昔から狩猟民族にとっては、 当然ながら獲物や敵についての情報が, 生死を決めかねない最も重要な鍵を握る。いわば扇の要だ。 農耕民族である我が日本は、さて情報の重要性を充分に認識し、 且つ運用しているであろうか?その昔、 太平洋戦争で山本五十六がブーゲンビリア島で撃墜されたのもアメ リカに暗号を解読されていたのが大きな理由。 映画にもなった2013年の元CIA職員エドワード・ スノーデン事件は、 アメリカ政府による個人情報監視の実態を暴いた。 ロシアへ亡命した元CIA職員エドワード・ スノーデンの実話をイギリスのガーディアン誌が報じたスクープに より、 アメリカ政府が秘密裏に構築した国際的監視プログラムの存在が発 覚した。世界の政界著名人の電話盗聴などに驚愕させられた。 情報は昔も、現在も、 更に将来もその致命的重要性が減じるどころが増し続けていくのは 確実であろう。
その昔ヒトラーが第一次大戦の戦場で伝令兵として奮闘し、 下級兵士では通常もらえぬ一級鉄十字勲章をもらい誇らしげに掲げ ているを不思議に思ったことがある。イギリス映画「1917 命をかけた伝令」 はまさにその伝令兵の活躍と情報の重要性を描いたもので、映画を観てヒトラーの勲章受賞が納得できた。題名通り、 時は1917年、舞台は第一次世界大戦中の激戦地西部戦線。 膠着状態の戦線でドイツ軍がわざと撤退して連合軍側をおびき寄せ 一挙にせん滅する作戦を実行に移すところで、 連合軍もその意図を察知。しかし、 前線の部隊へは電話線を切られ無線も使えず連絡する手立ては兵士 を走らせて伝える以外に方法はない。 その決死のミッションを与えられた若き二人のイギリス兵士の一日 を描くドラマです。 100年前の戦争の戦場がどんな具合だったのか、 塹壕での生活の厳しさと危険性などが良く理解できる、情報の重要性を再認識させられる実話に基づく映画であった。