コロナの現状と我々の行動    (34 船曳孝彦)

第3波はますます勢いが増してきてしまいました。この1週間、毎日その曜日の発生件数が新記録を出し続けています。 会食後の感染者が増え、旅行者の感染も増え、Go-To政策が響いたことは明らかですが、事態は深刻になってきました。

昨日、日本医師会、東京都医師会、日本病院協会、日本看護協会などから、医療崩壊に突入しつつあり、早急な対策を求める声明が出されました。前回は旭川の危機を訴える記事を発信しましたが、今は東京、大阪などで、コロナ用ベッドが満床に近づき、非コロナ救急患者の診療も含めて、いよいよ医療崩壊に陥り始めていると、悲痛な声明なのですが、政府の耳には届いていそうもない。政府も都も何の回答も出していない。危機意識はあるのだろうか。

本当に危ない。本気にならなければいけない。私の読者の皆さん。本気で考え、新感染者を出さないよう協力してください。そうでないと日本の医療は崩壊し、一旦始まれば取り返しが効かなくなります。私はコロナよりもガン、心疾患、膠原病などの重篤成人病や、外傷などの救急医療、糖尿病、高血圧などの慢性成人病などへの影響が大きいと憂えています。

会食はもうしばらく我慢しましょう。旅行も控え、デパートスーパーなどの買い出しも最小限にしましょう。 ヒト=ヒト感染ですから当然ながら、人出の人数と新感染者数は明らかに相関します。首長が熱心な都市では新感染者は減り、大阪ではやや下向き傾向が出ていますが、東京などでは感染者のカーブは上を向いています。一般にトップが本気で取り組まないと社会は動きませんよね。

看護師の離職も増えています。感染関連病院では21の病院で、全体でも15の病院で、離職者が出ています。国や都は潜在看護師(働いていない看護師)を動員せよなどといっていますが、この危険な、しかもボーナスさえ満足に出ない可能性のある時期に、それは無理でしょう。 医師や看護師には、暮れ正月返上で働けと言っていながら、この国家存亡(冗談でなく)の危機に、国会は1月18日までお休みと。どう思います?

イギリスをはじめ、ヨーロッパ各地でVirusの変異が見つかり出しました。前から言っていた第2波(第3波)がいよいよ始まったのです。現在の変異は感染力だけは強そうですが、悪性度の増す様な変異ではなさそうということですし、ワクチンが無効になるような変異でもなさそうということで、助かりますが、感染力は数倍~十数倍というので大変です。日本の今はやっているVirusは、欧米型ですが、変異はVirus特有の性質で、2週間位でどんどん変異してゆきますので日本でも油断はできません。海外のVirus(変異した)を日本に持ち込ませないよう水際作戦が重要です。