2024年MLB(米国大リーグ野球)もいよいよ大詰めにきました。大谷選手が史上最初の「50-50」をどこまで伸ばすか興味ぶかいところです。「50-50」の凄さは、MLBには40-40を達成した選手をメンバーとする「40-40クラブ」があって、そのメンバーは僅か3選手しかいないことからも分かります。ドジャースの残り試合は6試合(全試合数162)です。
1シーズンで打率、本塁打、打点の3部門でリーグトップの選手が「三冠王」で、これに盗塁王が加わると「4冠王」です(注:ナショナルリーグとアメリカンリーグ単位の記録)。MLBが打者部門で年間表彰するタイトルはこの4つだけです。140年におよぶMLBの歴史の中で「三冠王」は17名いるものの、「4冠王」は皆無です。そのため「三冠王」が最高の打者の称号として独り歩きしていますが、MLBは打者部門の最高タイトルの一つとして盗塁王を設けて、四冠王の出現を首長くして待っています。
私は、打者専門(DH)の大谷選手が次々と盗塁を成功させるのをみながら、今年が4冠王になる最初で最後のチャンの年と思っていました。投手はケガをおそれてあまり盗塁しないから、二刀流に戻る来年以降に盗塁王はあり得ないからです。今シーズンの盗塁はすでに55ですが、2019年から2023年までの盗塁実績は12、7、26、11、20で年平均15回からみても、来年激減するのは明らかで、四冠王は不可能です。
今シーズンを見るとは、盗塁は64の選手、0.301の打率は0.318の選手が上にいるので四冠王は絶望的で、ホームラン王と打点王の二冠で終わる可能性が極めて高くなりました。
来シーズンはケガなど思いもよらぬ事を起すことなく、打率、本塁打、打点の3部門でリーグトップの三冠王になって欲しいと思います。本塁打王は出場数が減る可能性を入れても間違いなしでしょう。打率王は今シーズンでも三振(160)の1割を四球にしていれば、安打数が同じでも一位を競う0.318になります。実際シーズン途中にしばらく一位の時期があったことなどから来シーズン打率王競争に加わる可能性は高いと思います。打点王は前の打者の出塁に左右されます。今シーズンのドジャースは下位打線の出塁率が低く、大谷選手自身も得点圏打率が低い時期がありました。それでも今トップの打点をあげているので、来シーズン打点王になる可能性は高いと思います。三冠王になるのを今から楽しみにしています。
ちなみに、MLB全体の打撃三冠王ライバルはアメリカンリーグ所属のニューヨークヤンキースのジャッジ選手です。AIに訊ねると、今シーズン現在の成績は打率0.321,打点138,本塁打55本で、三部門いずれも大谷選手を上回っています。
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(安田)OPS(On-base plus slugging)は、野球において打者を評価する指標の1つで、出塁率と長打率を足し合わせた値である。数値が高いほど、