”時代劇チャンネル” 読みました  (大学クラスメート 飯田武昭)

「時代劇チャンネルを見て思うこと」を読ませてもらいました。

私も400年に亘る江戸時代の泰平から育った江戸文化が今日の日本人の芸術文化娯楽の基本にある気がするし、貴兄の感じておられる傑出した英君(ローマ帝国の皇帝アウグストス、ハプスブルグ家、徳川幕府など)が国を統治してくれる時代がもし来たら、それは大変良い時代が来る気がしますが、問題は人間(日本人に限らず)が、一度、他の文化、進化した文明を知ってしまい、知識や情報を得てしまうと、それ以前には意識が戻らないと思う点です。

コンピューター時代の急速な技術進歩や世界中の情報が瞬時に伝わる現代。確かに日本人に限っても、封建制度の江戸時代と文明開化後の明治以降と太平洋戦争後の民主国家と考えると、人民の幸福度は江戸時代の方が現在より上かも知れないと私もいつも思います。

但し、現在の方がハッキリと良くなっていると思われる点は平均寿命が80歳を超えている点などです。江戸時代は平均寿命が20歳~30歳若かったとなると今でも人生は短か過ぎると思っている私などはもっと短かったら何も楽しめないと、詰まらぬ雑念に惑わされてしまいます。

貴兄の提起されたテーマは確かに議論に値する面白いと思います。又、集まれる時が来たら御高説を拝聴しながら色々な意見を交換したいものです。

(編集子)江戸、ということで、ずいぶん以前、月いち高尾仲間の高橋良子から、”一度読んでみなさいよ”といわれたまま 積ん読 になっていた、三流の維新一流の江戸 という本をやっと読んだ。原田伊織 という人の名前だけはなんとなく知っていたが、読んだのは初めてで、後半に詳しく書かれている 江戸文化 全般の紹介で新たな眼が開かれたような気持ちになった。聞くところでは原田氏の明治維新三部作、なるものがあるとのことで、通読してみる気になった。原田氏が国民的な支持を受けている一般的維新論に対するアンチテーゼとして挙げている 坂の上の雲 の愛読者である小生には、昨今の流行語でいえば 相当深い 正当性バイアス がかかっているので、どこまで原田理論に納得するか、スリリングな期待を持っている。