ガザ紛争についてのメモ    (44 安田耕太郎)

イスラエルとパレスチナ問題の本質的な根っこは、信ずる宗教が共に「一神教」だという点に帰せられる。しかも宗教発祥の地がユダヤ教、イスラム教共に(更に一神教のキリスト教も)同じパレスチナと呼ばれた場所だったのは不運としか言えない。独善的で排他的なので他宗教を信奉する国との共存は所詮無理。共に「目には目、歯には歯」に頼る民族的な属性がある。この属性は特にネタ二アフの手法に顕著だ。だから始末が悪い。

20世紀になって今日の絶望的にさえ見える状況を産み出した根本原因は英仏両国(特に英国)の責任に起因する政治的外交判断にあった。有名な1917年に表明された「バルフォア宣言」がその端緒だ。第一次世界大戦中、中東を当時支配していたオスマントルコ帝国滅亡が予期された戦後中東の統治地図を両国で描き、国境を定めて両国の支配下に置いたのが中東諸国だ。中東の国々の国境線がほぼ直線になっているのは両国が人為的に定めたからに他ならない。英国ロイド・ジョージ内閣の外務大臣バルフォアが推し進めた「シオニズム支持表明」、即ちユダヤ人支持を鮮明にして世界に向けて発信したのが「バルフォア宣言」だ。英国ユダヤ人社会の重鎮ロスチャイルド家の当主宛に出された、これが、戦後のユダヤ人国家「イスラエル建国」へと繋がった。イスラム教を信奉する中東のアラブ・パレスチナ地域のど真ん中に「イスラエル建国」を容認し、後押ししたのだ。この2つの根本的な「一神教」と「バルフォア宣言 = 英国の無責任な外交政策」が今日の悲惨な状況の根源的な原因を為している。英国の責任は重いと言わねばならない。映画「アラビアのロレンス」で描かれた英国の将校トーマス・ロレンスはこの英国の政策の実行役である。映画では190cmはあろうかというピーター・オトゥールが演じたが、実在の人物は小柄な男だった

(HPOB 菅井)「唯一神」という共通の根っこを持ち、キリスト教、イスラム教、ユダヤ教(アブラハムの宗教)は旧約聖書(またはその物語)を共有しながらも対立する主な理由は、「解釈の違い」と、それに伴う「誰が真の継承者か」というアイデンティティの競合だと言われています。これって、一種の「近親憎悪」に見えます。

一方、ネタニヤフをはじめイスラエルの指導者たちは具体的に口にはしないようですが、ナチス・ドイツの「ユダヤ人600万人虐殺説」を最大限に利用している(自分たちの利益や立場を守るためには何をしても許される)ように感じられます。

(編集子)巨木があればそれは神様の化身だと敬い、高山には霊気が宿ると信じて、八百万の神様を報じるわが国伝来の文化のほうが親しみやすいやね。巨木派と高山派が命を懸けて戦う、なんて馬鹿なことは起きていない。最近は例のどっかの地上げ屋大統領は南アフリカがキリスト教を迫害してる、などと言い出したそうだし、なんせ一神教信者がこねる正義というやつは理解できないね。