朝井まかてさんの応為(本名おえい=お栄)が主人公の「眩」(
皆お目当ての北斎の娘、応為(おうい)の「吉原格子先之図」 は26.3×39.8cmで、思いの外小さく、 B4サイズ位で暗い色調、描かれている3つの提灯に各々、 本名のお栄の❬栄❭と❬応❭❬為❭が書き込まれています。 混んでいて、薄暗い照明に悪い目と重なり、肝心の
格子の後ろの遊女達はあまり良く見えませんでした。 お隣にいた女性と、見終わって目が合い、お互い「あらら…」 という感じでお互いちょっと笑ってしまいました。
明治30~40年制作の小林清親(きよちか)の《 開化之東京両国橋之図》 も夜の両国橋を下から見上げるように描いた高い橋脚と、 チラチラ灯る明かり……この絵も人気があり、魅力的でした。
(安田)好天の日和、 昨日徒然なるままに原宿の大田美術館と新宿西口のSOMPO美術 館を梯子しました。ミッキーさんと応為鑑賞が同日とは奇遇です。 「吉原格子先之図」は本当に小さいですね。 鑑賞は何年かぶりの2度目ですが、見納めになるかも。
「吉原格子先之図」は映画「第三の男」 を思い起こさせる見事な陰影。 格子の内部のきらびやかな衣服の花魁の色彩と格子外の暗と3つの 提灯の好対照が、弥が上にも妓楼の愉悦を醸し出しています。 蛙の子は蛙です。