いわゆるEVについて(HPOB 菅井康二)

(編集子)円安対応が騒がれる中、トヨタの大勝が報道され、方や今まで独り勝ちだったテスラの品質問題が報じられるなど、自動車業界はなにかと騒がしい。中でも EV という製品の動向がきがかりなところ、自称ナンチャッテ工学部卒、HP OB第一の博学コージの解説は誠にタイムリーと言える。ただし、老害未然防止のため免許証返納と愛車フィットの処分を考慮中の小生にとっては、火星探検同様のインパクトしかないのだが。

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私と付き合いのある方々にはなかなか信じてもらえないのですが、大学時代は工学部で機械工学を専攻しておりました。学生時代の研究分野は工作機械で内燃機関や自動車は専門分野ではありませんが、EVに関して若干ご説明させていただきます。

現在EVと呼ばれている自動車は以下の4種類に大別することができます。

1.BEV(バッテリ式電動自動車)
エンジンがなく外部電源によるバッテリ充電でモータ走行する。

2.HEV(ハイブリッド式自動車)
エンジンとモータの両方を備え、エンジンで発電してモータを動かす。エンジンとモータの使い分け方にいくつかの方式がある。

3.PHEV(プラグインハイブリッド自動車)
エンジンとモータの両方を備えつつ、外部電源も使用できるのが特徴。HEVよりもモータ走行時間が長く取れる。

4.FCEV(燃料電池自動車)
ガソリンも電源も不要の、水素を燃料とする電気自動車。エンジンは水素と酸素から発電するためにあり、モータで走行する。

それぞれに長所/短所がありますがここでは詳しくは触れません。

米バイデン政権が積極的に普及を薦めていたのはBEVで、世界や米国で単にEVと言えばBEVを指していました。水素ステーションが必要な4.の早期の実用化はかなり困難なのでこれは除くとして、米国においてはBEVではないHEVやPHEVは「擬い物のEV」扱いされてきました。昨年来、販売不振で普及に急激なブレーキが掛かったのは彼ら曰くの「本物のEV」であるBEVのことです。

以下がPHEVで先行したものの、BEVでは出遅れたトヨタとBEVでやや先行した日産・三菱を比較した約2年前の記事です。
◯トヨタと日産・三菱自のEV、出足から分かれた明暗 個人向け振るわぬトヨタ、新販売方法で苦戦 | 経営 | 東洋経済オンライン
https://bityl.co/Ppxx

マーケティングのイノベーター理論(Chasm)における新しモノ好きであるBEVのアーリー・アダプター(初期採用者)の需要が一巡し、そのターゲットが比較的保守的なマジョリティー市場に移る時期にBEVの様々な欠点が顕在化してしまいBEVの買い控え現象が起こったのが昨年来のことでした。このBEVの売上不振の問題は日本のメディアはあまり積極的には報道しませんでしたが、WSJを中心として米国のメディアでは昨年末あたりから頻繁に報道されるようになりました。この先はどうなるかは不透明ではありますが、ここ暫くはトヨタの一人勝ち状態が続くようです。

◯EVかハイブリッドか テスラ対トヨタの熱き戦い – WSJ
https://bityl.co/Ppxe

◯【社説】「EVは売れず」 米ディーラーの訴え – WSJ
https://bityl.co/Ppxf

◯EVの修理代、なぜガソリン車より高いのか – WSJ
https://bityl.co/Ppxi

◯EV購入を依然ためらう消費者も 米ディーラーが実感 – WSJ
https://bityl.co/Ppxj

◯バーラCEOのGM改革、10年経てまだ道半ば – WSJ
https://bityl.co/Ppxk

◯米EV充電関連株、背を向ける投資家 – WSJ
https://bityl.co/Ppxn

◯【オピニオン】米ハーツとテスラとCEO「集団思考」 – WSJ
https://bityl.co/Ppxo

◯テスラが抱える問題、投資家もう無視できず – WSJ
https://bityl.co/Ppxp

◯米フォード、EV抜きなら利益50%上乗せも 10-12月期決算 – WSJ
https://bityl.co/Ppxq

◯EV革命頓挫、6カ月で何が起こったのか – WSJ
https://bityl.co/Ppxr

◯アップル、EV開発計画を白紙に-10年がかりのプロジェクト断念 – Bloomberg
https://bityl.co/Ppxs

◯米超大型株「M7」の勢いに陰り、テスラ株は年初から20%下落 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
https://bityl.co/Ppxt

◯ハイブリッド車の「エコ度」は十分か 米で論争勃発 – WSJ
https://bityl.co/Ppxu

◯やはりトヨタは正しかったのか? 新型エンジンも作るってマジ!? ベンツが2030年フルEV化政策を撤回! – 自動車情報誌「ベストカー」
https://bityl.co/Ppxv

◯結局、豊田章男会長の未来予測が正しかった…アメリカで「日本製ハイブリッド車」が爆発的に売れている理由 このままでは「EVの販売台数が前年割れ」も | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
https://bityl.co/Ppxw

 

(安田)素人の直感の域を出ない無駄口を承知で、「EV車普及に対する最大の鍵と疑問」について愚見を述べます。それは「AV車は本当にエコか」ということです。EV車の走行時は確かに一酸化炭素排出はゼロですが、やはり電気を大量に必要とします。

搭載するバッテリー製造には大量の電気エネルギー創出が必要だし、その製造過程で排出される一酸化炭素量は莫大ではないかと推測される。次に、EV車はバッテリー充電が必要であるが、無数の充電設備から供給される電気エネルギー
創出には炭素を燃やして創出する必要がある。走行中には脱酸素化は実現できるが、この2行程で排出される一酸化炭素量と内燃機関(いわゆるガソリン)車が輩出する一酸化炭素量は比較されるべきでしょう。手許に信頼に足るべき資料がないので何とも言えないが、AV車はひょっとすると、バッテリー製造、バッテリー充電用電気エネルギー創出課程で排出される一酸化炭素量がガソリン車EV化へ突っ走るのは如何なものか?ここにきて懐疑的なAVシフト化、売り上げ伸び悩みやEV車への投資見直しが顕著に表面化して来たのは何故なのでしょうか?

(船津)電気自動車でも「電気」がいる。CO2を排出しない電気が要る。原発ダメ。当分名古屋根性の頑張り屋トヨタの一人勝ちが続く。名古屋は東京、大阪に挟まれ弄られ負けず根性旺盛。世界のトヨタだぁ。
まぁ冗談は別としてどうゆう「機関」で車輪を廻すのがベストなのかなぁ。あらよーっと人力車。籠。徒歩。自然に帰れ。もうとっくに免許返上・車無し。
北斎は90歳になんなんとして小布施まで徒歩。