ローマ教皇葬儀のパリからエーガの話    (パリ在住 平井愛子)

今、私はPape Francoisの葬儀の中継を見ているというか、インタ-ネットを接続したままにしているというところです。バチカンの公式セレモ二-の言語はフランス語なのですね。各国の首脳はフランス語の国名に従って、アルファベット順に並んでいます。世紀のセレモ二-は続きますが、先日、映画「コンクラ-べ」を見たことについて書かせていただきます。
この映画はパリで封切られて2ヶ月ぐらいたつのですが、見たいと思いながら、多忙に任せて見に行けなかったのですが、Pape Francoisが亡くなって、私もこの方には尊敬を寄せておりましたので、サンミッシェル近くの、Saint Andre des Arts通りの同じ名前の映画館にいきました。満員でした。皆、Papeが亡くなった機会に見なくちゃ、とやって来たようです。
主題が重たいのでそういうイメ-ジを持って行きましたが、何とバチカンを真剣におちょくっているというか、それは“真剣な辛口コメディ”なのです。
Papeが亡くなる所から映画は始まります。動作、会話などに、クスっとしてしまう皮肉が散りばめられて、またバチカンがぶつかっている様々な問題やテーマが浮き彫りにされています。
3人の有力な次の法王に目されているカルディナ-ルがいるのですが、投票の度に、女性への性暴力、汚職、未成年への性ハラスメント、などが明らかになり、失脚していきます。同時にローマで大変なイスラミストのテロがあり、かなりの人が犠牲になるという事件が起き、これはコンクラーベ中のカルディナ-ルたちに大きな影響を与え、ムスリムにトレランスも持ち過ぎていた、とかイスラムへの強い嫌悪を表明するカルディナ-ルも出てくる始末。そこへPapeが亡くなる寸前に任命したアフガニスタンのカブ-ルのカルディナ-レが、本来の神の心とキリストの精神について語るのです。これは、多くのカルディナ-ルに長年の内に、初心を失い、神に仕えるはずだった自分の生き方がすっかり政治家のそれになっていたことに気付きます。この勢いで、なんとこのカブ-ルのカルディナ-ルがPapeに選ばれてしまうのです。でもこの人にも重大な問題があります。これは皆さま、ご自分でご覧くださいませ。
セレモ二-は粛々と続いております。
(ウイキペディア抜粋)
コンクラーベとは、カトリック教会において新しい教皇を選ぶための選挙のことです。ラテン語で「鍵がかかった」を意味し、選挙期間中、枢機卿たちが外部との接触を絶たれた場所で投票を行います。結果は煙の色で知らされ、白い煙が上がれば選出、黒い煙なら再投票を意味します。

教皇選挙』(きょうこうせんきょ、原題:Conclave)は、2024年制作のアメリカ合衆国イギリスミステリー映画

ローマ教皇死去に伴って行われることとなった教皇選出選挙(コンクラーヴェ)の舞台裏と内幕に迫ったミステリ[4]。原作はロバート・ハリスの小説『教皇選挙 (小説)英語版』(未邦訳)で、原作から登場人物の設定に変更が加えられている。第97回アカデミー賞において作品賞含む8部門にノミネートされ、ピーター・ストローハンが脚色賞を受賞している[5]。第82回ゴールデングローブ賞においても脚本賞を受賞している[6]。また、英国アカデミー賞では作品賞英国作品賞を、全米映画俳優組合賞では最高賞となるキャスト賞を受賞した。