掲題に関する興味深い記事(講談社が2010年より配信しているWebマガジ
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(編集子)引用されている原文はかなり長文なので、小生が特に疑問に思っている背後の宗教に関する部分だけを借用、転載する。ご容認いただきたく。
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パレスチナ問題についての考えにくさは、知識の不足だけ
一つは文化・宗教的なもので、中東情勢の抗争の中心にあるイスラ
もう一つは、「対米従属」と形容されるような立ち位置を、国際社
一神教的なものと多神教的なものの違い
一神教的なものと多神教的なものの違いは、軸となる時間感覚に明
一神教の信徒は、日常的な感覚を超越した存在があることを信じて
1日が24時間であるというような客観的に計測可能な近代的な時
一神教徒の時間感覚は、神の意志が目的に向かって展開していくこ
近代化された一神教徒が露骨に主張することはないが、しかし根底
そして、それぞれの宗教が歴史的な経緯から尊重するのが、エルサ
直線的な進歩を想定する一神教的な時間と異なる、多神教的な時間
特定の意志の実現よりも、調和の中で時間が反復されることが優先
(編集子)引用された本論文のなかで、この最後のフレーズについては小生は異論を持っているので一言しておきたい。たしかに我が国が長期の停滞状況にあることは事実だし、それに対しての方策が急ぎ実施されなければならない、という点については完全に同意する。しかし、”そこそこの豊かさと幸せ” ということそれこそが実は一国の政治の要諦ではないのか。前にも別のところで述べたが、対米従属であろうと何であろうと、我が国は80年間、ただ一人の若者も戦場では失わずに済んでいる。我が国の政治家たちのありようを西欧諸国のリーダーたち、たとえばチャーチル、ケネディ、はたまた日本と同じ環境におかれたドイツを復興させたリーダーたちと比較すると、残念ながら見劣りがする、という感覚はある。しかしそれにもかかわらず、ほぼ1世紀におよぼうかという時間、この平和をたもってきたのはこのような ”どうも頼りない政治家” たちと ”対米従属” がもたらしたものだという事実は誰も否定できないだろう。その意味で、原文にいう日本人の深層心理は一神教のゆえに生じてきた(ウクライナーロシアのような露骨な国威争いは別として)現実を前にした人たちが実はそれとなく望んでいるものではないのか、と思ってしまうのだが。