東京は世界一の美食都市だそうです   (44 安田耕太郎)

東京が美食都市として名を馳せる理由のひとつに、日本の風土が強く関係しています。日本は四方を海に囲まれ、国土の約75%を山地が占める島国で、それぞれの地域によって変化する豊かな自然の宝庫です。南北に長く、四季とともに育まれてきた料理や伝統、海や山の食材、肉や魚、野菜、フルーツなどに囲まれ生活できる環境は世界でも珍しく、日本だけと言っても過言ではないほど。その四季折々の多様で新鮮な食材と、その持ち味を尊重した料理が、日本そして東京のレストランシーンの強みのひとつになっています

なお、下の図は世界の都市のミシュラン星付きレストランの数トップ10です。
東京は世界一の美食都市と呼ばれるが、これを見ると東京以外に京都、大阪、香港、シンガポール、上海、台北とアジアが7都市がトップ10入りしている点にも注目したいものです

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2007年に初のアジア版として発行された『ミシュランガイド東京 2008』。そのときはじめて和食料理店や寿司屋が三つ星になりました。さらに、三つ星の数が世界一だったパリの10軒に次ぎ、東京は8軒が獲得。また、それまでに発行された他国のミシュランガイドでは、掲載店の一部のみに星がつくだけでしたが、東京版では150の掲載店すべてが一つ星以上の評価。星の合計数は、パリの64軒の倍以上を上回る191個で世界最多となりました。

2022~2023年の最新発表によると、東京の三つ星の数は世界1位、さらに三つ星、二つ星、一つ星の合計数でも2位のパリの118軒を大きく上回る200軒と高評価。また、東京だけでなく、TOP5に京都・大阪もランクインしており、東京のみならず、日本の食文化の多様さ、強さがデータからも読み取れます。

それについて、グウェンダル・プレネック氏は、「京都は、歴史と食文化、旬の食材を使った伝統料理、おもてなしの心が息づいています。日本文化を知り、楽しみたい旅行者にとって必見の場所です。一方、大阪は独自の食文化が発展しており、地元の名物料理から世界各国の料理まで、バラエティ豊かな料理を楽しむことができます」と述べました。