新型コロナウイルス感染症  (34 船曳孝彦)

 KWV三田会の皆さん、このブログ掲載、下村君発の情報は、ジャイさん、菅谷君のやり取りを見て、発信元が確りした人だと分かりました。大変価値のある文章ですので、よく読んでください。

人類のウィルスとの戦いは有史以前から続いていたもので、天然痘のように勝利を収めた疾病もあり、スペイン風邪のように負けではあっても完全に収まった疾病もあります。収まったということは、下村情報にもある集団免疫閾値が高まったためです。

今回のウィルスは、中国に始まり、日本、韓国に伝播した後、世界に広まり、WHOで早々とパンデミックとの発表がありましたが、遅れて始まったイタリアに於いてはアッという間に急増し、医療崩壊も伴い、他所と比べて2倍以上の死亡率(スペインも同様になりました)となりました心配なことは、あれだけ中国が進出しているアフリカの感染率、死亡率がさほど高くないことです。十分なデータが出ていないからだと思いますが、はっきり表に出てくるととんでもない数値となるような気がします。

ウィルスの流行には、第1波で世界的に広まり、治まるかなという時期に第2波の流行が来て、この時は遺伝子変異があり拡散力、悪性度が強くなって多くの死者が出る。その後第3波、第4波と、ワクチンの助けも借りつつ集団免疫閾値を獲得して治まる、という経過をたどることが多いとされています。

TV,新聞に出てこないので(何故か分かりませんが)これは私見ではありますが、イタリアでの感染爆発は第2波の始まりではなかったか、ということです。つまりイタリア、スペインで流行しているのは変異した悪性度の高いウィルスで、これが日本にも入ってきて最近の爆発的流行となっている可能性があります。帰国者の感染が増えています。

東京都の感染者数を実数で見るだけでなく、グラフ上右端が急速に跳ね上がって見えると思いますが、これを片対数グラフにプロットしてゆくと、直線的となります。この直線が3月24日を境に急傾斜となります。これぞパンデミックに特徴的な感染爆発です。私は2,3日前までは爆発寸前といってきましたが、最早爆発は始まっているようです。私の友人の科学者は、もしこのままの勢いを止めることが出来なければ、何と4月29日には感染者32,000人、死亡者1,000人に達すると警告しております。

大変な事態です。メディアでは早く非常事態宣言を出せといっておりますが、

国民の間にそれほどの危機感はないようです。私は独断専行・強権指向の安部に握られることに不安はありますが、国民の意識レベルアップには必要かもしれないと思うようになってきました。

ではどうすればよいのでしょう。拡散力はSAARSの68倍とのことです。各人それぞれが、【罹らない・移さない】を徹底して守ることです。

国・行政のやるべきこと:

  • PCR検査をどんどんやること 恐らく今までごく限られた人しかやっていないので、最初は爆発的に感染者数が増えるでしょう。しかし本当は感染者が増えたわけではないのです。感染していても知らずに周囲の人に移しまくっていただけです。低検査率はアメリカ、WHOの日本不信を買っています。一説にオリンピック中止にならぬよう数値を抑えるため検査を制限していたという噂があります。もう1年延期となったので早く徹底検査をすべきです。

加えて、まだ正規に認められてはいないにせよ血清診断を行うべきです。

  • 軽症者、無症状者のホテル収容がやっと始まるようですが、この増加率から見て到底足りません。オリンピック選手村や報道陣用宿舎など、ちょっと手を加えれば使えるところも多いでしょう。今までの“自宅待機“がどの程度自粛が守られていたか疑問で、感染者増大の一因になりかねません。
  • PCR検査希望者が電話で断られたり、電話がつながらなかったりの一因となっているのは、保健所崩壊です。この数年保健所は数も減らされ、人員も削減、予算縮小が続いてきました。今のような危機に対応するような体制は取れません。本来無理強いしているのですし、業務多忙でパンクしていますので、至急人員も予算も手当てすべきです。
  • 感染爆発とともに医療崩壊が起こります。起こる恐れでなく確実に起こります。国・都道府県・大学病院・公的私的医療機関・開業医(医師会)が早急に議論を煮詰め、医師派遣を含めた大号令を発するときです。
  • 他のウィルス薬などで、効いたという報告があれば積極的に試用、研究すべきです。もちろん公的に認めるためには時間を要しますが、その前に弾力的に用いるべきです。
  • とにかく国の政策を見ていると、海外で笑われているアベノマスクなどでなく、医療側の意見を入れた金の使い方をしてほしいものです。

われわれがやるべきこと:

  • 外出自粛。とくに3密を避けること。従って各種の会合が出来なくなります。誰が保菌者(ウィルスですから菌ではありませんが)か分からないですし、あなたがそうかもしれません。飲酒は自宅に限りましょう。
  • 外出時には、混雑を避け、なるべくあちこち手を触れないで、区切りごとに手を消毒するか石鹸で洗いましょう。
  • マスクは通常のものではウィルスは通過してしまいますが、少なくとも不意のくしゃみ対策にはなりますので、必須です。
  • デマ拡散、差別、風評被害、買い占めなど理性的に考えて行動しましょう。

この感染はいつまで続くのでしょうか。誰にも分かりません。2,3か月で終息するとは思えず、1年以上続きそうです。下村情報にもありましたが、マラソンが始まったところですので、長期戦に対処すべく、体力的にも精神的にも鍛えながら過ごしましょう。

  • 山歩き、ゴルフ、ウォーキング(人通りの少ない)は絶好の体力保持、精神的リラックスになります。体力保持のため、私は自宅引きこもりの日は階段トレーニング(500段)をしています。
  • クラス会など私自身が幹事、世話役をしている会合もみなキャンセルとなりました。メールや電話でコミュニケーションをとっています。

以上84歳で公的な発信力もなく、現場でも役に立ちそうにない医師として、皆さんに多少お役に立つことがあればと書きました。