米国大統領選挙を見て思うことー日本はどうあるべきか?

(37 宍倉勝)米国の大統領選挙では郵便投票、票のカウントの不正等々物議をかもしています。今回に限らず以前にも物議をかもした選挙はありました。この事とは別に、羨ましくもあり、又感心させられる事は、自国のリーダーを選ぶ国民の自覚・関心の大きさです。およそ10か月におよぶ候補者選びの過程で、候補者の政策方針・主張をじっくり聴き、議論をし、リーダー選びに大いなる関心を持つことです。その結果が投票率66%を示しています。

一方我が国のリーダー選びとなる衆議院選挙では、最近の令和元年の選挙での投票率は全体で48.8%と低率でした。とりわけ10代 32.8%、20代 30.9%、30代 38.7% と、全体の48.8%を大きく下回っています。国政選挙でこの始末で、地方選挙では常に40%をかろうじてこえるぐらいです。若い世代の政治無関心は大きな問題です。国民のレベル以上の政治かは生まれないとの格言を今一度皆で考える時だと痛感しています。

日本では有権者が直接リーダーを選べない(第一党の党首が国のリーダー)間接選挙制度ですが、米国のように有権者がリーダーを選べる直接選挙制度が望ましいと思います。

(36 浅海昭)貴兄のご意見にもろ手を挙げて大賛成です。首相を直接選挙で選ぶようになり、アメリカのように国民が自由にAさんを推す、 Bさんを推す と主義主張を公言する社会になると、一人一人がもっと選挙に関心を持つようになるでしょう。そうすれば派閥争いもなくなるでしょう。
そして給与以外の色々な資金が税金から何々資金の名目で党だとか個人だとかに払われる金も削減し、アメリカのように寄付を中心にした資金で選挙をする制度(小生のアメリカの選挙資金制度に対する理解が正しいかCHECKしてください)に変えて行けたら 代議士ももっとまじめに勉強し投票者に自分がいかに役立つ人間か APPEALして約束を守る政治家になるのではないですか。

(36 中司)今回の米国の混乱、日本の現状を見ると、(もしかすると民主主義には根本的な間違いがあるのではないか) という疑問を持ちます。一応社会思想のゼミ(えへん)を出た目で見ると、今の米国のシステムは確かに表面上、民意を総合する制度であり、日本の現実について両兄のご観察に同意しますが終戦直後のマッカーサーの改革はなぜ、当時ベストとされたアメリカのシステムを採用しなかったのか。マッカーサー自身、大統領を狙っていたわけですから、制度には精通していたはずなのに、です。という歴史的事実は考慮すべきだと思っています。

僕の立場は双方ともに、現在の社会のありようには対応できないのだということです。SNSがこれだけ浸透してしまい、グローバリズムという見掛け倒しの思想がもたらしたのは、アメリカであれロシアであれ中国であれ、政治形態のいかんにかかわらず同じの拝金主義、格差の定着、ポピュリズムという、ぼくが(えへん)卒論で書いた 大衆社会 を結果として現実のものとしたことです。
皮肉なことに人権が抑圧されている中国が(どこまで情報が正確か、という疑問はあるにせよ)コロナを一応制御しているのは、強権的独裁政治だからなのは疑問の余地がありません。
僕は日本に残された最後の強みはなんといっても民度、特に、倫理性の高さ、”人に迷惑をかけるのは悪” とする国民性であると思います。この強みがあれば、早い話、選挙がどうであれ、政府が無能であれ、社会は継続できます。この強みがあるからこそ、江戸時代がそうだったように、”お上”のことは”お上”であり、ま、俺っちは俺っちでやれっからよ、という文化ができたのではないか、と思っています。もちろん、ミクロな場面での非合理や問題はなくならない
でしょうが。正確な言葉使いは忘れましたが、かのチャーチルが政治について言った名言がありましたね。つまり、政治家というのは基本的には無能なのだよ、という意味だったと思います。昨年でしたが封切りされた ウインストンチャーチル という映画がありました。あの中で、実話として紹介された、地下鉄の中でのチャーチルと市民の会話、あれこそがぼくは真実の政治のありよう(けっしてbestなんかではありませんが)なのではないか、と思っています。
(37 菅谷国雄)選挙制度について私見を申し上げたい。中長期はさておき、
  1. 衆議院議員の定数削減:2割程度
  2. 現行小選挙区・比例代表制の廃止:中選挙区制に戻す
  3. 参議院議員選挙は全国のみで実施、当選者は全員党籍離脱
  4. 国会議員の報酬引き上げ
  5. 国政と地方自治体の行政権限の見直し

*①②選出の地域・業界の利益誘導に縛られず、国を想い国を憂うる志を持った人材を極力選ぶ

*③参議院の現状(衆議院のマイナーリーグか)を改革し、参議院の尊厳・存在感を取り戻す

*④は国政を目指す、志の有る者が生業としての魅力を維持し 利益誘導に惑わされない有意の人材を選び育てる

*⑤今次のコロナ禍の対応でも露呈した様に、国が決める、地方自治体が実施する行政区分、役割・責任を明確にする

各位のご意見の発端は、選挙を経ないで党内力学のみで選んだ首班の稚拙な政権運営に厭きれて自分の意志が反映される、アメリカの国民投票をイメージして提起されたものと理解しています。(歴史上、州単位代議員獲得数でなく総得票数により決めることは出来ないのか?)

ただ、わが国の国民投票に対する私の意見は時期尚早、当面見送りと考えています。最近の世論調査を見て、又何年か前の選挙を思い出しても、民意はマスコミの報道に揺れ動き自己中心の投票行動に、その振幅が大きすぎることへの危機感を抱いているからです。世界中ポピュリズムが蔓延し、民主主義の危機が叫ばれています。

我が国にも「一身独立して一国独立す」理想の民主主義が成熟して、初めて国民投票により、孫・子の時代には、首班を選ぶ時が来ることを願ってやみません。

(36 浅海昭)貴兄のご提案の①,②、③、⑤はもろ手を挙げて賛成ですが
強いて申し上げて国会議員の数は衆議院だけで2割削減で参議院は貴兄ご提案の全員無所属で100人程度で良いです。

④に関しては上記のような人員削減ができるなら賛成、その上で色々な名目で支払われている名目給与の上乗せ分を総て給与として一本化して欲しいです。
いずれにしてもどんな改革をする場合でも痛みが伴いますが毎年の一般会計予算を80兆円程度に早急にしておかないと人口減の世の中 若者はとんでもなく高い税金を払わなければならなくなってしまいます。

今の国会議員は自分の懐しか考えていないですね。特に二階は。