ヨーロッパ圏でのコロナ感染状況   (普通部OB  田村耕一郎)

(友人から届いた欧州での感染状況についての情報です。長文なので概要にとどめます)
欧州で再び  新型コロナウイルスの感染者数が急増している。
世界保健機関(WHO)は、ロシアや中央アジアなど 旧ソ連諸国を含む欧州管内53カ国で10月最終週の新規感染者数、死者数がともに世界の約5割を占め、再び感染の震源地」になったと警戒を強める。 ワクチン接種が進んでも悪化に転じた国もあり、 ドイツは希望者全員に3回目の「ブースター接種」をする方針を決めた。 WHO欧州地域事務局によると、10月最終週は管内の新規感染者数が約180万人、死者数が約2万4千人だった。クルーゲ事務局長は「我々は再び(感染の)震源地にいる」と述べ、来年2月までにさらに50万人が死亡する可能性があると警告した。WHOが懸念するのが接種率の伸び悩み。管内で接種が完了した人は47%で、バルト諸国や中東欧で接種率が低いという。10月に感染が急速に拡大したロシア
も1回でも接種した人は5日現在で人口の39・4%にとどまっている。
100万人あたりの1日の新規感染者数は エストニアやスロベニアでは1千人を上回る。日本の人口に換算すれば12万人を超える事態だ。約700人のオーストリアでは、ウィーン市が来週末から ワクチン未接種の人に飲食店への入店などを禁止すると決めた。
ただ、接種完了が約67%の  ドイツも感染拡大のペースが加速している。5日発表の1日の新規感染者数は3万7120人と2日連続で過去最多となった。首相府のザイベルト報道官は同日の定例会見で、 ワクチン未接種の人のリスクは非常に高く、接種者のリスクも上がっている」と危機感を示した。

寒くなり、換気の悪い室内での時間が増えたことも一因とみられるが、政府は接種率がまだ不十分だとして、未接種者に早急に接種するよう呼びかけている。
2回接種後に「ブレークスルー感染」しても重症化を抑えられる可能性は高い。集中治療の患者は1月のピークの約4割まで増えたが、その90%以上がワクチン未接種だという。3回目の追加接種についても、8月末に始めた60歳以上の高齢者らに加え、2回目から6カ月過ぎれば誰でもできるようにする。

また、WHOは 感染防止策を緩めた国も少なくないとして、マスク着用や屋内空間での換気といった対策の徹底も呼びかけている
感染症対策に詳しい関西福祉大学の勝田吉彰教授(渡航医学)は感染再拡大はいずれ日本にも必ず来る。マスクの着用や手洗い、ソーシャルディスタンスなど地道な 感染防止対策を続けるしかない」と指摘する。 日本でも寒くなれば、欧州と同じ傾向になる可能性があるという。「気温が下がれば湿度も下がり、気管の粘膜が荒れてウイルスなどが入りやすくなる」。勝田さんによると、WHOの発表では、日本を含むアジア東部でも先週から感染が増え始めたという。