとしただけ。来年はどうなるんでしょうね。全員が揃って、84歳以上になるんですよ。共通して言えることは、多分私も含めて、打った後の歩く速度が遅くなったこと、それと何しろ動作が鈍い。ラウンドしているうち、仲間全員が患者さんに見えてきた。実際の患者さんも何人もいたけれど。
最近、「フレイル」とか「サルコペニア」という言葉をよく聞くでしょう。「フレイル」とは高齢化と共に生じる、
- 歩行速度の低下(身体活動性の低下)
- 筋肉・筋肉量の低下(これがサルコぺニアです)
- 動作緩慢
- 持久力の低下
- 意図しない体重減少 などを合わせて指す言葉です。
皆さん、街を歩いていて、若者にどんどん追い越されて悔しい想いをした経験はありませんか? 病気でもなく、よく食べるのに体重が減少? 奥さんや子供に「パパ、遅いんだから」とよく怒られる? これらがフレイルの始まりです。
しかし、フレイルやそれに伴う筋肉量の減少は年齢と共に誰にでも起こるものです。ましてこのコロナ禍で、外出もままならない状態ではさらにこれが増長します。しかし、これを治す飲み薬はありません。 血圧・体温の測定も結構ですが、毎日あるいは週に3-4回は散歩や何らかの自分なりの仕事・運動・トレーニングをやって下さい。
ボーッとテレビだけ見て何となく1日が過ぎてしまうのはやめましょう。杖をつきながらでも、体を動かすことは是非つづけてください。それが心肺機能にも、脳にも、胃や大腸にもいい影響を与えるのです。
と言っても、今更ジムやスポーツクラブに通うのも大変だけどな~。
(編集子)篠原兄、相変わらず医療前線でのご活躍、敬意を表します。小生自宅から3分の距離に24時間営業のジムが開業、恐る恐る通い始めたところ。面白いもので教室にはいかないがザックを背負って過ごした4年間の実績?か、ほかはだめでも背筋だけはこの年にしては元気なようです。36ゴルフもそろそろ先が見えてきたようですかな。