春来たる―日本人の心に響くもの

(船津)連日テレビを付けるとウクライナの爆撃と避難の悲惨な絵ばかり。鬱になりますね。 平和の日はやや遠き成りそう。 一日でも早い停戦と平和を祈念するのみ。
気分転換に眼下の錦糸公園は緋寒桜に続き枝垂れ桜、そして今日からはソメイヨシノも咲いてきました!間もなく満開だと思います。

 

ソメイヨシノ
       初桜 折しも今日は 能日なり(松尾芭蕉)
       旅人の 鼻まだ寒し 初ざくら (与謝蕪村)
       徐ろに 眼を移しつつ 初桜 (高浜虚子)
       人声に ほつとしたやら 夕桜 (小林一茶)
       蘖のつややかな葉に力あり( 稲畑汀子)
       蘖や涙に古き涙はなし (中村草田男)
       ひこばえや余談雑談無駄話 (柴田美代子)
(保屋野)先日NHKの番組で
  「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」(在原業平)

が紹介されてました。桜を愛でる喜びは、平安時代と同じなのですね。

船津さんご紹介の桜の俳句は初めて知りましたが(良い句ですね)、和歌(短歌)に比べてあまり有名な(桜の)句はありませんね。和歌の方は

  願わくは花の下にて春死なんその如月の望月のころ」 (西行)

  久方の光のどけき春の日にしず心なく花の散るらむ」 (紀友則)

のような有名な歌が目白押しです。・・・というと和歌に詳しいようですが、私の知識はせいぜい「百人一首」どまりです。

今日、浅川へのウオーキングの途中「カワセミ」に会えました。写真は小さくボヤケていて分かりづらいですが、一応添付します。一週間後ぐらいから、満開の花見を当分楽しめそうですね。

(編集子)百人一首かあ。終戦直後、引き揚げてきて寄留していた伯母の家での正月、何もない中、残っていた古い百人一首歌留多を見つけ、従兄弟たちと夜を徹して興じたものだった。小学生の小生が一番に覚えたのが 朝ぼらけ で始まる二首だった。歌の意味がすべて理解できたわけではもちろんないが、なんとなく ”日本ていいなあ”という素直な気持ちになって、”むすめふさほせ” とか ”つゆしもう” なんてテクニックを姉から教わって暗記したものだったが。

むすめふさほせ、って、わかる?  何人いるか、楽しみ!