コロナ、無症状の患者さんでも後遺症 (普通部OB  篠原幸人)

東京都のコロナ患者さん数は多少ですが、減少傾向に向かって来たでしょうか?さて、世間は統一教会問題とともに、日本のコロナ患者の数を従来通り「全数把握」で続けるか、「定点把握」という新しい方法に切り替えるかの問題と、コロナをインフルエンザなどと同じ5類感染症とするか, 2類にとどめおくかでもめています.

私はまだ2類にとどめ置き、かつ少々形は変えても、「全数把握」を続けるべきだと思っています。政府は「定点把握」といって、いくつかの大きな病院でのみ新コロナ患者数を算定し、全体の数はそれから類推する方法を取りたいようです。たしかにこの方法は、新しいコロナ患者の詳細に関する面倒な記入の為に、診察時間終了後、莫大な労力を強要されている小さな病院・医院にとっては朗報です。一人の患者さんのデータを入力するために今のままでは30分以上かかるからです。しかし、新規発症コロナ患者さんの数をある程度、正確に知ることは、今後のコロナ対策にはまだ必要でしょう。それよりも、余りに詳しい現在の書類形式を廃止して、新規患者さんの数、各年齢、性別、診察時の状況、合併症の有無だけの記載にすれば、記入に要する時間は多分、10分の1になるのではないでしょうか? 政府や厚生省・保健所の言い分は、書式を変えるのに抵抗のある何時ものお役所仕事の一環であると思います。

5類・2類の問題も、2類の今のままなら患者さんは無料で検査を受け、治療が必要ならまた無料で受けられます。しかし5類に分類されるようになると、高価な薬も入院費も全て保険でまかなわなくてはなりません。お金のない人は死んでもらおうという考えになることを心配しています。

多分、現在発表になっているコロナ患者総数は、本当は氷山の一角で、実際の患者数はもう3-5割ぐらいは高いと、私は考えています。多分無症状ないし軽症の患者さんたちは、面倒だからと正しい診断を受けに行っていないのではないでしょうか?皆さんの中にも、ここ1-2年の間に、微熱が出た、一寸咳や鼻水が続いた、喉に何となく違和感があったなどという方は何人もおられると思います。その中には、いわゆる無症候性コロナ患者さんが混じっていたかもしれません。そんな人はラッキーだったとお考えかもしれませんが、実はコロナ後遺症はこのような無症状のコロナ患者さんからもたくさん見られるという報告があります。

コロナの後遺症は200種類以上の症状が報告されています。

全身倦怠感・何となくだるい

頭痛

息苦しさ・息切れ・咳

眠れない

脱毛

かゆみ

味覚・嗅覚・聴覚の低下 などです。

これらの後遺症にために、休職を余儀なくされ、解雇までされた方もあり、急性期に正しくコロナ感染と診断されていないと、年のせい・ずる休み・ノイローゼなどと誤診されたり。キチンと病院で診てもらえなかったりするケースがこれから増えるもしれません。東京ではすでに7人に一人はコロナ感染と考えられていますが、実際には5人に一人ぐらいは居られるでしょうか。

これから冬にかけて、第八波も考えられます。やはり、ワクチン接種は発症予防・後遺症予防には多少なりとも有効と考えることには科学的な妥当性があります。10月にはオミクロン株対応の新しいワクチンが出てくる予定です。しかしその功罪に関しては、まだ何のデーターも発表されていません。また情報が入りましたら、お伝えします。