ラベンダーとワインの一日    (41 斉藤孝)

10月末、秋の鵠沼は暖かだ。

マンションの小さな庭でペンキ塗り作業に一日を過ごした。来年2月初冬に開催する「ラベンダー祭り」の支度のためだ。

ペンキの色合いは、灰色と黒、そして僅かな白とブルーの配色にこだわった。

爽やかなラベンダーの紫の色に合わせた。舞台は整った。友人から頂戴したカリフォルニア・ナパの赤ワイン「Joseph Carr」を開けた。カベルネソーヴィニヨン2019年と記されていた。実にまろやかで美味い。ワインの香りが口に広がる。レースラベンダーの香りと調和した。

まだ紫の蕾は小さく可愛らしいが、後2カ月もすれぱうっそうと茂るだろう。もう一杯だけで「Joseph Carr」は我慢しておこう。