エーガ愛好会(181) 大砂塵

(安田)「大砂塵」確か1〜2年前に放映された記憶が。今回2度目を観ました。「シェーン」に少し似通った感じもするストーリーはさておき、何と言っても主題曲「Johnny Guitar」に尽きます。「八十日間世界一周」「シェーン」と併せヴィクター・ヤングのベスト3です。真打ちペギー・リーの歌う「Johnny Guitar」はエンディング近くのみで、あとは哀愁を帯びたギター演奏が主でした。

主役のジョーン・クロフォードとスターリング・ヘイドンは初めて観ました。クロフォードはこんな東部的或いはヨーロッパ的雰囲気の大人の女性が西部にいるのか?、と思わされました。ヘイドンは、ロック・ハドソンを少し細身にした長身で甘いマスク。もっと主役を張る映画出演があって然るべきかとも思った。グレン・フォード主演の「去りゆく人」や「地上より永遠に」「ヴェラクルス」「ワイルド・バンチ」でお馴染みの愛嬌ある大きな目がクリッとした顔のどこか憎めないアーネスト・ボーグナインとジョン・フォード ファミリーの一員で見慣れたウオード・ボンドの登場で、ほっとさせられました。
背中にギターを担ぎ馬に乗って登場したジョニー・ギターを、小林旭の「渡り鳥シリーズ」はパクったとどこかで読みました。なるほど〜。
女同士の凄まじい決闘にはこんな西部劇があったのかとビックリ仰天。
真っ白なドレスをエレガントに着てピアノを弾きながら「Johnny Guitar」を歌うクロフォードの場面はこの映画の白眉。全員真っ黒な服に身を包んだ男たちが押し寄せ、処刑しようとするシーンの純白と漆黒の色彩コントラストの妙が素晴らしい。更にクロフードは鮮やかな原色・真紅のシャツを着る場面など、殺伐とした砂漠に近い西部の荒野にあって主役のオンナ感がより際立ってとても良い演出だと思いました。
(菅井)「大砂塵」「ジョニー・ギター」は教養の範囲として名前だけは知っていましたが、恥ずかしながら映画は初めて見ました。
日本語字幕の翻訳の上手さも手伝ってか名科白の連発にはびっくり仰天、唖然としながら見入ってしまいました。
あまりに類型的あるいはあざといと感じ向きがあるかもしれませんがジョーン・クロフォードの「決まった!」名女優ぶりには感動すら覚えました。

(小田)「大砂塵」はビィエナの大きな瞳と「ジョニー ギター」を白いドレスでピアノで弾く姿が印象に残っています。

(菅原)アーネスト・ボーグナインは悪役から、「マーティ」(1955年)でアカデミー賞をとってから良い子に変わっちゃいました。いささか残念。ジョーン・クロフォードは、確か「失われた心」(1947年。日本公開1950年)を親父と見たとき、迫真の演技に吃驚し、「スゲーナー」と言ったら、親父が軽蔑のまなざしで「アー言うのをスゲーって言うのか」の一言に忽ち沈黙。その後、ジョーン・クロフォードは、それこそ「クサイ演技」をしていたことに気付かされました。まー、いずれにせよ、みんな大昔の話し。