コロナ感染のこれからについて (HPOB 菅井康二  34 船曳孝彦)

西村大臣が参考にすると会見で発言しており、大阪、東京、神奈川がなども自粛要請解除参考値に使おうとしている「K値」を紹介します。この「K値」という値は感染学者ではなく中野貴志・大阪大学教授(核物理研究センター)と池田陽一・九州大学准教授(理学研究院物理学部門)が考え出した数理的な一種の係数です。大胆に纏めると以下のようになります。

・X=累計感染者数
・Y=1週間前の累計感染者数
とおき、“画期的な”指標である「K値」を
・K=(X-Y)/X=1-Y/Xと定義します。

これはざっくり言うと、過去一週間の累積感染者の増加率(を今日の感染者数を基準として評価したもの)です。本論考は、このK値の動きを通じて極めて簡単かつ正確に感染状況が予測・把握できる可能性を指摘しました。具体的には、Kが経過時間に対して線形(つまり日数×定数)で減少していくという線形モデルを提案し、これが現実のデータと当てはまりが良いことを確認していて、この「K値」を縦軸を「K値」横軸を「日付」にしてプロットすると以下のようになり収束の状況が分かるいうものです。

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これが以下の期間での実際の「K値」と日付の関係です
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グラフの傾きに変化が生じた場合は以下のようになにかの「イヴェント」があったことを意味します。
疑問を呈する(PCR検査数など)感染学者もいるようですが収束時期を予測するんは役に立ちそうな気もします。下降途中のラインが上振れするようであれば都知事が言っているよう「アラート」発令のトリガーにとすることもできます。

 

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(34 船曳孝彦)

分かり易い数値を基にした指数で、一般的に使えるのではないかと考えたのですが、なんと今見ていたTVで、神奈川県ではすでにK値を使っていると(黒岩知事)発言していました。いま下がっている新規感染者数の再増加をいち早く見つけるのに有用と。科学の進み方の早さに驚きます。

一応鎮静化に向かっているようですが、まだまだ安心できません。小池都知事は自ら提唱した東京アラートの基準3項目中2項目引っかかってきたときに、逆に規制緩和方向へ舵をとるというのは、どういう神経なのでしょうね。