新春七福神詣での話 (34 小泉幾多郎)

山荘運営について思うこと (54 石倉周一郎)

私自身は、三田会活動(親睦委員会)に参加した10年くらい前から、山荘で行う行事にはほぼ全部参加しており(但し、「新道隊」とか「冬ごもり」とかには参加しておりません)、一昨年から山荘委員も兼務しております。「なにゆえ山荘に行っているのか」という私の思いの説明になってしまうと思います。

私にとって「山荘」は、極端に言ってしまうと「ワンダーOBとして現役との交流を持てる唯一無二の場」ということです。もちろんそれだけではありませんが、そういうことが好きで、そういう環境の醸成を目指して山荘に通っておりました。「現役~80歳のOBまでが思いを一つにできる場所」として三国山荘ほどふさわしいところはありません。

けれどももし現役がその維持管理の任に耐えられなくなったら「山荘」での交流が保てなくなったら、いよいよ山荘を始末するという選択をせざるを得ないこと、それを先の世代に先送りしないでKWV三田会に力(お金)があるうちに実行すること、ではないかと思っています。浅貝の地に「新たな山荘建設」ということは現実的なことではないと思います。

現在の山荘維持にあたって、例えば「ごみ処理」ひとつとっても結構大変ということをご存知でしょうか。宿泊される方には「自分のゴミは自分で持ち帰ってください」というお願いをしています。

「生ゴミ」、「燃えるゴミ」、「缶・瓶ゴミ」など、きちんと分別してそれぞれ指定日に指定場所(本陣前あたり)に出さねばならないのですが、「平日」の指定日にはだれも浅貝にいないので、山荘祭の時などは、現役が直接(休日も持ち込むことができる)塩沢の処分場まで車で持っていったり、場合によっては都会まで持ち帰ったり、しています。

庭に焚き火場がありますが、ゴミを燃やすことは絶対できません。(下手すると別荘住民から通報されます・・・おそらく、通報されたこともあります。煙の色が違ってきますもんで)。いい加減にやっていた我々現役時代と違って、現在、現役は「湯沢町民」としての義務を生真面目に一生懸命やってくれています。

そんなことも含め、都会にいるOBが、心ない宿泊者への対策なども含め「宿泊施設」として運営するのは無理ではないでしょうか。(管理会社に委託するとか、奇特なボランティア精神にあふれる誰かが小屋番などやってくれるとかすれば別ですけれど、私はまっぴらですが)。

 

月いち高尾へのお誘い (39 堀川義夫)

高尾山は武相国境に位置

月いち高尾・・・ なんだ、それ?と言われる方もいらっしゃると思いますが、2011年1月17日にナンカナイ会の川内さん、吉牟田さん、翠川さんご夫妻、そして言い出しっぺのGIさんのご夫妻の6名で「どうだ、せめて月に一度高尾山ぐらい行ってみないか?」と言うことで始まり、ナンカナイ会を軸に一昨年(2016年)の9月末までなんと5年9ヶ月で43回、延べ452名の参加を得ると言うKWVシニアワンダラーの楽しい月例イベントに成長して参りました。若い世代の参加も徐々に増えました。と言うことで現在はオーナーであるナンカナイ会の委嘱を受け、堀川(39年卒)が事務局長をさせて頂いています。

参加にあたっては、何の拘束もありません。自己責任で参加してください。決められた日の決められた時間に良ければ来ていただき、終日、高尾山の四季折々の自然に親しんでいただくことをモットーとしています。梅良し、桜良し、新緑、紅葉、冬の木漏れ日の中でのミニ野外料理、時には

薬王院で精進料理を楽しんだり…….
時には結構なアルバイトもある?

専門のガイドをお願いして高尾のすみれ鑑賞をしたり。そして、これも自由参加ですが、毎回、高尾の駅近くにある得体のしれない中華屋(日本そばもあるラーメン屋??)で打ち上げをして解散です。

 

目標は「KWVシニアワンダラーズの世代を超えて心のつながりを継続・持続していこう」昨年1月から堀川が運営をし始め、早1年が経過しました。昨年、1年間は一人で日程、コース等全て独断で決めて運営して参りました。しかしながら、毎月参加人員も増え、一人で運営する限界を感じ、今後も、末永くこのプランを継続していくために今年度から2名の副事務局長を置くことにし、オーナー他参加者のご意見を取り入れ改革をしながら、楽しく、月に一度の高尾山ワンデリングを楽しんでいきたいと思います。

最近のメンバー (12月野外料理の時の参加者.47年組から初参加あり)

