コメディ映画のこと

(大学クラスメート 飯田武昭)

映画に名作は多いですが、その殆どは悲劇物、恋愛物、西部劇などであり、喜劇物は世の東西を問わず中々お目に掛かることが出来ないのであり、近年は特に喜劇物の作品は乏しいです。

抱腹絶倒、呵々大笑と言った大笑いを表す日本語の表現がありますが、凡そこの表現に当たる場面は旧交を温める懇親会での雑談中くらいで、映画やライブの舞台などでは、最早ほど遠い社会になったのかと思うことが少なくないです。すっと以前にはチャップリンは別格としてもアボット・コステロ、バスター・キートン、ボブ・ホープなどが近い存在だったと思うのですが・・・。

ミュージカル映画が好きな数人の「エーガ愛好会」の方々が居られますが「雨に唄えば」「オクラホマ」「ウエストサイド物語」「掠奪された七人の花嫁」などダンスシーンの優れた作品は中々望めない時代になっていて、バレエの演技はそれらを補って余りあるものと、近年は好んでバレエ公演を観ています。GW期間は人出も多いし、自宅に蟄居することを決め込んでの雑感です。

(HPOB 小田篤子)蟄居はじめですけど、録画しておいた2つの野球映画を観ました。

☆ナチュラル(’84)
ちょっと大谷さんを思い出させるストーリーです。
主人公のロイ少年は小さい頃から父親に野球を教え込まれますが、父親は急死。
19歳の時、シカゴ カブスの入団試験を受ける為汽車に乗りますが、綺麗な女性の誘惑に負け、撃たれてしまいます。
15年後、34歳のロイ(ロバート·レッドフォードがとても素敵です)は庭の雷に撃たれ折れた木で作った、《ワンダーボーイ》と名付けたバットを携え復帰。
ホームランを連打したり、子供達の人気者になりますが、又々仕組まれた女性の誘惑に負け、成績は落ち、腹部を撃たれて入院。無理を押して、結婚を約束していた幼馴染みと息子の見守る球場でホームランを打ち、祝福されますが…。

(脚注)野球選手が2度も銃撃されることなどあり得ないとは思うのですが

この物語では主人公のロイが、活躍するのをよく思わない敵チームのバックにいる大物が、魅力的な愛人である女性を使い、1度目と2度目は少し意味が違ってくるのですが、銃で撃つのです。
☆プリティ·リーグ(’92)
こちらは、オレゴンの畜産農家の美人野球姉妹。姉の方が顔、野球他全て上。
まあ良いか…を含めた3人はスカウトマンと1943年、汽車でシカゴに行き、入団テストを受けて合格。戦地に行った男性の代わりにチョコレートの会社が作った、全米プロ野球初代女性チームです。全米各地から集まった、経歴もダンサー、女優など様々な女性達、というのも男性チームと比べ面白いですね。
男性達のアイディアで、ユニホームは短いスカート、ファウルボールを取った人にはキスを…等もあり人気が出ます。子供を何時も連れまわらなければならなかったり、夫が戦死したり、戦地から帰って来た為家庭に戻ったり、結婚で辞めたりしていきます。
何十年か経ち、皆集まることになり、野球殿堂入りした自分達の写真を見て再会を喜び合います。トム·ハンクスが、後半からは皆を指導しますが、始めは品がなく、やる気もない嫌な監督を演じています。
楽しいコメディ映画でした。
(共に再放送でしょうか? 私は初めてですが)