サグラダファミリア建設の資金について    (44 安田耕太郎)

ここのところ話題になったサグラダファミリアについて、本稿で質問があったことについての情報です。ほかにも ”いつ完成するの?” という基本的かつもっともな質問も多いようですが。

サグラダ・ファミリア(カタルーニャ語:Sagrada Familia)は日本語で「聖家族贖罪教会」という贖罪教会(英:Atonement Church)― 金や品物を出して、犯した罪をつぐなうこと、罪滅ぼしを行うこと ― なので建設は、市民・信者からの寄付・喜捨を資金として建設することを前提として計画された教会です。1882年の着工以来、建設は常に資金不足で中断・遅延を余儀なくされてきた歴史がある。第一次・二次世界大戦、スペイン風邪禍、スペイン内戦、コロナ禍などによって工事は中断されてきた。ほぼ同時期の1887年に着工されたエッフェル塔は2年2ヶ月で完成、フランス革命から100周年記念の1889年の万国世界博覧会にお披露目することが出来た。政府資金を基にしたエッフェル塔との大きな違いがあります。ガウディも生前(1926年没)、工事の資金集めに自ら奔走したそうです。

1990年頃より、建設が進み建物の骨格が出来あがってくると安全性も確保した上で、観光客の入場を許可し、その入場料が大きな資金源となってきて、2019年には470万人が入場して大いなる貢献をしています。現在では資金は従来からの寄付・喜捨と、ここ30年~は入場料収入が大きな二本柱となっているそうです。