こんな状況の 月いち高尾 です。興味のある方、年齢、世代を問いません。毎月、堀川からその月の内容をメールで配信しています。どんなことをやっているのか、事務局からのメールを受信してください。気に入らなければやめてもいいし、年に1度の参加でも構いません。まずはshunhori@nifty.com  にアドレスを登録して下さい。

皆さんの参加をお待ちしています。

 

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2018年 月いち高尾の方針 (確認事項・改善点・お願い等々)

① 月いち高尾のオーナーはナンカナイ会の皆さんです(確認事項)。将来的にはシニアワンダラーの合議制による運営を目指します。

② 事務局を以下の3名で運営します。(改善点)

事務局長  堀川義夫(39年)

副事務局長 岡沢晴彦(39年)

副事務局長 藍原瑞明(40年)

岡沢君と藍原君を副事務局長に迎えます。参加人数も毎回多くなりました。体力に合ったコースわけも必要になります。ワンデリング内容の検討およびオーナーとの連絡他必要な活動を3人の合議で決めて行きたいと思います。

③ ワンデリングは自己責任の上で参加してください。(確認事項)

④ 今までは当日に集まった人たちで適宜コース等を決めて楽しんできましたが、本年度からは参加希望の方は事前にエントリーしていただくことにします。これは事務局として全体の参加人数等把握しておき安全面でも配慮したいと思うためです。(改善点)

⑤ 天候等の事由で中止する場合は、原則、実施日の2日前の午後10時までにメール連絡します。(確認事項)

⑥ 携帯電話番号等の事務局への登録を順次お願いします。(皆が高齢者です。決して強制ではありませんが、万一に備え本人の携帯電話番号と緊急連絡先などを登録していただきたいと思います)。

⑦ 山岳保険加入のお勧め。KWV三田会の行事には必ず保険を掛けています。年に数回、月いち高尾に限らずワンデリングをされている方にはお勧めです。年間4000円から5000円程度で加入できます。是非ご検討ください。(山岳保険で検索すればいろいろな紹介があります。ネットで簡単に加入できます。後日改めてご紹介します)。

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        2018年度 上半期の日程

         1月  1月17日(水)

         2月  2月22日(木)

         3月  3月22日(

         4月  4月10日(火)

         5月  未定。

         6月  6月 6日(水)

笹岡さんのこと    (元日本HP   東栄一)

TQCって覚えてますか?

正月早々に、勤務先であった日本(創立時点の“横河”のほうがいいのだが)ヒューレット・パッカード社元社長,笹岡健三さんの訃報が届いた。京都大学出身、横河電機時代測定器技術部門のエースとよばれた方だったが、京大スキー部のファウンディングメンバーでもあり、仕事のほうは当然として、スキー仲間として目をかけていただき、プライベートにもいろいろとお世話になった先輩である。

このようないわばプライベートな事柄を書くのは、笹岡さんとTQCという活動が切っても切れない関係だからで、同氏の訃報を聞き、一番に思い起こしたのがそのことだったからだ。80年代後半から90年代まで、日本の実業界、特に製造業の有為転変に深いつながりをもった“TQC”, ご存知ない方に解題しておくと、Total Quality Control、 日本語訳が何だったのか、忘れてしまったが、モノづくり、ひいては企業経営の中心軸に”品質(Quality)”という概念を据え、”品質”とは出来上がった製品の出来栄えのことだけを指すのではなく、そのような優れた品質を生み出すすべての(Total)企業プロセスが最終顧客の要求に合致することを目標に組み立てられるべきだ、とする経営思想、というべきものだ。それが、登り坂にさしかかり、世界市場を相手にすることになった日本の、とくに製造業の経営陣にアピールし、その思想の発案者である米国のデミング氏にちなんで”デミング賞”なるものが設けられ、各社がその獲得を一つのメルクマールとしてしのぎを削った。日本(当時は横河)HP社は、”外資系企業“のデ賞一番乗りを果たした。その牽引車が笹岡さんだったのである。

先回、“CLASH”ということを書いたときに触れておいたが、当時の我々のあいだにわだかまっていた米国企業崇拝思想のゆえか、デミング理論そのものが米国における先進的な理論であるように受け取られていた。その中に据えられていた数理的な取り扱いがいわゆる伝統的な”日本的経営”(なんだかよくわからないものの当然視されていた)に対するアンチテーゼとして技術者出身の笹岡さんには大いに共感するものがあったのだろうと思われる。ただ、誠に面白いというか今振り返れば皮肉としか言えないのだが、デミング氏が言いたかったのはそれまでの、フォードに始まるベルトコンベヤー的、機械的なアメリカ企業の生き方に対して、より人間的な、ソフト面を重視した考えの必要性であって、それを立証する一つのすべとして、米国人に受け入れやすい”数理”を持ち込んだのだ、ということ、その意味ではデミングが日本的経営の在り方を高く評価していた、ということもかの“CLASH” を読んで初めて理解した。

