エーガ愛好会 (303)ジョン・フォードを語ろう!

ジョン・フォード(John Ford、1894年2月1日 – 1973年8月31日)は、アメリカ合衆国映画監督脚本家映画プロデューサー俳優である。1910年代から1960年代にかけての50年以上のキャリアで140本を超える作品を監督し、同時代の最も重要で影響力のある映画監督のひとりとして広く認められている[1]。『駅馬車』(1939年)や『捜索者』(1956年)などの西部劇や、『静かなる男』(1952年)などの自身のルーツのアイリッシュを題材にした作品、『怒りの葡萄』(1940年)などの20世紀アメリカ文学の映画化で知られる。アカデミー賞では監督賞を史上最多の4回受賞している。

(飯田)普段はあまりフォローしないネット情報でジョン・フォード監督作品の評価順位を見てみました。以下の2つの情報がありました。ベスト10(チャットGPT)は

1、       捜索者 2、駅馬車 3.静かなる男 4、リバティ・バランスを射った男 5、アパッチ砦 6、怒りの葡萄 7、我が谷は緑なりき 8、黄色いリボン 9、荒野の決闘 10、シャイアン

ジャイさんの推す「三人の名付親」や「長い灰色の線」が入っていないのも気になる。https://note.com/monkmonk/n/n48c8fad08f80

他には、フォード監督の全作品に近い50本の評価をしたものもありました。時間がある方はチラ見してください。  https://cinema-rank.net/list/50532

 

(安田)ベスト50の方は’10〜’30年代作品が結構多く、それ等のほとんどは観ていません。船津さん、確かにハッピーエンドより悲しい幕切れの方が印象に残る映画が多いですね。「望郷」「哀愁」「情婦」「黄昏」など枚挙に暇がありません。

フォード作品、僕の個人的ベスト10は、
1. 荒野の決闘
2. 捜索者
3. リバティ・バランスを射った男
4. 駅馬車
5. 三人の名付け親
6. リオグランデの砦
7.  我が谷は緑なりき
8. 黄色いリボン
9. 静かなる男
10. 怒りの葡萄
観たばかりの人間ドラマ「長い灰色の線」は今しばらく消化に時間をかかります。ベスト50のランキングでは31位でした。上位はストーリー展開の面白さ、下位は人間ドラマの妙を描いた映画です。共に抒情的な描き方が際立っています。未観で観たいのは、「メアリー・オブ・スコットランド」、「若き日のリンカーン」です。

(小泉)ジョン・フォード論でも書きたくは思うものの、各位のご意見も拝誦したり、過去の論点からしても、とても論議を尽くされている感から、なかなか進まない。そもそも、ジョンフォード作品は、と調べれば、137本もあり、そのうち半分より少ない63本が西部劇とのこと。ユニバーサル時代が37本、そのうち、ハリー・ケリー主演作が26本で、その他は、兄フランシス・フォードやフット・ギブスン、バック・ジョーンズなどが主演している。次のフォックス時代は、米国建国史たる堂々とした構成による、1924年の「アイアンホース」と2年後の「三悪人」。こういった作品は観る機会がなく過ぎ去ってしまった。

この後13年間も西部劇のブランクがあり、1939年に「モホークの太鼓」「駅馬車」、7年飛んで46年「荒野の決闘」、戦後の西部劇の神様と言われた時代の諸作、48年「アパッチ砦」「三人の名付親」、49年「黄色いリボン」50年「幌馬車」「リオ・グランデの砦」、56年「捜索者」59年「騎兵隊」60年「バッファロー大隊」61年「馬上の二人」「リバティバランスを射った男」62年「西部開拓史」64年「シャイアン」と半世紀続く。両親がアイルランド人ということから、幼少期でのお伴や後年名匠と呼ばれてからもアイルランドを尋ねており、作品にはアイルランド色が根強く食い込んでいた。この戦後の諸作品のうち、騎兵隊三部作は所謂軍隊物で好きな方ではないが、内容的には、音楽もよくユーモアに溢れていたりで、悪くはない。この騎兵隊3部作と「騎兵隊」「バッファロー大隊」の5作品を除くと「モホークの太鼓」「駅馬車」「荒野の決闘」「三人の名付親」「幌馬車」「捜索者」「馬上の二人」「西部開拓史(挿話)」「リバティバランスを射た男」「シャイアン」のベストテンとなる。

フォードがこよなく愛した、ユタ州からアリゾナ州に広がる荒野、モニュメントヴァレー。数多くの名作西部劇に登場する。編集子はフォードに敬意を表すべく、なんと真夏に訪れた。コロラドからの長ドライヴに飽き、たどり着いたモテルで ビール! とどなったら ”ここは DRY STATE (アルコール販売禁止)だ!と怒鳴り返されて泣く泣くコークで我慢したものだった。ジョン・ウエインがコークで我慢したとは聞いていない。