新聞やテレビは毎日、若者の路上飲酒を取り上げています。ニューヨークは確か普段でも場所によっては路上飲酒禁止なのにね。路上で飲むのが一種のステータスというか、若者の特権だとか、格好いいことだと勘違いしているのでしょうね。逮捕はできないにしてもワクチン被接種権を放棄させるとか何か方法はないのでしょうか? 感染蔓延防止が路上飲酒禁止で可能になるなんては思いません。しかし公共の場で通行の妨害になったり、空き缶をほったらかしにするのは許せない。もっとも20年以上前には千鳥ヶ淵で、パート先のサッポロビールの人たちと缶ビールを飲みながらお花見散歩をしたこともあったなー。しかし立ち止まることはあまりせず、缶もしっかり所定の位置に捨てたけどね。
ワクチン接種もやっと軌道にのりつつあるようです。皆さんの中にももう1回目が済んだ方もおられるでしょう。しかしワクチンを打ったからといって新型コロナに罹らないわけではありません。かかりにくくなる、罹っても重症化の可能性が低くなるだけです。更に新しい変異株が出てきたら全く無効かもしれません。また接種後に抗体が自分の体の出てくるのは2―3週たった後です。2回接種したのに新型コロナに感染した例の報告もあります。今までどおりマスクを忘れず、公共の乗り物や人混みに長時間いることはまだ避けて下さい。手指の消毒も今まで通り。
接種は痛かったと皆さんおっしゃいます。当たり前でしょう。針を刺して痛いのは生きている証拠です。痛くなかったら心配してください。インフルエンザの予防接種などでは皮下という皮膚と筋肉の間に薬を注入します。かなりガランドウの組織ですから刺した痛み以外にはあまりありません。今回は皮膚の下の筋肉にまで針を刺して筋肉の中に薬を注入します。筋肉は筋繊維がしっかり詰まっていますからそれを押しのけて液体が入ってきて膨らめば周囲を圧迫して痛いのは当たり前です。熱が38℃ぐらい出る人もいます。前もってかかりつけの医師に痛み止めを貰っておくのも良い方法と前回書きました。
もう一つ重要なのは、65歳以上や高血圧・糖尿病・心筋梗塞・脳梗塞・がんなどの持病のある方は、医師がしっかり待機している施設で接種を受け、接種後も15-30分以上はその場から帰らないほうが良いでしょう。政府は注射は歯科医師でも医学生でもいいと言っています。その通りですが、何かあった後の対応は歯科の先生や医学生では不可能です。接種場所の状況はしっかり事前に調べましょう。またこの抗体は6か月程度で低下すると言われています。3回目・4回目の接種が必要にならなければいいですが。
もう一つ、ファイザー社製に続いて、モデルナ・アストロゼネカ社製のワクチンも駆け込みで本邦でも認可されました。ファイザーとモデルナ社製は似たようなものです。しかしアストロゼネカ社製は全く種類が異なります。心筋梗塞・脳梗塞・静脈血栓症など血管系の病気を過去に経験した方は、できれば、できればですが、アストロゼネカ社製は避けたほうが良いかもしれません。贅沢は言えませんが、多少血管系の副反応が多いようです。
(編集子)篠原兄は小生と普通部時代の同期生、医学に進み最近まで医療の第一線で指導的役割を果たしてきた。長く仲間うちにいろいろと情報を提供してくれている。彼の了解を得て今回の騒動に関連したメールを紹介させてもらっているが、KWVのOBであるドクター船曳とも旧知の間柄である。お二人の専門的アドバイスをありがたく咀嚼してコロナ戦争を乗り切ろう。