近頃気に入らないこと   (普通部OB 菅原勲)

中東、これはMiddle East(ME)のことですが、   MEとは、英国から見たら、と言うことで、大英帝国時代の古めかしい産物です。正確には、西アジアと言うべきではないでしょうか。と、小生、鼻からいきがっております。

そこで、イスラエルとパレスチナのハマス、レバノンのヒズボラとの戦闘では、多数の民間人の犠牲が出ています(その中には民間人になりすましたハマスもいるのでしょう)。それに対し、米国は、まやかしの人道主義と言う観点から、バイデン大統領以下、民間人の犠牲を憂え、イスラエルに警告をしております。

しかし、今から80年ほど前を思い出してください。米国はハワイの真珠湾でノンビリしていた米国の太平洋艦隊に、日本が攻撃しました。しかし、その攻撃はあくまでも軍艦と兵隊に対してであり、ホノルルの民間人を攻撃したものではありません。ところが、米国は日本に対し何をやったか。日本に対する無差別の空襲であり、最後は広島、長崎に対する原爆投下です。これらの空襲、原爆投下で、一体、何人の民間人が犠牲になったでしょう。

これは、明らかに、二重基準、英語で言う、忌むべきDouble Standardです。米国がいくら、例えば停戦を仲介したところで、イスラエルは勿論、ハマスだって聞く耳は持たないと思います。こう言うところが、米国の、そして、西洋の鼻持ちならないところです。要するに、自分がやったことは許せるが、他人がやったら許せない。なんとまー、身勝手なことでしょう。

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真珠湾攻撃は、日本時間1941年12月8日未明、第二次世界大戦において大日本帝国海軍が、アメリカ合衆国のハワイ準州オアフ島真珠湾にあったアメリカ海軍の太平洋艦隊と基地に対して行った、航空母艦艦載機および特殊潜航艇による攻撃である。当時の日本側呼称は、布哇比海戦、布哇比作戦と言う。
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(船津)御卓見異存ありません。
ハリスになると暴動どころか戦争ですかね。今世界は分断社会になっていますね。ロシア・中国・北朝鮮 そして米英の傘の下の國-日本も含まれるかなぁ-そして最近は南米とかアフリカも台頭してきていますね。国連が全く役に立っていませんので——。どうする。

(安田)イスラエルは、旧約聖書において神から約束された土地を何がなんでも自分の所有にするという、排他的で超右翼的アイディアに支配されたネタニアフ一派が政を操り、パレスチナの領土を国際法を犯してでも入植・占有するのを正当化しつつあります。ゴラン高原やガザもそれに含まれると強弁する国民世論も醸成されつつあり、アメリカ・西欧の権力者(政治家)はこのイスラエルの動きに弱腰で事実上有効な手立ては何も打てていません。ユダヤ系、非ユダヤ系の強力なユダヤロビーの前に無力さを露呈しているのです。お互いが排他的で、非妥協的かつ独善的な一神教の3つの宗教の聖地が同一だという不幸ほど悲惨なことはない、と思わずにはおれません。

アメリカのdouble standardですが、菅原さんのご慧眼ご尤もです。同感です。明後日、5日(火)の米大統領選挙は、激戦州(Swing States)の7州の結果如何が帰趨を握るという観測が専らです。その重要な一つミシガン州は自動車産業に従事する労働者が多く、従来は民主党の牙城だった。アラブ系やモスレム住人が20万人以上いて大半が民主党支持だったが、今年は風向きが違うようです。

トランプは、現民主党政権(ハリス大統領候補含む)はイスラエルよりの立場と援助を続けていると厳しく非難して、アラブ住民の歓心とサポートを得る戦略が効を奏していると伝えられている一方、ユダヤ系住民に対しては、エルサレムはユダヤ人とユダヤ教の唯一の首都だと公言してイスラエル側の立場を鮮明にしています。彼の強力なスタッフの一人娘婿のクシュナンはユダヤ人であることからも自明ですが、選挙前はイスラム住民への刺激を抑えるため、目立った親ユダヤ色を封印しています。彼独特のdouble standardと言うか、二枚舌に近い、利己的な機を見るに敏な属性の持ち主のようです。 トランプが大統領になった場合、パレスチナ問題、ウクライナ紛争には如何に対処するのだろうか? ”Make America Great Again”と声高に吠えるが、腰が引けて自分・自国が良ければ他には関知しない、他の不利益には”目をつぶる”・・・の恐れはありそうな気もしますね。

いずれにしても、魂消るほどのアメリカ社会の分断と亀裂(銃を使用しない南北戦争のようだ)、51%の多数で政権を担っても49%が反対・不満足な社会の不安定さは想像するに恐ろしい。アメリカのリーダーシップの弱体化と責任感の欠如、モンロー主義とも思えるような国際政治に於ける不関与の消極的姿勢、結果としてグローバルサウスを始めとする非民主主義国家群に隙を見せて世界を不安定化させている、憂慮すべき状況です。日本はどんなに翔んだところで、戦後の55年体制以来の「アメリカの属国」からは抜け出せていません。Parentがふらふらしていれば、そのChildの先行きは生易しくないのは当たり前だと思います。

(編集子)三君の憤激に同調するが、安田論の最終3行には異論を称える。.
およそ世界史を振り返っても、理想の政治なんてものは存在しなかったし今後もしないだろう。しかしそういう議論はあくまでバイスタンダーの勝手な議論であって、一般の国民、市民にとっては平凡な毎日が安心して送れる、ということだけが重要なはずだ。何度も繰り返すが、真珠湾から80年、この間、日本は若者を一人といえ戦争で死なせてはいない。アメリカの属国だといえば言え、それどころか時として面従腹背、その存在を一つのいわば武器にして、利用しているからこそ、今があるんだ、と考えれば視点は違ってくるのではないか。
今、”失われた30年” とかいう議論が盛んだ。経済学者の理論や経営者の自己保身やそういうものがまかり通って、国民の生活水準がほかの国のペースになっていない、という現実は確かにあるのだから、これは解決しなければならない。それは明白だ。しかしその処方箋がほかの国々のほうのやり方をやればいいのだ、という議論には僕は組しない。たしかに成長率を挙げ、賃金を上げて続けている国を参考にするのはいい。しかし、そうした国々が片方では宗教だか領土拡張だか知らないが、過去何千年、人間が繰り返してきたと同じ理由で自分を正当化し、戦争をし、若者を死なせているという現実は動かせない事実なのだから。
大いに反論があろうと思う。投稿を期待する。