その意味では、この“TQC”の咀嚼方法が、当時運動の展開に取り組んだ経営学、経営工学の学者たちによる啓蒙活動ではじまり、もたらされた展開手法が時として現実離れした理想追及第一になり、専門家(とわれわれは信じ込まされていた)先生方の権威主義的な”指導“だったことは、実は”日本的経営”の手法そのものだったと思える部分もあった。そのありように反抗し、僕のもともとのアマノジャク性格が災いして、マネージャ層にあって“ジャイはアンチQC人間だ”と危険視されていたことは否定しない。このあたりの事情は、CLASHの項について投稿してくれた坂東正康君がいみじくも喝破したように、戦前の“八紘一宇”的だった、というのは正鵠を射ているかもしれない。

しかしこんなことはどうでもいいので、ここで話題にしたいのは、昨今の重大問題である大手企業のいわば“品質詐称”とでもいえる行動のことである。僕が知る限り、対象となっている”被告“はいずれもTQCの洗礼を受け、多くの場で我々の先輩的立場にあった企業だから、また、大規模なプロセス管理を実施しているところだから、”製品そのもの“が粗悪なものである、とは考えにくい。問題は”実績重視“、といえば格好いいが、要は数字を割り付けられた中間マネジメントが苦し紛れにとった、数字合わせのための一種の反逆的行動だということだ。これが日本のみならず、”ドイツ的品質”と礼賛されたヨーロッパにも同様のことが起きている、ということも、現在世界を席巻している”グローバル企業”の在り方、その根源にある”アメリカ的“な経営、というか思想の問題ではないのか、ということである。

僕が尊敬する大先輩横河正三さんがかつて”アメリカ人てえのは英語をしゃべるキリストだからなあ”と慨嘆されたことがある。デミングが指摘したように、アメリカの社会、”国民”のアイデンディを持たない人間の集まりで唯一通用するのは”数字“である。それが確かにある場、ある時代には先駆的な思想であった。そのことが”グローバル”であることは”アメリカ的“である、あらねばならない、というのが、今の先進的(と思われている)企業の”グローバリゼーション”の現実である。その先駆者のひとつであった、より詳しく言えば創立者ヒューレット、パッカードが率いていたころのHPはThink Global,Act Local ということを標榜していたし、我々も大いに納得していたものだ。 しかし”グローバル企業”の先頭を切ったHP、まだ規模の小さい時点ですでに”ワールドワイド企業”とされていた、僕らの知っていたHPという会社、かつてはアメリカ企業の社会的責任も含めて、“Most admired company” ベストテンの常連だった会社は変貌してしまった。というか、発展的解消なのか四分五裂なのかわからないが、なくなってしまった(社名だけは残っているが)。この事実もまた、問題になっている企業群が示した”数字”一人歩きの結果のように思えてならないのが、引退してほぼ20年、一OBの取り越し苦労ならいいのだが。

笹岡さんご自身、本体のHPにTQC思想を喚起しようと懸命に努力されていた。当時のHPには経営のバイブルとして”会社の目的”(Company Objectives)というものが存在した。その一項目にはじめて Quality という単語が記載されたとき、”巨艦ついに動けり”と喜んでおられたのが鮮明な記憶としてある。

先輩、安らかにお眠りください。

山荘について   (42 松本好弘)

僕の考え  (41 久米吉之助)

昨日、足柄峠に近い「矢倉岳」を歩いてきました。無風快晴という好天に恵まれ、眼前に富士を、眼下に小田原御殿場などを望み、実に気持ちの良い忘年登山でした。

三国山荘の件、KWV三田会の現執行部で何らかの方向付けをしたいという動きには大いに賛成です。具体的にどう進めるのか、進め方に対する笹田君たちの方針を示してもらい、私たちにできることは協力していきたいと思います。以下、小生がポイントと思うことを列記します。

現山荘を維持することに努めることは意義深く価値のあること

現役の活動拠点として(今はないが現役の考え次第ですぐにでもなり得る)、OBと現役の交流の場所として或いはOBの良き思いでの場所として、現山荘を維持活用することは大切な事。

