ハーバード式深呼吸について (普通部OB 篠原幸人)

血圧が高めなので主治医に毎朝、血圧を定期的に測るように言われてる方、いますよね。しかし早朝測る最初の血圧はとんでもなく高い。その為、何回も繰りかえし、血圧を測り直してしまう人はいませんか? また夜間、寝床についてもいろいろなことを想い出してなかなか寝付けない、つい睡眠薬に手を出したくなる方も少なくないと思います。そんな方々に是非試して欲しい方法があります。

私も、患者さんにもお勧めしている、薬もお金もかからない方法です。

血圧測定時や、夜、床に着いたら、

  • まず、口から大きく息を吐きだします。「フー」と声を出しても結構です。肺の        中に空気が無くなるくらい大きく全部吐き出してください。
  • 次に、4―5秒かけて大きく息を吸い込んでください。
  • そのまま、7秒ぐらい息を止めてください。
  • 次に、ゆっくりと8秒以上かけて、「フー」とその空気を全部吐き出してください。。

たったそれだけのことです。この4-7-8呼吸法は、何も正確に4秒、7秒、8秒でなくて結構です。大体、1,2,3とゆっくり頭の中で大体の秒数を数えればよいのです。 これはヨガの技法がもとになっているようですが、ハーバード大学にいたDr Weilの発案とされています。血圧を医者の前で測ると上がってしまう「白衣高血圧」の方にも有効で、私もよく患者さんに試しています。単に、せっかちに深呼吸を繰り返すだけよりは遥かに有効です。

この手技は、ストレスの解消や闘争心の調節にも良い一種の「リラクゼーション」の方法で、急に脈が速くなる「突発性頻脈」患者さんにも有効でした。いろいろな使い道があると思います。もし睡眠薬を常用せざるをえないが、ボケたくないと思っている方は、この方法と毎日の睡眠薬を1/2錠に減らすことから始め、更にだんだん睡眠薬の方を減らしていくのも一つの方法ですよ。 学生の試験直前にも有効かも。