米国大統領選挙について (36 高橋良子)

先日、日本経済新聞の朝刊記事をお読みになられた方も多いと思いますが、トランプ大統領の失敗はコロナ対策だけではなく所得格差を一段悪化させたこと、つまりトップ1パーセントの富裕層の資産は36兆ドル、4年間で4兆ドル増加したが、中間から下半分の人々は全財産を合計しても2兆ドルしかないということでした。

雇用は2割近く減少、成長の原動力である中間層も育てられていない、巨大企業の市場独占をさせたことである、というようなことが書かれていました。この記事ばかりではなく、テレビ等で伝えられている米社会の深刻な分断の一番の原因は著しい貧富の格差であることは間違いないでしょう。

貧富の差は貧困問題を引き起こし、米社会で絶えずくすぶっている人種差別問題を深刻化させ沢山の白人至上主義者の台頭をゆるしているのではないでしょうか。ヨーロッパ人によってアメリカ大陸の岸辺につれてこられた黒人たちは奴隷制から解放されたといえ、白人と平等になれないまま過ぎまもなく白人の敵として立ちあらわれることになろう、とA.トクヴィルは言っいます。日本は単一民族国家でありこのような人種問題を心配することなく暮らせることは幸せなことです。

とにかくバイデン大統領が勝利したことに安堵しました。新大統領によるアメリカの秩序回復を願いたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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