(小泉)「明日なき追撃Posse1975」はカーク・ダグラスが製作、
連邦保安官ナイチンゲールは、その名声と野心を達成すべ
(編集子)この放映は知っていたが、なんとなく合わせたチャンネルでやっていた マグ二フィセントセブン のほうを見てしまった。
Magnificent Seven はかの 荒野の七人 として紹介された,黒沢明の 七人の侍 をリメイクして大ヒットとなった名作だが、同じタイトルで3本、西部劇が製作されている(荒野の七人4部作、ともいわれる)。原作の主演だったユル・ブリナーが再登場し、スティーブ・マクイーンの役をテレビのシリーズもの ララミー牧場 のロバート・フラーが演じたのが第二作、第三作は主演がジョージ・ケネディ、第四作はマカロニウエスタンで売り出したリー・ヴァン・クリーフである。この4作はすべて見ているが、この作品が5部目にあたるかどうかは見方によるようだ。無頼のガンマンが七人、義侠心から立ち上がるという筋は同じだが、今回は主演が全4作と違うのは主演がデンゼル・ワシントンとという黒人であることとだけだと思っていた。だから見るまで知らなったが主人公の名前がチザムであり、カンサス州リンカーンから来た、という設定は面白かった。この名前は先回小泉さんがまとめられたヤングガンの付けたしとして紹介しておいたように、リンカーン・ウオーの中心人物のものだからだ。
ジョン・チザムは実在の人物で、チザムトレイルとよばれるテキサスの牛をカンサスまで運ぶルートの開拓者である(さらに話がとぶが、ジョン・ウエイン出演でかのモンゴメリ・クリフトが初めて出た西部劇として知られる 赤い河 のものがたりはこのチザムトレイル開拓の話をかたどったのだという説もある)とされる人だし、この作品の設定とは全く違うのだが, 言ってみれば推理ドラマの主人公を宮本武蔵と名づけるようなものかもしれない。しかし作品そのものは平凡で、圧倒的に多いバッドガイを迎え撃つ趣向もヴァン・クリーフ版の焼き直しだし、残念ながら典型的Bクラスウエスタンに終わったのが期待外れ。今週はドクター小泉同様、主役のネームヴァリューにつられたセーブ劇党には悪日だったようだ。
(菅原)誠に遅まきながら、クリント・イーストウッドの「ペイル・ライダー」(1985年)を、CATVで見ました。詳細は、確か、小泉さんが、秀逸な感想を投稿されていたので触れません。
文句なしに、滅茶苦茶、面白かった。兎に角、イーストウッドがスゲーカッコ良かった。それに、最後、それこそ神出鬼没で、悪者をやっつける、これぞ正に西部劇。理屈抜きってのが最高。「許されざる者」は、そう云った意味で馴染めなかった。「ペイル・・・」のイーストウッド、この時、55歳だから脂が乗り切っていた。