今年に入って、初めての映画館での映画鑑賞は「エルヴィスElvis 2022 」。
エルヴィスと言えば、Mrs.KOBUKI がエルヴィスと呼び、絶対にプレスリーと呼ぶことは厳禁と声高に叫んでいたことが思い出されます。当然この映画はご覧になってる筈ですから、感想を聞きたいものです。今回初めて気が付いたのですが、生年が1935年とは 私と 同じということでビックリ。西部劇の「やさしく愛して1956」や「監獄ロック1957」「ラスベガス万才1964」等は観ましたが、それ程の関心はなく、逆に今回この映画を観て、その魅力に魅かれた感じ。
「ムーラン・ルージュ2001」「華麗なるギャツビー2013」のバズ・ラーマン監督が同じ時代を生きてきた光と影の伝説を華麗なるミュージカル映像で蘇らせてくれた。エルヴィスを演じたオースティン・バトラーが素晴らしい。殆んどエルヴィスになり切っているが、ボーカルトレーニングなど役作りに2年を費やしたとのこと。このオースティン・バトラーにとって幸運だったことは、「ボヘミアン・ラプソディ2018」で主役ラミ・マレッタにフレディ・マーキュリーを完全にコピーさせたポリー・ベネットが、エルビスのムーブメント・コーチとして動きの振り付けを担当してくれたこと。お蔭で動きが自然と自分の一部になったと述懐している。監督はバトラーの歌とエルビスの原曲の両方を使用し、若き頃はオースティン、晩年はエルヴィス自身の声と両方を巧みに使用した。また強欲なマネージャーをトム・ハンクスがあくどい語り部として物語を進行させて行く。前半腰を振りながらの熱唱で女性ファンを熱狂させるシーンも素晴らしいが、後半マネージャーが企画するクリスマスソングを放棄し、暴力への否定のメッセージ明日への願いIf I can dreamを歌い、ラストでは、ラスヴェガスでの圧巻のステージ、薬によって膨らんだ顔からは汗が噴き出し、孤独に震えるUnchained Melodyを歌う姿はエルヴィスの姿に重なり胸を締め付ける。
(パリから:平井)私も見ました。オースティンはエルヴィスの役を演じきって、撮影が終了した後動けなくなって1週間入院したそうです。そしてトム・ハンクスはこの役の為に真剣に肥ったそうです。壮絶な映画でした。エルヴィスは天才、でもエルヴィスの人生は大悲劇でしたね。3時間もあっという間でした。でも私とドリスはトイレに行きたくなり、終わった途端に混むことを予想して席を立ったのです。ガードマンに後どの位で終わるのかと聞くと、後10分だ というのです。戻ろうかとも思いましたが、天才故に薬漬けにされて死んで行くところを見るには、忍びなく心が苦しくなるようでしたので、私たちは映画館を後にしました。ラストはラスベガスの圧巻のステ-ジだったのですね。小泉さんのおかげでフィルムの最後がわかりました。これで安心しました。ありがとうございます。
(編集子)ドクター小泉の原稿には上記太字で示した部分が偶然か故意か抜けていたので最適解と思われる文字を追加しました。ミセス久米の滔々たるエルヴィス賛歌を聞きたいもので。パリジェンヌはどっちなのかなあ。
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