米国の社会制度に思うこと   (37 宍倉勝)

(編集子)米国滞在の長かった宍倉君からの昨今の感想が送られてきた。現在大揺れに揺れている米国の状況は我々から見ても大きな関心事であり、どちらかといえばネガティブなものが多いが、かの国が築きあげてきたインフラの強固さ、忠実さには改めて感心するし、それを信頼して実行しているよき米国官僚組織には敬意を持つ。ひるがえって我が国の相も変らぬ 省益あって国益なし、の現状には愛想が尽きる。新総理、今度はどうか?
*****************************
2週間前に米国財務省発行の額面$1,200.00がEconomic Impact Paymentの名目で、私宛てに小切手がおくられてきました。
これは日本の特定給付金10万に相当するものと思います。
更にその後、それを追いかけてThe White Houseヘッドの手紙(給付金の主旨、目的等)が、トランプ大統領サイン入りで(勿論すべて複写ですが)、Follow Upとして送られてきました。
米国の年金は毎月わたしの指定口座に送金されてはいますが、まさか給付金までと驚きました。米国駐在の経験者の皆様にも同じように小切手が送られてきたと思います。
私が1969年米国(LA)に取得してSS#が、米国を離れ13年経った今でも米国の私の身分証明になっています。以上の事に痛く感心させられています。
翻って日本の現状は、10数年以前にスタートした国民番号がい未だに取得数も少なく有効に活用されていません。
日本での定額給付金申請、まず私はNETで申請をしましたが、NET不具合等(?)の理由で、結局紙申請となりました。
3名のIT関連の会社で働いている知り合いの外国人に、日本のIT化について尋ねました。答えは、民間でのIT化は進んでいるが、
政府(行政)関係はかなり遅れているとのコメントでした。安部総理大臣就任時IT化の推進を公約に掲げていましたが、未だに多くの分野でそれが実現されていません。残念ながらITシステムの世界でなにかにつけ日本の立ち遅れが目立ちます。
****************************
(47 武鑓宰)
宍倉さんが受け取られたeconomic impact paymentは以下のような説明になっていますので、宍倉さんは2019か2018年に所得申告されたのでしょうか。小生は申告すべき所得もないのでもらえないものと理解します。
米国年金は家内(米国に住んだことも行ったこともないのですが。。)共々有難く頂いています。トランプが知ったら取り止めとなるのではと惧れますが。
「Who is eligible for the economic impact payment? … Eligible taxpayers
(36 後藤三郎)私は研修ビサでしたが給与はアメリカで最低額-(多分1000ドル/月)を貰っていたので確定申告が必要でした。但し滞在日数が180日以内ですと税金を払わないで済むというので米国から他の国に出張して滞在日数を調整する人もおりました。私はIRS(Internal
RevenueService)と言う税務事務所に出かけて税務申告を行いましたが”出来るだけ見すぼらしい格好で行き生活がきついと”訴えるように先輩からアドヴァイスを貰って出かけました。お蔭で税金は最少額(250ドルほど)で許してもらった覚えがあります。アメリカの社会制度の一面を見た気がしました。因みにアメリカで税金を納めていない海外からの社員は本国の税金も払っていない(180日滞在していないので)と言う輩もおり後年わが国でも租税回避で問題になりました。海外アサインでの仕事は私がNYにいた1970年頃は未だ早い時期でしたので税制以外にもドルの送金も日本からは厳しく管理され年間で一家族で一回のみ500ドルと言う制約があり、アパートの敷金、不動産屋への紹介手数料、ポンコツ中古車の購入などでアット言う間にお金が乏しくなりaerogramと言う開封郵便を使って家族に手紙を送りその書面中で送金をお願いし、日銀に家族が出かけて漸く500ドルが許可されました。その代わりに良き市民として以前、本の中でも書いたようにヴェトナム戦争も踏まえて徴兵登録は行いましたので大丈夫とはいえビクビクして過ごしました。(地域の徴兵登録事務所の人は君は日本人、子供一人(幼児)、年齢30歳オーバーなのでこの国がアウトになるまでは徴兵はないと言われました)。