あらすじは結婚してすぐに夫を亡くし、小さな薬局を営みながら、
女手ひとつで娘の小春を育てた姉・吟子と、
役者としての成功を夢み、無為に歳を重ねてしまった風来坊の弟・
鉄郎の物語である。鉄郎は姉・
吟子の夫の十三回忌の席で酔っ払って大暴れし、
親類中の鼻つまみ者となっていた。
以後吟子との連絡も途絶えていたが、
娘のように可愛がっていた姪の小春が結婚することをたまたま知り
、披露宴に駆けつけた。
歓迎されざる客を追い返そうとする親類を吟子は取りなし、
鉄郎に酒は一滴も飲まないと約束させて披露宴に参加させた。
しかし鉄郎は目の前に置かれた酒の誘惑に抵抗できず、
あっさりと約束を破ったばかりか酔っぱらって大騒ぎを演じ、
披露宴を台無しにしてしまう。その事件は、
のちに小春の結婚が破綻する一因ともなる。
結婚式での乱行に激怒した親類らが次々と絶縁を決め込む中、
ただ一人、吟子だけは鉄郎の味方だったが、その吟子も、
鐵郎の付き合っている女に150万円借金していてその女が吟子の
所へ返済を言いに来て、有り金を総て銀行から下ろして、
その女に渡している。
この事件をきっかけについに鉄郎に絶縁を言い渡してしまう。
鉄郎は悪態を吐いて出て行くが、 このときすでに鉄郎は死の病に取り付かれていた。
居なくなった鉄郎の捜索願を出してたんです。で、予想は的中!! 鉄郎は大阪で倒れ、民間のホスピス「みどりのいえ」
に引き取られたという鉄郎は、末期がんに侵されていた。
面会を拒絶する鉄郎だが、
吟子が想像するよりも元気な姿で過ごしている。
口達者な鉄郎はみどりのいえでも、よく話を聞かせているという。
支払いを心配する吟子だが、
生活補助や国からの補助金で賄われていると所長から説明を受ける
のだった。、。
ここのホスピスの人人が笑いと人としての優しさに満ちあふれてい
る。一つの季節を跨ぎ、
みどりのいえから鉄郎の容態が悪化したという連絡が吟子の元に届
く。互いの手首にピンクのリボンを巻き付け、
存在を確認できるようにした吟子。
鉄郎の容態が山場を迎えた頃、小春と亨も駆け付けたが、
鉄郎は吟子たちとみどりのいえの人たちに見守られ息を引き取った。