「ケイン号の叛乱」は、原作が「ピューリッツアー賞」の作品だけあって、ストーリーは面白く見応えあるエーガでした。。
この映画は、太平洋戦争下の(オンボロ)掃海艦「ケイン号」が舞台ですが、「戦争映画」ではなく、台風下の非常事態に際し、艦長に操舵能力無し,と判断した副官が艦長から指揮権を奪い(結果として)艦を転覆から救ったのですが、戦時下の艦長は絶対的存在で、叛乱は許されない行為であることから後に軍法会議にかけられ、「死刑か、無罪か」という「法廷映画」でした。
主なキャストは、①新米の海軍少尉(ロバート・フランシス)、②新任の(偏執狂気味の)艦長(ハンフリー・ボガード)、③副官(ヴァン・ジョンソン)④(作家志望の)通信長(フレッド・マクマレイ)、⑤敏腕弁護士(ホセ・フェラー)の5名ですが、存在感があったのは、②のH・ボガード-と⑤のホセ・フェラーで、特に後者は、死刑の可能性が高かった(被告)副官の無罪を勝ち取り、かつ、ラストで④の通信長を「叛乱を陰で誘導した」と糾弾する、カッコ良い役どころでした。彼はあまり有名ではありませんが、魅力ある俳優ですね。
ちなみに、ボガードは「黄金」で救いようがないワルを演じて、(ミスキャスト?)と「ガッカリ」しましたが、今回も「悪役~といっても偏執狂」で、好演ではありましたが、彼は悪役より(カサブランカの)ニックのような「ニヒルで男らしい役」が似合うと思います。。最後に、同じ「法廷映画」の(G・ペック主演の)「アラバマ物語」との比較では、感動や共感という面で、私はアラバマ物語を推します。
(編集子)このブログをおっかなびっくり、本屋で買った入門書と首っ引きで始めたのが2017年の夏なので発足以来足掛け8年になる。自分からの発信ではなく、できるだけ多くの友人たちとの付き合いを持ち続ける場にしたい、というのが狙いだったが、幸い、意図を理解してくれた友人たちのご協力で、それなりの達成感はある。中でも、ひょいとした思い付きで始めてみた、映画の話題を中心としたメル友グループ (エーガ愛好会)は映画の話題にとどまらず、いろいろな場面での情報、意見の交換の場となり、数回にわたって食事会などを催したりして、編集子の中学から大学までの友人たちや、職場での仲間などとの交歓の場として僕にはかかせないものになった。その投稿300号が最近達成できたので、何か記念になる行事はないか、と提案したのが、鑑賞した作品についてのエッセイのコンテストだった。通常であればだれかがまず投稿し、それに対してのフォローやら反論やらを語り合うのだが、今回はある一つの作品にできるだけ多くの人たちに同時投稿をやってもらい、事後にベストを選ぶ、ということを考えたのだ。しかしテレビでの放映日と投稿までの時間が短かったのと、作品 ”ケイン号の反乱” というタイトルから、いわゆる戦争もの、と誤解されたりしたこともあり、応募数が4通にとどまって、当初の狙いとはずれてしまった。しかし投稿されたのはそれぞれ味のある文章であり、また未知の情報も多くあったので、投稿原文をそのまま、紹介することにした。