”日本旅行” をしてきました!  (在パリ 平井愛子)

3月20日から約1か月間日本へフランス人グル-プのツア-のガイドで行っておりました。出かける前は何せ、九州と西日本各地を回る旅で、私も行った事がない所を案内しなければならず、出かける前はその下準備、さらに1週間の下見を経て、3月27日に15名を福岡空港で受け入れ、28日からは大宰府に始まって、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、次いで広島、宮島、姫路、京都、奈良、妻籠、馬籠、高山、白川郷、金沢 東京、さらにオプションで富士山麓と19日間の旅をしておりまして、まあ、彼らはそれなりの年齢の方々ですが、タフですね。一番タフだったのが、80歳を超えていると思われるおばあちゃまで、毎日面白い事を見つけて面白い事を言うのです。

長い旅で、果たして最後までやり切れるかしら?と毎日が乗り切っていくのに挑戦という感じでした。結構準備したつもりだったのですが、地理や地質の知識まで必要な旅で、プログラムが時間的に無理があると気づいたら、変更などその場で判断しなければならず、まあスリル満点の旅でしたが、振り返ってみると意外に楽しんだ旅でもありました。日本の美しい自然に驚かされました。

九州というのは何か特別なエネルギ-のある場所ですね。フランス人たちからは、天皇と将軍のどちらが強いのか、天皇の今のポジションは?神道は哲学なのか?厳島神社は廊下ばかりでどこにつながるのかと思ったら出口にでた(笑)、日本の城は表は兎も角、中は鉄筋コンクリートでガッカリ(島原城)、これは姫路城の美しさと城郭建築の高度な技術を見て、やっと皆納得しました。忍野八海は全く面白くない(それで直ぐに山中湖に移動して、ドライバ-に頼んで富士山が最高に堂々と見えるところへ連れて行ってもらいましたので、皆納得)、地方の武家屋敷は大したことはない、兼六園は素晴らしい、等々、まあ色んな反応がありました。新幹線には皆結構興奮していました。でも色んな事をディスカッションして、面白かったですよ。

フランス人を纏めることは不可能ですから、説明などはバスの中や、見学の初めにして、集合場所だけ明確にして、自由行動にしました。それぞれリズムも違うし、必要なところはイヤ-フォ-ンを駆使して話しました。日本の失業率は?という質問に直ぐにインターネットで調べて2,6%だと答えると、マクロンを日本へ来させて日本のシステムをもっと学ばせたほうが良い などと声が上がりました。皆色んな所を見ながら意外なところを観察しているなあとも思いました。でも怪我人も病人も出ず、皆タフで大体上機嫌で非常に助かりました。

これは広島へ新幹線で着いて、その足で行ったお好み焼き屋です。駅前ビルの6階だかにある屋台が並んでいる一角です。皆神妙に無愛想この上ない突っ張り?姉さんのスペクタクルな焼き方を見つめています。美味しかったのですが、評判は今いちでした。と言うのは長年の使用で天井、柱、床など、油が染み込んでいる環境は、掃除は行き届いていても、ちょっとスノッブなフランス人には、ビックリなのです。後でちょっと普段から難しいある男性が、お腹の調子が悪いのは、あのキャベツのせいだ、と言ってきたのは驚きでした。まあそうなの❗でも他の人は大丈夫よ。と大げさに驚いて一笑に伏しました。

(河瀬)今年は桜の満開が遅れたのが何よりでしたね。評判のいい、良くない観光地は私もその通りだと思いますので、客はよく見ていますね!新幹線はフランスにもありますので、その時間の正確さに興奮したのでしょうか?

神道と天皇、将軍などの関係をそれぞれ考えの異なるフランス人に説明するのは難しかったでしょうね。九州の特徴の一つに広大な温泉旅館がいたるところにありますが、「温泉旅館」には泊まりませんでしたか?
失業率が低い、というのはフランスよりも良かった点なのですね。国民医療保険がそれを支えているのですが、次回どうやってそれらを日本は支えていられるのか?という点を説明するのは難しいですので、次回日本に再訪された時でしょうね。お年寄りがお元気、というのは何よりでしたね。とにかくお疲れ様でした。

(安田)愛子さん引率のフランス人グループの日本旅行に因み、外国人訪問客数受け入れ国別ランキング表を下記貼付します。コロナ禍直前の2019年代国連統計です。第1位のフランスが9千万人近く。日本は3千万強です。今年3月はコロナ禍前の数字を上回って3百万人を超えたそうです。近いうちに4千万人に達するのではないでしょうか。人気のあるヴェニス、フィレンツエ、京都などはオーバーツーリズムの弊害なども指摘されています。