如月ですな (普通部OB 船津於菟彦)

晦日正月,晦日節の好天に誘われ カメラ担いで何となくブラブラ新宿御苑に参りました。山茶花が迎えてくれ水仙が満開でした。春は直ぐですね。でも明日は雪とか。
もう二月。如月 何となく心地よい読みの月ですね キサラギ-

よく聞かれる“きさらぎ”の語源説は、寒いので、更に衣を重ねて着るから“衣更着(きぬさらぎ)”になったというものですが旧暦の2月は、今の暦よりも1ヵ月ほどあとになります。つまり、3月頃。次第に暖かく、春らしくなる時期ですから、“衣更着”説は不自然です。明日は雪の予報ですが一枚コロモ着ますかね。
でも、暖かくなりつつあるなかで感じる寒さ 。更に服を着重ねるので「衣更着」。 季節が変わっていくので「気更来」。あるいは「息更来」、「草木張り月」、「鋤凌(すきさらぎ)」等々とも言うそうですよ。

きさらぎや山茶花寒きわすれ花 松岡青蘿
如月の万葉すみれけふにほふ 山口青邨
如月や蜆は濡れて店頭に 中村汀女
残り餅焼くきさらぎの今日に果つ 能村登四郎

まぁせかせかした世に如月は心を豊かに貧しくても過ごして参りたいと思います。確定申告もしないとなぁ。

(編集子)我が家の数件先にある家の、多分ゆずだと思うのだが、冬になるとまさにたわわ(最近あまり聞かない形容詞だな)に実る。毎年眺めていただけだが船津の写真をみて、(技術論では太刀打ちできないがせめてスマホで対抗しようと思い立ち)、先ほど出かけてみたら、なんと!てっぺんの数個を残して全部刈り取られてしまっていた。おとといまではあったのだが。悔しい。こういう時の心中を読んだ名吟はないのかね、親愛なるフナツくん。