“日本国紀” 追論

(47 関谷)上・下を読了しました。著者は、史実をベースに(噂によればWikipedia等々からの参考情報をもとに)、持・自論を織り込まぜながらの、見事なstorytellerですね。

雷同、又は、批評する積りは全くありませんが、男系万世一系の天皇崇拝、愛国心、国粋主義、白人至上主義への反発、反共、GHQ押し付け憲法改正等々の持・自論を如何なく展開。IF、これが教科書として認定されたら、「歴史認識」を巡り某国々と戦争になりかねないでしょうね!

確かに、人生のホームストレッチかかり、海外生活が長かった私にとり、著者が述べている;〈感謝の念をささげたいと思うのは、我が祖国「日本」と、この国に生き、現代の私たちまでにつないでくれた遠い父祖たちです。古代より、この島に生まれた人々が日本の風土に育まれ、苦労を乗り越え、永らえてきたからこそ、今の私たちがあるのです。そして私もまた未来の日本と日本人へと生をつなげ、国をつなげる環の一つであること、その使命の重さを感じています。〉

(42 下村)[新版]日本国紀、床に入りながら読みはじめ中々進みませんでしたが、ようやく上巻を読み終えました(初版を大幅に加筆修正したとありますが、どの部分をどのように加筆修正したのか興味のあるところですが調べてはいません)。

著者は「物語」と言いながらも、「神話では・・・」とか、「・・・と言われていますが、文献資料はありません」とか、「異論もあります」といったように客観的に冷静に歴史を読み解こうとしていること。また膨大な文献を参考に上げていることなど歴史に取り組む姿勢に慎重さがうかがわれ好感がもてました。

従って各時代で起こった歴史的な出来事についての解釈や説明は、これまで学んできたことやテレビなどで取り上げられている歴史ものとほとんど同じと感じましたが、古事記や日本書紀については日本の草創期のことが神話的な事を含めて書かれている、というぐらいの認識しかありませんでしたので、特に興味深く感じたところです。

歴史書を読んでいつも思うのは、昔の人は海を非常に身近に感じていて、朝鮮半島や中国大陸を遠いところだとあまり感じていなかったのではないかということです。航海術の発達していない時代ですから実際には大変な思いをして海を渡ったのでしょうが、2000年以上も前に中国に遣いを出したり、その後も朝鮮半島に兵を派遣したりと。また日本を統一したばかりの秀吉が朝鮮に大軍を送り込むなど、向こう岸の見える大川を渡るがごとく海を渡っていく。本当に驚嘆します。

下巻は僅か150年前のことから始まるわけですが、明治以降の出来事についてはいろいろな解釈があるようで、楽しみにしつつスタートします。

(普通部OB 菅原)取り敢えず、「日本国紀」の第十三章(敗戦と占領)を読んだ。冒頭、江藤淳に触れていたので、安心して読み進めた。これを読んで、何故か「下山事件」を思い起こしたが、ここではそれには言及しない。

それにしても、日本は、米国のWGIPに見事なまでに洗脳されて今に至っている。その一例が憲法だ。公布されてから75年が過ぎても、洗脳された護憲勢力に遮られて、一字一句も、今に至るもそのままだ。そんなに、この憲法を押し付けた米国が有難いのか。

そこで、小生、非常に気になることがある。WGIPが極めて効果的だったことから、同じようなことを、今、中華人民共和国は日本にやっているのではないかと言う危惧だ。例えば、朝日新聞は、あたかも人民日報の日本版と化してしまったかのようだ。日本は情報戦争の草刈り場になっているのか、誠に情けない。