サル痘について知っておきましょう      (会社時代友人  齋藤博)

とうとうサル痘が侵入してしまいました。
当初の報道では、感染者がどこで確認されたかという情報は伏せられていましたが、マスコミの不要な忖度なようで、重要な情報として小池知事はすかさず会見で都内在住者と言っていました。
私は日経メディカルというメールを受信していますが、25日に、『サル痘と梅毒の懸念すべき「接点」』と言うタイトルの情報がありました。簡単にまとめてしまいますが、世界でのデータの確認された感染者約1万人について:
◆患者の背景を見ると、
・男性が98.8%(女性感染者も1.2%存在する)
・18〜44歳の男性が77.2%
・性的指向が把握できた3506人のうち、98.1%が男性間性交渉者
一方:
◆日本では、過去最悪のペースで、梅毒が流行していて、少なからず男性間性交渉者が含まれている。この事も考慮すると、
 ◆梅毒の感染経路に乗って、男性同性間性交渉者から男性異性間性交渉者に、さらには女性異性間 性交渉者へと、サル痘の感染が広がってしまうリスクが高まっているのは間違いない。
としています。サル痘は、潜伏期間が7〜14日。発疹の発現までも時間がかかることを考えれば、感染が広がりやすいとの懸念を示しています。私が以前示した情報で、日本で天然痘ワクチン接種者は、概ね55歳以上と考えられますが、天然痘に対する抗体価は、80%強だったような話を聞いています。
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Q1:罹患した場合どんな症状になるのですか
サル痘の潜伏期間は6~13日(最大5~21日)とされており、潜伏期間の後、発
熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛などの症状が0~5日続き、発熱1~3日後に発疹
が出現、発症から2~4週間で治癒するとされています。先の厚労省の、資料は更新されていて、以下が付け加えられています。・発熱やリンパ節腫脹などの前駆症状が見られない場合がある
・病変が局所(会陰部、肛門周囲や口腔など)に集中しており、全身性の発疹
が見られない場合がある
・異なる段階の皮疹が同時に見られる場合がある注釈(私見)
1.アフリカ以外の国でも死亡が2例確認されています。
2.マスコミを騒がせている背景もあるのでしょうが、今回の発症者の症状は、
症例1:発熱、頭痛、発疹、倦怠感
症例2:頭痛、筋肉痛、倦怠感、口内粘膜疹
で、受診しているようです。厚労省の追加症状は、細かすぎますので、一般的には、発熱、頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛が妥当と思います。

Q2:感染経路として空気伝染なんかは起こりえるのですか
サル痘の流行地では、げっ歯類やサル・ウサギなどの動物との接触や、感染が疑
われる人の飛沫・体液等を避ける、手指衛生を行うなど、感染予防対策を心が
け、感染が疑われる場合には、直ちに医師の診察を受けてください

注釈(私見)
1.先の厚労省研究班などの資料では接触感染と、飛沫感染としていましたが、飛沫感染を空気感染と言い換え、空気感染例は見られていないとしています。
2.接触感染は必ずしも性行為だけではありません。握手したり、キスをしたり
というのも感染ルートです。また、厚労省の資料には、「患者が使用した寝具等
との接触等により感染する」とも書かれています。

Q3:うんと簡単に考えれば位置づけは AIDS  みたいなもんですか?
都でも厚労省でも言っていないし、マスコミも口を閉ざしていますので私見ですが、AIDSは性行為感染症と言われ他に母子感染や血液感染があるとされていました。サル痘は、体液による感染もあるとされているので、AIDSのときより、注意が必要です。ウイルスがどのくらいの時間生きているのかは発表されていませんので、石鹸による手洗いあるいはアルコール消毒が必要と思われます。