12月25日BSP放映「七人の無頼漢SevenMenFromNow 1956」のことよ!
ジョン・ウエイン設立バトジャックプロ製作で、製作者に、弟ロバート・E・モリソンとアンドリュー・V・マクラグレン、監督はバッド・ベティカー脚本バート・ケネディといった顔触れ、しかも共演があの離婚騒ぎまで起こしたゲイル・ラッセルではすべてがジョン・ウエイン好みのスタッフ、キャストだったのだが、残念なことにジョン・フォードの「捜索者」とかち合ってしまい、ランドルフ・スコットに。彼とゲイル・ラッセル共演という魅力的な取り合わせなのに、映画館で観ていないのだ(未だに実際に公開されたのか信じられない)
ゲイル・ラッセルの映画は「密輸空路1945」「拳銃無宿1947」「怒涛の果て1948」「熱風の町1949」等々観たが、その後アルコール依存症から5年ばかり出演作がなく、久方ぶりの登場だったが、この映画の5年後37歳の若さで亡くなっている。ブルネットにブルーアイズで明眸皓歯の美女で、その大きな瞳に見つめられると当時の若者は彼女の虜になってしまうと言われたぐらい心ときめいた女優だった。
妻を殺された元保安官ランドルフ・スコットが犯人の七人の無頼漢を追うスト
リー。冒頭、雨の夜、岩場に休みコーヒーを飲む二人の男のところにずぶ濡れで現われるプロローグ、語り合う間もなく銃声、次には男が2頭の馬を手綱をとっているシーンから始まる。七人のうちの二人ということが分かる。次に幌馬車で歩を進める夫妻(妻がゲイル・ラッセル)と一緒に旅することになり、その後保安官時代に二度ほど逮捕したことのあるならず者2名(うち1名が若きリー・マービン)とも一緒になる。結果的には、夫妻が運んでいたのが、盗まれた金塊で、夫の方は裏切られた無頼漢に殺されてしまう。スコットとマービンとで残りの五人の無頼漢を殺し、最後は金塊を狙うマービンとスコットが決闘になり、めでたしとなる。
あらすじを書いても何ら面白味はないが、大自然を背景に旅する幌馬車に、先住民との戦いもあり、単なる無頼漢七人との戦いに終わらず、実直な夫ウオルター・リードや曲者リー・マービンが加わったことで、ストーリーが複雑化し、ラッセルとスコットの淡いロマンスも良い。やはり本来の西部劇は単純とは言え気分よく楽しんだ。
(編集子)たしか小泉さんが一番気に入っている、女優がこのゲイル・ラッセルだったはずだ。”あの大きな瞳に見つめられて” 震えていたのは高校時代?
リー・マービンの若さにはびっくりする。いろんな場面での悪役ぶりを見てきたが、一番凄味があったのは リバティ・バランスを射った男 だった。それにしてもこの映画の決闘シーン、スコットの抜き打ちは早かった。シェーン のアラン・ラッド vs ジャック・パランス対決より早かったんじゃないかなあ。
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