現役・OBで組織された山荘委員会の活動など今後も維持することに努めてほしい。

今までこれらの任にあたってきたOB層も、山荘を造ってきた世代(建設、増改築、焼失後の再建など)から、造る事には直接関わってはいないが現役時代山荘が活動の拠点となり頻繁に山荘を利用してきた世代(現在の中心世代か)に移り、早晩現役では山荘を離れた活動が中心で山荘の利用頻度の少ない世代に移行していくことになり今以上に難しい問題が出て来ることも考えられるが、山荘がある限りその維持に腐心して欲しい。

財政的には10~15年程度は何とかやっていけるのではないか。

現役が山荘を拠点とする活動を増やせる策を検討できないか。

現役・OBが維持活動を続けることが、気持ちの上で大きな負担にならないよう衆知を集めることも必要。

当面は今までの流れに沿い、現山荘の維持・活用に知恵と力を集めて欲しいと思います。皆様のご意見、考えも是非お聞きしたいと思います。

ただそれらをブログ上とかメールでのやりとりでというのは、私は自分の技量の問題もあり、やはり顔を見ながら議論を進めていただきたいと思うこと切です。

スー・グラフトンが亡くなった

大晦日、読売新聞はスー・グラフトンの逝去を伝えた。年の終わり、惜しまれつつ旅立った人の話が特集されるのが常であるが、僕にとって今年はグレン・キャンベルとともに惜しまれる、二つ目の別れだ。

女性のミステリライタは大御所アガサ・クリスティをはじめ数多いが、ハードボイルド・タッチの作品を書いた人としては筆頭に挙げられるだろう。八恵子は女流作家の本を中心に読んでいるが、本棚の一角はルース・レンデル、サラ・パレッキとならんでグラフトンのシリーズが並んでいる。グラフトンは本のタイトルをすべてアルファベット一文字ではじめたことで有名で、彼女の本箱にはAからRまでが並んでいるのだが、Sを探すあたりでどういうものか翻訳が出なくなってしまった。シリーズ翻訳者の都合なのかどうか、はたまた、原著者が約束通りZまで書き続けるのか、二人でやきもきしていたところだ。 A is for Alibi (アリバイのA、嵯峨静江訳)で始まったシリーズは完成まであと一冊、Yで終わったようだ。本人もさぞかし無念であったろうと思う。人間、いろいろと計画をたて野心を抱いてはついえ、あるいは絶望し、あるいはまた次の目標にむかうものだ。グラフトンの人生計画に比べればなんともささやかな挑戦ではあるけれど、目をつむるまでにミステリ原本10万ページ読了、という2013年3月1日にはじめた僕の計画は本日で55、630ページまできた。来年はグラフトンシリーズAからY(Y is for Yesterday)までを目標にすることにし、さきほど、アマゾンに第一回の注文を入れた。AからCまでの合本,5、841円。さあ、お立会い。かかりつけ医のI氏によれば、脳に刺激を与え続けることが認知症予防に最大の効果があり、なかでも外国語を読む(話せればさらに効果あり)ことがイチオシだそうだ。ほんとなら3冊で5000円なにがし、25冊で4万円ばかりの投資はやすいもんだ。18年末に結果がご報告できることを念じて。

つたないブログ、お読みいただいた友人各位に感謝。2018年がいい年でありますように。

三国山荘のこと (40 河合國尚)

三国山荘について  (39 小祝昌樹)

私も最近のKWVがジャンル別に分けたり、全員が集合しない合宿だったり、我々が考えていたワンダーフォーゲル活動とは大分違ってきていると感じています。しかし、今の学生が考えての上の活動ならばそれも時代かなと思います。

三国山荘は主として固定資産税や不動産取得税等の税金の問題から塾の所有名義にし、経費、管理はKWVで責任を持って行うということになっていると理解しています。山荘はあくまでも学生の部活動のためにあり、学生が主体的に運営するものと考えています。

とは言っても、Giさんがおっしゃる通り学生にその意識が薄く意義を感じていないのは困ったものだと心配しています。山荘の将来について三田会執行部が中心となり意識あるOBを集めて意見を聞くというのが良いかと思います。しかし決めるのはあくまでも学生であり、OBはサポートするという立場は守らねばなりません。

三田会の管理とする(実質すでにそうなっている感もあるが)、塾生に広く開放する、管理を外部業者に委託する等々突飛もない案も含め検討してみたらどうかと思います。

私にはこれといった解決策の持ち合わせもなく時間をかけるしかないかなと感じています。