小生、1月4日ごろからインフルエンザに罹患し(予防接種は受けていたのですが)、発熱はなかったのですが、消化器症状と咳・痰、更に倦怠感が続いてダウンしていました。しなければいけない仕事は何とか出来るのですが、何となくだるくてやる気があまり出ない。恒例のゴルフ大会も初めて欠席しました。やはり昔と違って、体調不良が長引きますね。でもそんな時は無理せず、今まで以上に身体を休ませることにしています。しかし、先週からゴルフもテニスも復活しました。この「徒然」を再開したのも元気になってきた証拠と思ってください。
年齢と共に、病気とは言えないほどだが、起こってくるものに不眠、便秘、夜間頻尿などがあります。特に70~75歳以上の高齢者には不眠が35%以上、便秘は50%以上、夜間頻尿(夜中に2回以上トイレで起きる)は20%あるいはそれ以上あると言われています。
不眠に対しては、睡眠薬を常用している方もおられるでしょうが、一般的な睡眠薬は認知機能を低下させる可能性があり、お勧めできません。しかし最近の新しい睡眠導入物質には生体内にある比較的無害なものもあります。かかりつけの先生と相談し、古い睡眠薬と少しづつチェンジしていくことも必要です。
便秘も大敵です。年齢と共に筋力ばかりでなく腸管の運動能力も落ちてきます。更に沢山お薬を飲んでいる方はそれが便秘につながらないか主治医に相談してください。また食物繊維や水分摂取不足、合併する病気によっても便秘がひどくなります。先日亡くなられたTさんは高齢女性によくあることですが、なかなか便通のことなどは外来でもおっしゃらない方でした。しかし強い便秘があったようで、トイレで長く息んでおられたのかその直後に普段は高くない血圧が急に上昇したようで、脳出血で亡くなられたとのことです。
夜間頻尿は多くの方の悩みの種ですね。不眠の原因にもなります。しかし市販の漢方薬などでは効果のある方は少ないようです。特に、夕食時の中等量以上のお酒や水分の過剰摂取は出来れば避けるべきです。最近、キッセイ薬品からのミニリンメルトというお薬を出した患者さんに著明な夜間頻尿減少効果がありました。ご本人もびっくりされたほどです。但しこれは副作用も多い薬です。主治医とよく相談して使用可能な場合のみ試しに使ってください。
老化は認知障害ばかりでなく、不眠・便秘・夜間頻尿などの形でも忍び寄ってきます。早めの対応が必要です。 食生活の注意・多量の飲酒制限・出来る範囲で身体を動かすこと・月並みだけれど規則正しい生活・細かい体調変化への早めの対応、なんてもう聞き飽きたかな。