エーガ愛好会(331) ミスキャストの話   (大学クラスメート 飯田武昭)

宝塚歌劇に多少の興味をお持ちの方へ、“知っていて損ではない  ”程度の話ですが・・・・

演目「GUYS and DOLLS」の公演予定は宝塚大劇場 7月26日~9月7日、東京宝塚劇場 10月4日~11月16日)ですが、宝塚歌劇で度々公演プログラムに乗るこの演目は、元々はニューヨークのブロードウエイのヒット・ミュージカルがオリジナルで、映画化は1955年に監督ジェセフ・L・マンキウイッツ主演:マーロン・ブランド、フランク・シナトラ、ジーン・シモンズの邦題「野郎どもと女たち(GUYS and DOLLS)」で、日本でも当時、劇場公開された時に楽しみに観に行きました。

ところが、この映画には良い曲、良いダンス・ナンバーは幾つかあるものの、ミュージカル映画としては興行的に失敗作で、その主な原因は主役のマーロン・ブランドのミス・キャストだと新聞各紙共が伝えていたと記憶しています。

マーロン・ブランドは当時、「欲望という名の電車」(1951年)で、衝撃的なデビューをし、続く「革命児サパタ」「ジュリアス・シーザー」「乱暴者」そして、名作「波止場」(1954年)と飛ぶ鳥を落とす勢いの俳優でしたが、この「野郎どもと女たち」(1955年)頃から、何故かヒット作が減り「ゴッド・ファーザー」(1972年)までは不遇に喘いでいたように思えます。

主役のこれほどのミス・キャストは他には直ぐには 思い出せないような、奇妙な面白さがある映画です。

(42 保屋野)確かに、マーロン・ブランドとミュージカル・・ちょっと想像できませんね。宝塚は大昔,浜木綿子や加茂さくら、淀かほる等が活躍していたころ、テレビでよく観ていましたが、姉から「男のくせに」と、からかわれた記憶もあります。宝塚も一度劇場で観たいとは思いますが「見果てぬ夢」となりそうです。

なお、私は、自慢ではありませんが(笑)学校の授業で能を一度観ただけで、歌舞伎、狂言、文楽は(食わず嫌いで)観たことがありません。寄席も一度ぐらいしか記憶にないし、伝統芸能が嫌いというわけではないのですが、興味がわかない、というか・・。日本人失格ですね。ちなみに、一度観てみたいのが、京都の「都踊り」そして「阿波踊り」と「風の盆」・・歌手では「新妻聖子」のコンサート。

(44 安田)確か、愛好会の皆さんに送付した記憶がありますが、菅原さんの映画「エデンの東」鑑賞後のジェームス・ディーン評に僕が返答のコメントを記す形でメモを作成しています。更に同時期放映された「エデンの東」についての愛好会メンバー数名の投稿文を集めwordfileにまとめました。2020年10月のことです。宜しければこちらも併せてお読みください。5年の歳月が経っていますが。愛好会の皆さん(安田を含め)熱き頃の投稿文集です。

(編集子)”風と共に去りぬ” でヴィヴィアン・リーが演じたスカーレットが当初の予定はスーザン・ヘイワードだった、というような話を聞いたことがある。エーガに限らず、人生ミスキャストがもたらしたものは数多いだろう。多くの場合、結果がよくないことを暗示するようだが、参院選の結果のキャスティングがどう収まるのか、興味津々、というところだ。

グーグルサーチしてみたら、スーザンとクラーク・ゲーブルのツーショットがみつかった。もし、”風”の主役がこの二人だったら、どんな仕上がりだったのだろうか。小生もヘイワードにはたびたびお目にかかっているが、まだ無名だったころ、ゲイリー・クーパー,レイ・ミランド、ブライアン・ドンレヴィという当時のスターに囲まれていた、 ”ボージエスト” での初々しい印象が強い。あの役がヴィヴィアンだったらどうだっただろうか。キャスティング、というのはなにかと想像を掻き立てるものだ。