昨年12月に菅原さんから紹介のあった「イスラム移民」(飯山 陽著)を遅まき乍ら読んだ。この本で著者の伝えたい主題は菅原さんの文体で、ブログ(12/18付け)に掲載されている分が簡潔にして要を得ているので、そちらに譲るが、この本に記されている貴重な情報のほとんどは、主要メディアには掲載されていない情報を出来るだけ正しく提示するために、著者が苦労して集めている姿が容易に想像される。
一般的にグローバル社会となって、世界の多様な文化が日本国にも持ち込まれ、自身にも迫ってくる社会であることは分っていても、具体的に現在のヨーロッパ(イギリス、フランス、ドイツ、スエーデン)ではどうなっているか、日本ではどうなっているか(大分県日出町、埼玉県川口市など)を限られた貴重な情
報から知ることは大変に必要なことだと改めて思った。
その上で世界の文化の多様性は認識しても《多文化共生(multicultural
coexistence)》というような言葉を、何の気なしに美化して使うような愚はあってはならないと、改めて自戒し、このイスラム移民のテーマを今まで以上に深く考えるべく自問自答する良い機会になった。.
ヨーロッパ数カ国でのイスラム化は急速に進んでおり、日本でも同様な展開が危惧されるが、各人が迫りくる文化の多様性と、どのように向き合うかをしっかり考えて意思を持って、機会を捉えて対処することが少なくとも必要ではないか。
このテーマに関しては安田さんのブログ「イスラム国の現状」(12/30付け)も、問題の現状を知るには大変参考になった。
(編集子)今朝の新聞には、トランプ大統領令の実施にともなう移民問題について、現地での混乱が伝えられている。ほかの国での実情を知らないまま感情的に反応することはつつしむべきだが、他山の石、というべきだろうか。
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