健康はまず自分の努力から ー 脈拍の話  (普通部OB 篠原幸人)

皆さんよくご存じの様で、あまりご存じでない脈拍の話です。ご自分の脈を自分で測ったことはありますか? 貴方の一分間の脈拍数は大体いくつですか? 答えられない方の多くは、多分正しい脈拍のチェック方法も存じないのかもしれませんね。 通常、前腕の手のひら側で親指側、手首から2-3㎝ぐらいの場所に、反対側の手の人差し指・中指・薬指の3本の腹側(3本の指の手掌側の先)を揃えて当てれば脈拍は自分で測れます。やってみてください。ドキドキする拍動が感じられるはずです。60秒間、その数を数えればそれが貴方の一分間の脈拍数です。もしそれが規則的でなく、不規則ならば不整脈があるかもしれません。

でも上手く出来ないとおっしゃる方も多いでしょうね。一番簡単な方法をお教えします。60歳を過ぎたら、上腕に巻く自動血圧計ぐらいは自前で買って、毎朝起きたら血圧を測り記録に残す習慣をつけるべきと思います。自動血圧計では上下の血圧の他に一分間の脈拍数も自動的に出てきます。朝起きた直後の血圧は多くの人で一番高いことが多い。その値にビックリせず、深呼吸でもして、すこし落ち着いて、2回か3回までは測り直してください。

その時に血圧の値ばかりでなく脈拍数にも注目してください。若し2-3回、測り直している間に一分間の脈拍数が10近くも違ったら不整脈がある可能性があります。また毎朝の脈拍数が日により10-20も違ったらこれも不整脈の可能性アリです。但し運動直後や、昼間や夜の脈拍は朝の脈拍数とは大きく異なりますので、朝の起床時直後など同じ条件下で何時も測ることが必須です。

不整脈には比較的心配ないものと、60歳を過ぎていたら塞栓症の可能性のあるものや、すぐに治療すべきものなど多種多彩です。脈拍の異常に気づいたらすぐかかりつけの医師に相談してください。人間ドックや定期検診で医師に異常を見つけてもらう前に、いつも言う事ですが、自分の健康は自分で守りましょう。