エーガ愛好会 (283)  踊る大捜査線   (HPOB 小田篤子)

懐かしく、面白く観ました。

このTVは昔家族でよく観たものです。26年も経つと亡くなった俳優さんも何人か出演していますね。
クールな警視庁エリート軍団と湾岸警察署のおかしな人達、不気味な殺人犯役の小泉今日子も印象的です。
警視庁のゴルフの帰り副総監が誘拐され、警視庁だけの極秘捜査から、公開捜査となり、青島刑事(織田裕二)など所轄組も捜査に加わります。
誘拐された副総監とは友人の、退職した刑事(いかりや長介)が犯人をつきとめますが、団地のゴミ収集所に閉じ込められてしまいます。
ポケットにいれてあった、副総監がブービー賞として貰い、分けてくれた赤いゴルフボールを焼却炉に入れ、その赤い煙で青島刑事(織田裕二)が発見する…このことは黒澤明監督「天国と地獄」の白黒映画に、煙突からピンクの煙が立ち昇る場面を思い出させます。
最後、犯人逮捕の際に怪我をした主人公の青島刑事らを乗せたパトカーを、警察官らは次々敬礼をして見送ります。
このシーンは、検視の仕事も時々引き受けていたという主人の叔父の葬儀の車が署の前を通る時、雪が降る中警察の方々が、並んで敬礼をして見送ってくださった何年も前の光景のようでした

(編集子)小生、”捜査線” シリーズは ”レインボーブリッジ” だけしか見ていないが、サイドライン ”アマルフィ” は面白かった。ここのところ、この時代のリバイバルをよく見ているが、いろいろある中で、村上弘明の ”刑事の証明” と 船越英一郎の ”吉永誠一”  シリーズが気に入っている。偶々、この二つで、仲間の刑事が殉職する話があり、そこで知ったのだが、この場合は二件とも殉職した警官は二階級特進で警部補として葬儀になる。市民の命を守るために身を捧げた仲間に対する敬意をこめた葬列の場面は心に響く。特に ”吉永” シリーズで号泣する小泉孝太郎の演技はよかった。雪は降っていなかったが、心にしみた。
(参考)警察官の”階級”は9つあり、昇任することによって階級を上げることができる。 その階級とは、『巡査』『巡査長』『巡査部長』『警部補』『警部』『警視』『警視正』『警視長』『警視監』『警視総監』『警察庁長官』刑事と呼ばれる警察官は「巡査」や「巡査長」の階級にあたる警察官で、管理職はそれぞれ役職で呼ばれる。