ピークを踏まない北アルプス紀行 その2 (39 堀川義夫)

この1枚を撮りたくて行ったようなもの。大満足。携帯の写真とは思えない

三日目 9月6日(金) 快晴

夜中にトタンにあたる雨音で2回ほど目を覚ましたが、夜明け前は星空が綺麗だったし何よりも期待通りに仙人池に映る朝焼けの劒を見ることができました。今回の山旅の最大の目標が達成されて、大満足!!

今日は阿曽原温泉小屋までコースタイム6時間の道のりで、一か所だけ仙人温泉

仙人小屋の源泉小屋から40分ほどの登りがあるだけの認識でひたすら下る。下る。3人ともゴロゴロ石のある沢沿いの道は苦手で、バランスの悪さ、脚力の低下に悩まされながら頑張るも暑い! 標高が下がるにつれ暑さがこたえます。ほぼコースタイムの2割増しの時間をかけて、標高880mの仙人谷ダムに到着しましたが、下りの3時間は結構消耗してダムサイトで大休止。

元気を取り戻し、阿曽原温泉に向かうのですが、すっかり忘れていましたが、ここから150mの登りです。しかも急登。想定外の急登で、汗でぐっしょり、頭もくらくらするほどで何とか登り切りましたが、きつかった。ここから大体標高1000mで有名な黒部渓谷の水平道が始まりました。阿曽原温泉小屋の上部に着き、小屋へは約150m下り、2時少し前に無事到着。疲れた! ここでもチェックインをしながらロング缶を一気飲み。旨い!!

高熱隧道の入り口

阿曽原温泉は吉村昭の小説「高熱隧道」で有名です。風呂は、昔のイメージで小屋のすぐ下にあると思っていましたが風呂まで5分ほど下ります。正にトンネルの前にある湯船に浸かり、3人で貸切の状態で温泉を満喫! 後から来た人に記念写真を撮ってもらいました。良い湯でした(小屋に戻る15分の登りがなければもっと良いのに・・・)。8年前(70歳の時)は、この小屋をスキップアウトして、仙人池ヒュッテから欅平まで一気に下り名剣温泉に泊まったのですが、もうそんな無茶は金輪際できません。夕食を食べながら小屋のご主人の立山談義を聞きコーヒーテイストの焼酎をふるまわれ、ゆっくり休みました。

第四日目 9月7日(土) 快晴

他の小屋と違い、朝食は1時間遅く6時からで、6時40分ごろ欅平に向かって出発しました。いきなり150m程の急登です。元気なつもりでも疲労が蓄積しているのでしょう。水平道に戻るためのこの急登は結構きつくやっとの思いで水平道に戻りました。ここからは高低差は余りありませんが、まかり間違えば千尋の谷へ真っ逆さまであの世行きです。ストックを着くとき空を切り、そのまま谷へ落ちるケースが多いとか? 又、結構、整備が行き届いてなく足場の老廃、安全確保のための針金、ロープ等の不整備が目立ちます。天井の岩に頭をぶつけたり、気の休まることがない道で疲れました。

水平道を行く。右側は千尋の谷

それでも、コースタイム約5時間半を、最後は新しい靴のせいか、足の豆に頭が痛くなるような痛みに耐えながら欅平に到着しました。

やったぜ!!

最後は、おまけでトロッコ電車の途中駅にある黒薙温泉に行き、ゆったりと温泉に浸かり、山のいで湯と山菜中心の夕食に舌鼓を打って、ゆっくり休むことが出来ました。

 

第五日目 9月8日(日) 快晴

朝一(10時36分)の宇奈月行きのトロッコ電車で帰宅の途に、 午後5時に無事に帰宅しました。

後の話と写真はいずれ天狗飯店で。みんなで行こう錦秋の高尾山! 連絡は小生まで。