好きな時に観たい映画を見ています。それが暇な人生での贅沢の一つかと思っているのかやっています。最近1~2カ月の間にも、BSシネマ放送以外で気儘に選んだ映画で「男と女」「悪魔のような女」「トロイのヘレン」トニー・ザイラーの「白銀に踊る」「空から星が降ってくる」ブリジッド・バルドーの「殿方ご免遊ばせ」「素直なお悪女」インド映画「ムトウ 踊るマハラジャ」プレスリーの「やさしく愛して」「ラスベガス万歳!などを観ました。他にも「ザ・ローリング・ストーンズ」「スーパーマン」も見ました。見たい映画で中にはやたら多いCM入りの民放での放映などは、スポンサーには申し訳ないが、CM部分をカットして映画部分を結合してから観るように心がけています。そのくらいの時間的余裕があるのが今の小市民たる私の贅沢です。アメリカでは確か映画、ドラマ等の放送時に途中でCMは入れず、前後にCMだけ纏めて入れている文化だったと記憶しますが、放送文化技術的には日本の方が進んでいると思う反面、日本のスポットCMの入れ方だけは気に入らないと以前から思っています。ドラマや映画の途中でスッポンエキスのCMを観さされては興趣も何も台無しになってしまいます。
「市民ケーン」の評価が分かれるのはやむを得ぬとは思いつつ、私はあまり評価しないパーティに属しますが、最近の船津兄の論評に絡むやり取りに改めてこの作品の奥深さを感じている次第です。その時の気分で選んで観ていた上記の無秩序の映画の中で、「男と女」「悪魔のような女」などは映画として評価するなら上位に属する作品と思いますが、他は特に評価が高いわけでも無く、ただ好むか好まないかという作品群だと思います。
ワンゲルの方達ですからトニー・ザイラーの2作品は当然、面白い、又見たいと思われるでしょうが、私は「白銀に踊る」も良いが、特に「空から星が降ってくる」で、イナ・バウワーが滑り踊るラスト20分位続く屋外スケート場アリーナでのアイスショーの部分を含めて好きです。ブリジッド・バルドーの2本「殿方ご免遊ばせ」、「素直な悪女」も昔に劇場で観た頃は、ひやひやドキドキしながら見た感じが、最近見るとバルドーがやけにキュートに見える軽めのタッチの喜劇性が面白いと思います。エルヴィス・プレスリーの2本もエルヴィスの顔が嫌いと言う人でなければ単純に楽しめる映画でした。映画デビュー作「やさしく愛して」も良いですが、「ラスベガス万歳!」はアン・マーグレトという20世紀アメリカを代表しているようなピチピチした美女がちょこちょこと動き回り、ちょっと踊るだけで、話は単純で良かったと思うほど娯楽に徹した作品と改めて思いました。「トロイのヘレン」もギリシャ系ロッサナ・ポデスタという美女が銀幕デビューした当時の衝撃が思い出されます。インド映画「ムトウ、踊るマハラジャ」も単純に楽しめました。
「スーパーマン」は兎も角、「ザ・ローリング・ストーンズ~Lets Spent the Night together~」(1982年制作)は深夜放送で数日前に放映されていましたが、こんな映画があったのも知らずに観ましたが、ちょっとがっかりしました。私はエルヴィスとビートルズで精いっぱいの青春時代で、ローリング・ストーンズがビートルズの人気の脇の方で人気が上がってきたのはチラ見程度で知ってましたが、1枚LPを買って聞いたらやはりビートルズとは比べ物にならないと思ってその後も略聞いてませんが、その後も延々と人気グループであるので気にはなっていてミック・ジャガーなるボーカルが何故人気なのかも含めて、この映画(ニュージャジー州のスポーツ・アリーナでの2時間公演のLIVE)を観ました。一番に思ったのはどの曲も似たような歌詞が着いていて、それが通俗的(というより低俗的)な物で、エルヴィスやビートルズ益してや当時ヒットしたジョーン・バエズやジョルジュ・ムスタキのような何かを訴えたり、人生を讃えたりする内容が感じられない点でした。エルヴィスやビートルズのファンで良かった!!このローリング・ストーンズの映画の制作された1982年当時、私はニューヨークに4年間駐在していてこの間は映画は2~3本しか観ていません。スポーツ観戦とブロードウエイ・ミュージカルとリンカーン・センターでのメトロポリタン歌劇場やエイヴリー・フィッシャー・ホール(現在は改称してデイヴィット・ゲフィン・ホール)での演奏会やバレエ公演に現を抜かしていました。
これからも見たい映画は1流でなくとも1流半か2流で結構、娯楽に徹した映画が当時の映画館には沢山あったと思います。例えばコーネル・ワイルドやボブ・ホープ主演物、女優ではバージニア・メイヨ、アン・ブライス、エスター・ウイリアムズ、イボンヌ・デ・カルロ、パイパー・ローリーなどという名前だけで格好いい2流俳優が主演する娯楽作品が沢山あった!! こんな映画は評価の対象外で見つかればぼちぼちと観たいと思います。
(編集子)懐かしい名前がうれしいですな。アン・ブライスで覚えているのはグレゴリ・ペックとの共演 世界を彼の腕に だしヴァージニア・メイヨならロバート・ライアンとの 誇り高き男 なんかかな。エスター・ウイリアムズ!となるとまだお互い小学生のころだぜ。トニー・ザイラーがでてきたのは驚くが、彼は 黒い稲妻 これ一本で十分。ひたすらスキー技術に魅了されて、今まで何回見たか覚えていない。彼が来ていた当時はまだ日本にはなかったキルティングのヤッケが映画の評判を受けて緊急発売され、モトキだったかどこだったか、仲間と買いに駆けつけたのが懐かしい。