(菅井康二)
グレン・キャンベル追悼をご自身の米国(カリフォルニア) 滞在経験に照らして書かれた記事を非常に興味深く拝読しました。 Giさんとは15年という年齢差もあり当時の米国の事情というか 空気感は知る由もないのですが、アメリカが変わった( 古き良きアメリカが喪失)ことをボブ・ ケネディー暗殺事件が象徴しているというのは納得できます。
その容貌からも歌声からも明らかな善人を感じさせるグレンが歌う 失恋歌であるBy the time I get to Phoenixに漂う哀感は単に個人的なハートブレイクだけでは なく当時のアメリカの世情も反映されたものであることがGiさん の文章で良く分りました。この曲は元々はジョニー・ リヴァースが創唱しましたが、作詞・作曲したジミー・ウェッブ( ”Wichita Lineman”も彼の作品)の才能も大したものだと感じます。
フランク・シナトラはこの曲を “the greatest torch song ever written.”と絶賛しカバーした録音を残していますが、 グレンの若々しい歌に比べるとジャズ・ フレーヴァーのある落ち着いた大人のバラードになっています。 グレンの歌はついこの間のほろ苦い失恋という雰囲気ですが、 シナトラのそれはかなり昔の追憶という感があり比較して聞いてみ るとなかなか面白いです。
(菅井君は塾工学部計測科卒、HP時代の仲間でPCに関してのプロです。今回の小生の暴挙?の面倒をみてくれています)